FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:決算発表控え上値の重い展開

NYダウは27.13ドル高の27359.16、ナスダックは14.04ポイント高の8258.19で取引を終了した。米早期利下げ観測を背景に買いが入ったものの、今週より4-6月期決算発表が本格化することもあり、決算内容を見極めたいとの思惑から寄り付き後から小動きとなった。中国の4-6月期GDP成長率が27年ぶりの低成長となり、貿易摩擦の影響が懸念されたほか、前週までの株価上昇を受けた利益確定の動きから上値の重い展開となったものの、引けにかけて小幅上昇となった。VIX指数は12.39から12.68へ上昇した。

 

NY外国為替市場:方向感なく小動きの展開

ドル/円は、薄商いの中で方向感を欠き、107円台後半での狭いレンジ取引に終始した。市場では『21日投開票の参院選を前に、本邦機関投資家など実需勢の動きは非常に緩慢。しばらくは方向感が出にくい状況だ』との声が聞かれた。 

ユーロ/ドルは、欧州時間に一時1.1284ドルまで買われる場面があったものの、1.13ドル台に乗せることが出来なかったこともあり徐々に上値が重くなった。7月米ニューヨーク連銀製造業景気指数が4.3と予想の2.0を上回ったことを受けてユーロ売り・ドル買いが出たほか、市場では『ECBが金融緩和方向に向かうとの観測が引き続きユーロの重し』との声が聞かれ、一時1.1254ドルと日通し安値を付けた。対欧州通貨中心にドル買いが進んだ影響も受けた。なお、主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時96.97まで上昇した。

 

NY原油先物市場は反落:中国経済の先行き不安が重石

NY原油先物市場は59.20ドル-60.92ドルのレンジ相場となった。中国4-6月期GDPは前年比+6.2%と、四半期ペースで統計を開始した1992年以降で最も低い水準となり、中国経済の先行き不安が原油の重しとなったほか、為替市場でドルが対ユーロで買いが優勢となり、ドル建ての原油に売り圧力が強まった。 また、ハリケーン『バリー』が勢力を弱めたことも売り材料となった。

 

NY金先物市場は小幅高:手掛かり材料乏しく小動き

NY金先物市場は1409.30-1421.60ドルのレンジ相場となった。新規の手がかり材料が乏しく先週末の終値を挟んでの小動きに始終した。為替市場でドルが対ユーロで買いが優勢となり、金の上値が圧迫されたが、引き続き米早期利下げ思惑を支えに下値は堅い。 

 

米国債券市場は続伸:世界経済減速への警戒感から買い優勢

米国債券市場の長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%低い(価格は上昇)2.09%で終了した。4-6月期中国国内総生産(GDP)が四半期ベースで統計を遡れる1992年以降で最低だったことが分かると、中国経済の先行き不安が高まった。世界経済減速への警戒感から債券買いが優勢となった。 

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