FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:主力ハイテク株が買われ上昇に転じた

NYダウは46.85ドル高の27739.73ドル、ナスダックは118.49ポイント高の11264.95ポイントで取引を終了した。前週分の米新規失業保険申請件数や8月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数が予想より弱い内容となったことを受けて、労働市場や景気の回復に警戒感が広がり売りが先行し、一時160ドル超下げた。ただ、アップルが上場来高値を更新し、マイクロソフトが堅調に推移するなど、主力ハイテク株が買われると指数は上昇に転じた。 VIX指数は22.54から22.72へわずかに上昇した。

 

NY外国為替市場:米国景気回復への懸念からドルの戻りは鈍く

ドル/円は、前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨を受けて、米連邦準備理事会(FRB)が追加の金融緩和策に積極的ではないとの見方が広がり、アジア市場では一時106.22円まで円安・ドル高が進んだ。ただ、ドル買い戻しはあくまでポジション調整の域を出ず長続きしなかった。NY市場では、前週分の米新規失業保険申請件数が110.6万件と予想の92.5万件より弱い内容となったほか、8月米フィラデルフィア連銀製造業景気指数が17.2と予想の21.0を下回ったことが相場の重しとなり、一時105.74円まで下落した。その後、まとまった規模のドル買いのフローが観測されると106.03円付近まで下げ渋る場面もあったが、戻りは鈍く一時105.71円の本日安値まで押し戻された。

 

ユーロ/ドルは、NYの取引時間帯に入り、まとまった規模のドル買いが持ち込まれたことで一時1.1802ドルと日通し安値を付けたものの、売り一巡後はじりじりと下値を切り上げた。米10年債利回りが一時0.63%台まで低下したことを受けてユーロ買い・ドル売りが優勢となり、1.1865ドル付近まで持ち直した。ただ、日本時間夕刻に付けた日通し高値1.1869ドルを上抜けることは出来なかった。 

 

NY原油先物市場は反落:需要増加につながる材料不足

NY原油先物市場は41.63ドル-42.98ドルのレンジ相場となった。NY序盤のドル高がドル建ての原油の重石となった。また、石油輸出機構(OPEC)加盟・非加盟国で構成する『OPECプラス』がコロナ感染の拡大が長引くリスクを指摘し、石油市場の回復ペースが想定より遅れる可能性を指摘したのも、原油の上値を圧迫した。ニューヨーク市場の序盤で41.63ドルまで下落。ポジション調整的な売りが観測されており、原油先物は一段安となった。 

 

NY金先物市場は続落:利食い売り優勢で上値の重さを意識

NY金先物市場は1928.90-1963.10ドルのレンジ相場となった。昨日に公表した米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨を受けて、米連邦準備制度理事会(FRB)が追加緩和を急いでいないとの思惑が強まり、利食いの売りが優勢となった。ロンドン市場で1928.90ドルまで下落。ニューヨーク市場では、米長期金利の反落を意識した買いが入ったことで下げ幅は縮小し、通常取引終了後の時間外取引で1963.10ドルまで戻したが、上値の重さは消えていない。

 

米国債券市場は反発:米景気回復の遅れを懸念した買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%低い(価格は上昇)0.65%で終了した。前週分の米新規失業保険申請件数が予想より弱い内容となったことで、米景気回復の遅れに対する懸念が広がり安全資産とされる米国債が買われた。 
 

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