FITS エコノミックレポート

NY金の底堅さは金融危機の火種を感じているのかも?

 

★米先物市場で金の投機筋による7月23日付けCFTC建玉動向では、+251,250枚の差し引き買い越しとなり、前週の+245,501枚から+5,749枚増加となった。投機筋の買い越しが増えると共にNY金先物も上昇基調が継続している。

一方、米10年債金利は下落基調が続いており、金の下支えとなりやすい。ただ、投機筋も無限大に買い越し出来るわけではないので、2016年7月5日付けの直近ピークの+315,963枚が目安となりやすい。

日経ヴェリタスでは、英金融監督当局は、投資家いつでも換金できる『オープンエンド型投資信託』の流動性リスクについて注意を喚起している。英著名投資家が運用する旗艦株式ファンドに解約が殺到し、償還停止に陥ったのが切っ掛けだ。

問題となったのは、英国の有名投資家ニール・ウッドフォード氏が英国株を中心に運用する『LFウッドフォード・エクイティ・インカム・ファンド』だ。6月末までの3年間で基準価格(分配金再投資ベース)は20%下落した。この間、英FTSE前株指数(配当込み)は30%上昇しており、不調が目立った。成績不振を嫌気した投資家による解約が絶えず、6月上旬、償還を停止する事態となった。

リーマンブラザーズが破綻する前に、パリバショックがあった。その時もファンドの解約を停止した。一旦は落ち着いたものの、その後金融危機につながる展開となった。

今回も知る人ぞ知るような、このような動きを懸念すれば当然にリスク回避の金と債券買いにつながりやすい。ちょうどNY金も6月に入ってから、上昇基調を強めている。

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