FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで5月23日の米国株市場を先取り!

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.289%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・5月21日:▲3.422%⇒22日予想▲3.490%

 

22日はNYダウが下落し、米長期金利も低下したことで、イールドスプレッドは拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲4.289%から▲0.799%スプレッドがかい離していることや、直近1月3日大底の▲4.226%から▲0.736%スプレッドがかい離している。

NYダウが下落したことで株式益利回りが上昇し、米長期金利が低下したことで、イールドスプレッドは前日比拡大し米国債に対して米国株が前日比でNYダウが割安となった。米長期金利が低下したことで、米国債券を買うより米国株を買った方が良いということになる。今後も、米長期金利の動向が重要ポイント。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.577%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%

・5月21日:▲3.288%⇒22日予想▲3.349%

 

S&P500のイールドスプレッドも前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲3.577%から▲0.228%スプレッドがかい離していることや、1月3日の▲3.869%スプレッドに対しても▲0.520%のスプレッドかい離している。

S&P500が下落し、さらに米長期金利も低下したことで、イールドスプレッドは前日比で大幅に拡大した。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.062%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%

・5月21日:▲1.686%⇒22日予想▲1.749%

 

NASDAQのイールドスプレッドも前日比拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲2.062%から▲0.313%スプレッドがかい離していることや、1月3日の▲2.179%スプレッドに対しても▲0.430%のスプレッドかい離している。

NASDAQも下落し、米長期金利が低下したことで、イールドスプレッドは前日比で大幅に拡大した。

 

三指数のイールドスプレッドは大幅に拡大した。さらに米長期金利が低下するようなら、米国株に過熱感が出にくい。トランプ大統領がFRBに利下げを強要するのは、米長期金利が低下すると米国株が上昇してもイールドスプレッドの縮小が抑えられるからである。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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