FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:FOMCを控え様子見ムード強い

NYダウは28.90ドル高の27221.35、ナスダックは36.88ポイント安の8293.33で取引を終了した。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表を31日に控えて、積極的な売買は手控えられた。また、米民主党大統領選候補者の第2回討論会を見極めたいとの思惑もあり様子見ムードが強かった。ただ、業績が景気の影響を受けにくいディフェンシブ銘柄に買いが集まり、相場を下支えした。 一方で、ナスダックは前週末に過去最高値を更新したあとだけに利益確定目的の売りが出た。 VIX指数は12.16から12.83へ上昇した。

 

NY外国為替市場:ポンド/ドル絡みの展開が続いた

ポンド/ドルは、ジョンソン英首相や主要閣僚から欧州連合(EU)離脱に関し、強硬的な発言が相次いだことを受けて、10月末の『合意なき離脱』への警戒感が高まりポンド売りが膨らんだ。ポンド/ドルは一時1.2212ドルと2017年3月以来約2年4カ月ぶりの安値を付けたほか、ユーロポンドは0.9123ポンドと17年9月以来約1年10カ月ぶりのポンド安水準を付けた。ポンド円も一時132.86円と1月3日のフラッシュクラッシュ以来の安値を更新した。市場関係者からは『オプション市場でもポンドプット(ポンドを売る権利)が買われ、投資家は合意なき離脱への備えを加速させている』との声が聞かれた。

 

ドル/円は、ポンド/ドルの下落に伴う円売り・ドル買いが強まると、前週末の高値108.83円を上抜けてストップロスを誘発し、一時108.90円と10日以来の高値を付けた。ユーロ円の上昇につれた買いも入った。

 

ユーロ/ドルは、ポンド/ドルの下落につれたユーロ売り・ドル買いが先行し、一時1.1113ドルと日通し安値を付けたものの、前週末の安値1.1112ドルが目先サポートとして働くと徐々に買い戻しが優勢になった。ユーロ円やユーロポンドなどの上昇につれた買いも入り、一時1.1151ドルと日通し高値を付けた。

 

NY原油先物市場は続伸:米中貿易協議の再開を好感

NY原油先物市場は55.81ドル-57.10ドルのレンジ相場となった。米中貿易協議の再開や米利下げが世界経済の成長を支え、需要増加に繋がるとの期待が買い材料となった。また、イランの精鋭部隊『イスラム革命防衛隊(IRCG)』による英タンカー拿捕を受け、英駆逐艦が英国船の護衛を目的にイラン沖ホルムズ海峡付近に到着した。このニュースが地政学リスクの高まりを意識させた。中東産原油の供給懸念を誘い、原油相場を押し上げた。英国は、タンカー拿捕の報復として、イランへの制裁措置を検討しているとも伝わっている。 

 

NY金先物市場は小幅高:ポジション調整の買い優勢

NY金先物市場は1414.40-1428.00ドルのレンジ相場となった。今週31日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表を控えるなか、ポジション調整のフローが買い方向で進んだ。米連邦準備理事会(FRB)のハト派な金融政策姿勢は、金を含めた商品市場への資金流入を連想させた。また、米長期金利が伸び悩んだことから、押し目買いも入った。

 

米国債券市場は続伸:英国債の買いにつれた買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%低い(価格は上昇)2.06%で終了した。英国債券相場が上昇(利回りは低下)したことにつれて、米国債にも買いが入った。ただ、米重要イベントを控えて大きな方向感は出なかった。

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