★米国株式市場は下落:米中協議報道錯綜から売買は手控えられた
NYダウは27.88ドル安の27881.72、ナスダックは5.64ポイント安の8616.18で取引を終了した。朝方は下落したものの、明日のFOMC(連邦公開市場委員会)や、15日に期限を迎える対中追加関税措置の動向を見極めたいとの思惑から、下げ幅を縮小して揉み合う展開となった。『米中交渉担当者は米国が15日に予定している対中制裁関税第4弾の発動を見送る計画』との報道を受けて買いが入ったものの、クドロー米国家経済会議(NEC)委員長が『15日発動予定の追加関税はまだテーブル上にある』との認識を示すと失速した。市場では『米中協議を巡る報道が錯綜しており、積極的な売買は手控えられた』との指摘があった。 VIX指数は15.86から15.68へ低下した。
★NY外国為替市場:米国が対中制裁関税見送り報道でドル買い
ドル/円は、欧州株相場の下落をきっかけにリスク回避的な円買い・ドル売りが先行すると、一時108.51円と日通し安値を付けた。ただ、『米中交渉担当者は米国が15日に予定している対中制裁関税第4弾の発動を見送る計画している』との報道をきっかけにNYダウ先物が急伸すると、ドル円にも買い戻しが入り一時108.76円まで値を上げた。現物のNYダウが一時100ドル超下落するとドル円にも売りが出て108.54円付近まで下押しする場面もあったが、対中関税発動が先送りされるとの期待は根強くすぐに持ち直した。マルバニー米大統領首席補佐官が米中の『第1段階』の通商合意について『順調に進んでいるようだ』との見解を示したことも相場の支援材料となった。米長期金利の上昇に伴う円売り・ドル買いが強まると、一時108.77円と日通し高値を付けている。
なお、クドロー米国家経済会議(NEC)委員長は『15日発動予定の追加関税見送り計画は承知せず。依然としてテーブル上にある』などと発言した。市場では『米中貿易協議を巡る報道が錯綜している。関税発動が先送りされるかどうか予想しにくい』との声も聞かれた。
ユーロ/ドルは、欧州時間発表の12月独ZEW景況感指数が10.7と予想の0.0を大幅に上回ったほか、12月ユーロ圏ZEW景況感指数が11.2と前回の▲1.0から改善したことを受けて全般ユーロ買いが優勢となり、一時1.1098ドルと日通し高値を付けた。
★NY原油先物市場は反発:米中協議への期待感が支援材料
NY原油先物市場は58.52ドル-59.25ドルのレンジ相場となった。『米中交渉担当者は米国が15日に予定している対中追加関税発動を見送る方向で検討している』との一部報道に対し、クドロー米国家経済会議(NEC)委員長は『米国が15日に予定している対中制裁関税第4弾の発動を見送る計画について承知していない』と否定したが、市場では対中追加関税は見送られるとの見方が強く、米中協議への期待感も、原油の支援材料となった。ただ、注目イベントを複数控えていることで、値動きは限られた。
★NY金先物市場は反発:重要イベント控え積極的な取引は手控え
NY金先物市場は1464.20-1473.70ドルのレンジ相場となった。米国株安や為替相場でドルが対ユーロで下落し、ドル建ての金に割安感が生じたことを支援材料に買いが優勢となった。ただ、11日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表や15日予定の対中追加関税の発動に絡んだ米中協議を見極めたいこともあって、積極的な取引は手控えられた。
★米国債券市場は反落:米国の対中制裁関税見送り観測から売り優勢
米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)1.84%で終了した。米国の対中制裁関税見送り観測を背景に安全資産とされる米国債に売りが出た。なお、10年物国債の入札は『まずまず』と受け止められた。
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