FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

いよいよトランプ大統領が来日

トランプ大統領が、新天皇即位後初の国賓として25日から28日まで日本を訪れる。安倍首相は、大統領とゴルフをプレーし、大相撲を観戦するなど日米の『蜜月』をアピールする。夏の参院選を前に『外交力』を印象付ける狙いもある。ただ、日米首脳会談では、自動車・農産物などの通商交渉も議論するとみられ、友好ムードの裏でのかけ引きからも目が離せない。

 

日経平均株価:押し目買いや先物への買い戻しで下げ幅縮小

朝方に心理的節目の2万1000円を割り込んだ後、下げの勢いが強まらなかったことで個人投資家の押し目買いや株価指数先物への買い戻しが入り下げ幅を縮小した。ただ、米中対立への懸念が残る中、戻りに勢いは出なかった。後場に日銀が株式ETF買入れに動いたとの観測が支えとなり下げ幅を縮めた。市場では『ファーウェイに対する輸出規制は、中国だけでなく米国内企業にも悪影響を与える。そのため、ZTEの時と同じように罰金を科し、制裁を撤回するのが現実的なおとしどころと見る向きもある。結局、34円安の2万1117絵と小幅続落で終了した。

 

東京外国為替市場:109円台半ばから後半での値動き

ドル/円は、本邦実需筋のドル買い・円売りや日経平均株価の下げ幅縮小に支えられ、109.74円付近まで上昇した。米長期金利が小幅ながら上昇したことも、ドルの買い戻しにつながった。しかし、前日に発表された低調な米経済指標が意識され、上値を追う展開にはつながらなかった。その後は、トランプ米大統領が対中強硬姿勢を崩していないため、米中貿易摩擦は長期化するとの警戒感から、持ち高調整などのドル売り・円買いに109.60円台へ押しも出された。午後は日経平均株価や上海総合株価指数をにらみながら109.60円台でもみ合う展開となった。ユーロ/ドルは、欧州議会選挙において、EU懐疑派の躍進が警戒されているため、1.1180ドル台でユーロの上値が重かった。

 

メイ英首相は与党・保守党の重鎮議員と会談:辞任次期を表明する可能性も

イギリスのメイ首相がEU=ヨーロッパ連合からの離脱をめぐる2度目の国民投票の是非を議会に問う考えを示したことで辞任の圧力がかつてなく強まる中、メイ首相は24日与党・保守党の重鎮と会談する。メイ首相が辞任の時期を表明する可能性もあるという現地の報道もあり、その去就が注目されている。イギリスのメイ首相は24日午前、日本時間の24日午後、与党・保守党の重鎮議員と会談することにしている。
イギリスの有力紙ガーディアンはメイ首相が辞任時期を表明する可能性について伝える一方で、政府関係筋の話として状況は依然極めて流動的だと伝えていて、メイ首相の去就が注目されている。

 

欧州議会選でオランダでは労働党が予想外の勝利の可能性

欧州議会選の投票が23日にオランダで実施された。出口調査によると、欧州委員会のティメルマンス第1副委員長の労働党が欧州連合(EU)懐疑派を下し、予想外の勝利を収める見通しだ。
出口調査によると、親EUの労働党は得票率18%で首位となった。世論調査でルッテ首相率いる中道右派と首位を争っていた極右の新興政党『民主主義フォーラム』は投票率11%で3位となる見通しだ。
世論調査では、労働党は善戦しても3位に終わるとみられていた。
次期欧州委員長のポストを巡り欧州議会の中道左派系の有力候補でもあるティメルマンス氏は出口調査の結果について、『欧州の他の中道左派に追い風となることを望む』と述べた。

 

1-3月期の全米家計債務残高が過去最高更新

NY連銀の調査によれば、1-3月期の全米家計債務残高が13兆6680億ドルと前期比+1240億ドル、9期連続でリーマンショック前(08年7-9月期)の12兆6800億ドルを超え、過去最高を更新した。住宅ローンが前期から改善したが学生ローンが過去最高を更新、家計債務の増大を後押した。ただ、2018年末の金融波乱が記憶に残り、貯蓄率は前期の6.4%から7.7%へ上昇、逆資産効果による個人消費の鈍化が貯蓄に回ったことは朗報である。

 

米国市場では4月耐久財受注が公表

3月実績は前月比+2.6%で市場予想を大幅に上回った。民間航空機・同部品が前月比+31.2%の大幅増となったことが要因となった。4月については、民間航空機・同部品の受注額が大幅に減少するため、全体の数字は減少する見込みとなっている。なお、企業の設備投資の先行指標となる『航空機を除く非国防資本財』(コア資本財)の受注は3月に前月比+1.3%の高い伸びを記録したが、4月は反動減となる可能性が高い。

 

欧米市場イベント

○17:30   ノボトニー・オーストリア中銀総裁、講演
○17:30   4月英小売売上高(自動車燃料含む、予想:前月比▲0.3%/前年比4.6%)
      英小売売上高指数(自動車燃料除く、予想:前月比▲0.5%/前年比4.2%)
○21:30   4月米耐久財受注額(予想:前月比▲2.0%/輸送用機器を除く前月比0.2%)
○22:00   4月ロシア失業率(予想:4.7%)
○22:00   1-3月期メキシコ国内総生産(GDP)確定値(予想:前期比横ばい/前年同期比1.4%)
○米債券市場は短縮取引(メモリアルデーの前営業日)
○欧州議会選挙(26日まで)
○25日 トランプ米大統領が国賓として来日(28日まで)
○26日 スペイン地方選
○26日 ベルギー下院選
○26日 独ブレーメン州議会選

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

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