FITS エコノミックレポート

東京金60分足では雲の下限を下抜け!

 

★5月28日以降の東京金60分足では、高値圏でもみ合いとなっていたがリスク選好の動きから売りが優勢となり、一目均衡表の雲の下限を下抜ける展開となった。戻り場面では、120時間SMA(赤線)がレジスタンスとなり上値を抑える展開となっている。夜間取引直後に雲のネジレがあることから、トレンドの加速や反転など相場の節目になりやすい。

 

NY金先物市場は1690.30-1738.90ドルのレンジ相場となった。5ADP全米雇用報告が市場予想ほど悪化せず、米・失業者数は4月でピークアウトしたとの見方もでてきた。5月米ISM非製造業指数も予想を上回り、景気回復への期待感が更に高まった。リスクオンの流れが進み、安全資産とされる金は売りが優勢となった。3日のアジア市場で1738.90ドルまで買われたが、その後は伸び悩み。欧米株高を意識してニューヨーク市場の午前中に1690.30ドルまで下落した。その後1700ドル台を回復したが、安全逃避の金買いは縮小しており、ポジション調整的な売りがやや多かった。

 

価格帯別出来高で出来高の多い価格帯を下抜けると、やや加速的に下落基調が強まった。ただ、売りが一巡すると下値での出来高の多い価格帯で下げ止まる展開となった。出来高の少ない価格帯では値動きが大きくなりやすい。戻り場面では、上値で出来高が多いことから、買い方からの『やれやれ売り』が出やすく上値の重石となる。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの下方でMACDが横ばいからやや上向きとなっており、一旦下げ止まる様相を示している。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20.80)は、緩やかに上向きとなっていることから、下押しバイアスは弱まっている。

 

東京金の日足では、5日SMAの5,990円や10日SMAの5,982円をわずかに下抜けしたものの、25日SMAの5,940円がサポートとなり下げ止まる展開となっている。25日SMAが強力なサポートとなっているだけに下抜けするとやや大きめの下落調整となりやすいので注意が必要となる。NY金先物でもリスク選好の動きや米長期金利上昇から売られやすい地合いとなっている。心理的節目となる1,700ドルを維持出来るかが焦点となる。為替市場では、109円台を目前に足踏み状態となっているが、リスク選好の円売りが地合いとなっており、東京金の下支えとなりやすい。

 

本日の注目点は、5日SMAと10日SMAを回復できるのか、それとも重要な25日SMAのサポートラインを下抜けてしまうのかが焦点となる。夜間取引になると60分足で雲のネジレがあることから相場に動きが出てくる可能性がある。

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