FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

日経平均株価:経済再掲への期待感から買い優勢

新型コロナウイルスの感染拡大の影響でダメージを受けた米経済を巡り、トランプ米大統領が州内にも追加の救済策の議論を始めると日本時間早朝に報じられ、経済再開への期待感が強まった。また、前日NYダウが3ヵ月ぶり高値を付けたこともあり、投資家心理が好転した。寄り付き後、上げ幅が一時500円に迫ったが、徐々に利益確定売りが広がり上昇幅を縮小した。結局、前営業日比288円高の2万2613円と3日続伸して終了した。

 

東京外国為替市場:108円台半ばでもみ合う展開

ドル/円は、日経平均株価の大幅高を眺めたドル買い・円売りが先行、108.85円付近まで上昇して約2ヵ月ぶりの高値を付ける場面があった。しかし、心理的節目の109.00円が意識されると、上げはは一服した。その後は、短期筋の利食い売りなどに押される展開となり、108円台半ばへ下落した。東京市場では久しぶりの108円台に乗せたことで、国内輸出企業のドル売り・円買いも散見された。午後は、日経平均株価をにらみながら108.50円台を中心とした狭いレンジでもみ合う展開となった。ユーロ/ドルは、ドイツ政府が検討している景気刺激策への期待から一時1.1212ドル付近まで上昇、およそ2ヵ月半ぶりの高値を付けた。

 

日本4-6月期のGDP予測を上方修正:ゴールドマンサックス証券

3日付けのレポートで、日本の20年4-6月期(2Q)の実質国内総生産(GDP)トラッキング予測を従来のマイナス28.9%(前期比年率)からマイナス27%へと小幅に上方修正した。政府が第一次補正予算の執行を幾分加速させていることを反映したが、依然として大幅なマイナス成長を見込んでいる。合わせて、5月27日に閣議決定された第二次補正予算を織り込み、2020年度の実質GDP成長率を従来のマイナス6.4%からマイナス5.9%へと引き上げた。

 

中国5月新車販売台数は回復基調

中国汽車工業協会(CAAM)が発表した5月の新車販売台数の見通しは、前年同月比11.7%増の213万⑥000大だった。前月比では3.2%増加した。1-5月累計では前年同期比23.1%減の789万⑥000大となる見込み。4月の販売台数は207万台で、前年同月比4.4%増えた(前月比では43.5%増)。3月まで21ヵ月連続で前年同月比を下回っていた。

 

メキシコペソ/円は神経質な展開の可能性

基本的な買い基調は継続しているものの、先週後半から次第に上値の重さも意識されるようになっており、一時的な調整のリスクには注意が必要となる。なお、メキシコでは自動車産業などの操業が本格的に再開した一方、新型コロナウイルスでの死者数が1万人を超えた(感染者数は前日比2771人増の9万3435人)。現在は材料視されていないものの、依然として感染抑制に歯止めがかかっていない状況にあることには注意が必要となる。

 

トランプ大統領支持率低下で対中制裁強化の可能性

5月末に米紙ワシントン・ポストとABCテレビが行った11月の米大統領選の世論調査では、民主党の大統領候補指名を確実にしているバイデン前副大統領の支持率が53%、トランプ米大統領の支持率が43%と、その差を広げた。3月下旬に行った調査では2ポイントの差だったが、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)への対応もトランプ氏の支持率低下につながった模様である。2月に新型コロナの感染がまだ中国から世界に大きく広がっていない時は、感染拡大に認識が甘かったトランプ米大統領は習・中国国家主席の対応を称賛したが、米国で感染が広がると自分の責任は棚に上げて全部中国や世界保健機関(WHO)に押し付けている。米調査機関ピュー・リサーチ・センターの世論調査によると、新型コロナの感染拡大の影響もあり、米国人の6割以上が中国について不満や否定的な見方を示しており、これは15年ぶりの高い水準で、トランプ氏が大統領就任時から2割上昇している。11月大統領選に向けて支持率を巻き戻したいトランプ氏が対中制裁を強化する可能性は非常に高い。

 

米国市場では5月ISM非製造業景況指数が公表

4月実績は41.8だった。16業種で活動の縮小が報告された。景況と新規受注、雇用は1997年の統計開始以降で最低水準となった。5月については、都市封鎖の部分t京奈解除に伴い、景況は改善する見込みだが、雇用と新規受注は引き続き低水準にとどまる見込み。全体的には4月実績をやや上回る程度が予想される。

 

欧米市場イベント

○14:45   1-3月期スイス国内総生産(GDP、予想:前期比▲2.1%/前年比▲0.9%)
○16:00   5月トルコ消費者物価指数(CPI、予想:前月比0.95%/前年比11.00%)
○16:50   5月仏サービス部門PMI改定値(予想:29.4)
○16:55   5月独サービス部門PMI改定値(予想:31.4)
○16:55   5月独雇用統計(予想:失業率6.2%/失業者数変化20万人)
○17:00   5月ユーロ圏サービス部門PMI改定値(予想:28.7)
○17:30   5月英サービス部門PMI改定値(予想:28.0)
○18:00   4月ユーロ圏卸売物価指数(PPI、予想:前月比▲1.8%/前年比▲4.2%)
○18:00   4月ユーロ圏失業率(予想:8.2%)
○20:00   MBA住宅ローン申請指数
○21:15   5月ADP全米雇用報告(予想:▲900.0万人)
○21:30   1-3月期カナダ労働生産性指数(予想:前期比1.2%)
○22:45   5月米サービス部門PMI改定値(予想:37.3)
○22:45   5月米総合PMI改定値
○23:00   カナダ銀行(BOC、中央銀行)、政策金利発表(予想:0.25%で据え置き)
○23:00   5月米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業指数(予想:44.0)
○23:00   4月米製造業新規受注(予想:前月比▲14.0%)
○23:30   EIA週間在庫統計

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