FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:アップルが売られ指数の重石

NYダウは37.07ドル高の27219.52、ナスダックは17.75ポイント安の8176.71で取引を終了した。中国が対米報復関税の対象から大豆など一部の農産品を除外すると伝わり、米中対立懸念が後退した。また、8月米小売売上高が予想を上回ったことも投資家心理の改善につながり買いを誘った。なお、8日続伸は昨年5月以来1年4カ月ぶりとなる。ゴールドマン・サックスが動画サービスの懸念を指摘し、目標株価を引き下げたアップルが売られ指数の重石となった。VIX指数14.22から13.74へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利上昇でドルは底堅い展開

ドル/円は、米小売売上高など良好な米経済指標が相次いだことを受けて、一時108.18円付近まで上げたものの、アジア時間に付けた8月1日以来の高値108.26円を上抜けることが出来なかった。米長期金利の急上昇も相場を押し上げる要因にはならなかった。日米の金融政策決定会合を来週に控えて様子見ムードが強く、積極的な売買は手控えられたようだ。NY時間の安値は107.95円付近で値幅は23銭程度と小さかった。 

ユーロ/ドルは、欧州の取引時間帯に、欧州中央銀行(ECB)の量的緩和(QE)再開について否定的な意見が相次ぎ、一時1.1109ドルと8月27日以来の高値までユーロ高が進んだ影響が残った。ただ、1.11ドル台での滞空時間は短かった。8月米小売売上高や9月米消費者態度指数(ミシガン大調べ)速報値などが予想よりも強い内容だったことが分かると、米10年債利回りが一時1.9046%前後まで急伸した。米金利上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが出て1.1061ドル付近まで押し戻された。 

 

NY原油先物市場は続落:月報で供給過剰になる可能性を嫌気

NY原油先物市場は、国際エネルギー機関(IEA)が12日の月報で、市場の需給は大幅な供給過剰になる可能性を指摘したことが、原油の上値を圧迫した。また、前日の石油輸出国機構(OPEC)プラス合同閣僚監視委員会で一段の減産が決まらなかったことや、米中協議の先行きに対するやや懐疑的な見方浮上などから、売られた流れが続いている。 目先は、来週からの国連総会時に米国とイランの首脳会談が行われる可能性への思惑などもあり、売りが出やすくなる。ただ、米国内の石油掘削装置(リグ)稼働数は前週比5基減少の738基となり、4週連続減少した。

 

NY金先物市場は反落:米長期金利の大幅上昇を嫌気

NY金先物市場は1493.10-1516.60ドルのレンジ相場となった。この日発表された8月米小売売上高は市場予想を上回ったことや、米長期金利の大幅な上昇を意識して金先物の売りが優勢となった。また、米中通商協議の進展期待が高まっているなか、週末を控えて利益確定売りが強まった。

 

米国債券市場は続落:米中対立懸念の後退と良好な米経済指標を嫌気

米国債券市場で長期ゾーンは5日続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.12%高い(価格は下落)1.89%で終了した。利回りは一時1.9046%前後と8月2日以来約1カ月ぶりの水準に上昇した。米中対立懸念が後退したほか、この日発表の8月米小売売上高が予想を上回ったことで、安全資産とされる米国債に売りが集まった。 

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