FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は続伸:追加財政策の合意とワクチン早期開発期待から買い

NYダウは373.05ドル高の27201.52ドル、ナスダックは57.23ポイント高の10998.40ポイントで取引を終了した。追加財政策の交渉で政府側が譲歩する意向を見せたため合意に向けた期待感が強まったほか、新型コロナウイルスのワクチン早期開発への期待から買いが先行した。7月米ISM非製造業指数が予想を上回ったことも好感され、景気敏感株中心に買われた。ナスダック総合指数は連日で過去最高値を更新した。VIX指数は23.76から22.99へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利の上昇でドル下げ渋る

ドル/円は、予想を下回る米雇用指標を受けて全般ドル売りが強まると一時105.28円と日通し安値を付けたものの、7月米ISM非製造業指数が58.1と予想の55.0を上回ったことが分かると円買い・ドル売りが一服した。米長期金利の上昇などを支えに105.68円付近まで下げ渋った。なお、追加経済対策を巡る米与野党協議の行方に対する警戒感は根強いものの、市場では『米共和党と民主党の協議は続いており、短期間で問題が解決する望みはあまりないが、最終的には合意するだろう』との楽観的な見方が聞かれた。米メディアは『対策規模や失業給付金を巡る措置では隔たりがあるものの、互いに今週中の合意を望んでいる』と報じた。

 

ユーロ/ドルは、米国での追加の経済対策を巡る与野党協議が難航するなか、7月ADP全米雇用報告で政府部門を除く非農業部門雇用者数が16.7万人増と予想の120.0万人増を下回ったことが分かると全般ドル売りが優勢となった。NYダウが一時390ドル超上昇し、ナスダック総合が連日で史上最高値を更新するなど、米国株相場が底堅く推移したこともリスク選好のドル売りを誘い、一時1.1905ドルと日通し高値を付けた。ただ、7月31日に付けた約2年2カ月ぶりの高値1.1909ドルがレジスタンスとして働くと1.1855ドル付近まで伸び悩んだ。

 

NY原油先物市場は続伸:引き続き需給改善から買い優勢

NY原油先物市場は41.47ドル-43.52ドルのレンジ相場となった。米石油協会(API)が4日引け後に発表した最新週の国内原油在庫が大幅な取り崩しとなり、時間外から原油先物は買い優勢となった。本日発表の米エネルギー省(EIA)の週間石油在庫でも、原油の取り崩し幅が737.3万バレルと高水準だったことは支持要因となった。WTI9月限は43.50ドル台まで上値を伸ばし、同限月としては、3月6日-9日に作った大きなギャップを埋めたことになった。ただし、その後は達成感から利食い売りが優勢となり、42ドル付近まで上げ幅を縮めた。 中東情勢の悪化を警戒して、ニューヨーク市場の序盤にかけて43.52ドルまで一段高となった。

 

NY金先物市場は続伸:中東情勢の悪化を警戒した買い優勢

NY金先物市場は2027.50-2070.30ドルのレンジ相場となった。中東レバノンの首都ベイルートで起きた大爆発が地政学リスクの高まりを連想させ、被害拡大の状況が伝わると安全資産の金に投資家の資金が向かった。7月ADP全米雇用報告が市場予想を大きく下回ったことや、為替相場でドル安に振れたことなども金相場の支えとなった。金先物は一時2070.30ドルまで買われ、本日も最高値を更新した。 ただ、その後は株高を意識して上げ渋り、主に2050ドル台で取引された。

 

米国債券市場は反落:好調な米経済指標と需給が緩むとの警戒感

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%高い(価格は下落)0.55%で終了した。新型コロナウイルスのワクチン早期開発への期待や予想を上回る7月米ISM非製造業指数を受けて債券売りが優勢となった。来週予定されている3・10・30年債の入札額が過去最高の1120億ドルとなったことで、需給が緩むとの警戒感から売りが出た面もある。 

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