FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:米企業決算を見極めたいとの思惑で上値重い

NYダウは3.12ドル安の26449.54、ナスダックは4.15ポイント安の7996.08で取引を終了した。1-3月期の中国国内総生産(GDP)が予想より良好な内容となったことで、S&P500及びナスダックは買いが先行したものの、NYダウは軟調な企業決算が嫌気され、売りで始まった。引き続き、1-3月期決算を見極めたいとの思惑や、米民主党が提案する国民皆保険制度を巡って医療関連銘柄が下落しており、終日揉み合う展開となったが上値は重かった。前日に予想を下回る決算を発表したIBMが4%超下落し、1銘柄でダウ平均を39ドル程度押し下げた。ボーイングやユナイテッドヘルスの下落も相場の重し。半面、ゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースなど金融株が買われ、指数を下支えした。 VIX指数は12.18から12.60へ上昇した。

 

NY外国為替市場:新規材料難で動意に乏しい展開

ドル/円は、112.00円を挟んだ狭いレンジ取引が続いていたが、NY終盤にやや強含んだ。『米中両政府は通商問題での合意締結に向けてさらに2回のハイレベル協議を予定』『米中首脳は5月下旬までに合意に署名する可能性がある』とのウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙の報道を手掛かりに円売り・ドル買いが出たほか、トランプ米大統領が米中貿易協議に楽観的な見方を示したことが好感され一時112.12円付近まで買われ、東京市場で付けた日通し高値112.17円に迫った。とはいえ、今日の安値も東京時間に付けた111.92円で1日の値幅は25銭程度と小さかった。NY市場111.93-112.12円のレンジで値幅は19銭程度だった。市場では『新規材料難で動意に乏しい』との声が聞かれた。 

ユーロ/ドルは、欧州時間に一時1.1324ドルと12日の高値に面合わせする場面があったものの、NYの取引時間帯に限れば上値の重さが目立った。1.13ドル台では戻りを売りたい向きが多かったほか、独経済省が2019年GDP見通しを引き下げたことが引き続き意識され一時1.1291ドル付近まで下押しした。NY中盤以降は新規材料難から様子見ムードが広がり、徐々に値動きが鈍った。『週末のイースター休暇を前にポジションを一方向に傾けにくい』との指摘もあった。 

 

NY原油先物市場は反落:連休前に利益確定売りに押される

NY原油先物市場は63.76-64.72ドルのレンジ相場となった。中国の1-3月期GDPが市場予想を上回ったことで堅調に推移していた原油価格は、米株の弱さなどを嫌気し、小幅ながら反落して引けた。市場が注目していたEIA週間在庫は原油在庫が積み増しの予想から取り崩しになったが、ガソリン在庫は予想よりも小幅な在庫減となり、まちまちな結果となった。連休前に利益確定を狙った売りが増えたことから、原油先物の上値は重くなった。

 

NY金先物市場は小幅続落:米長期金利の下げ渋りを嫌気

NY金先物市場は1275.20-1282.10ドルのレンジ相場となった。中国の1-3月期GDPが市場予想を上回ったことで、市場は今後リスクオンに相場が傾くという見方が高まったこともあり、安全資産とされる金は売られた。また、ユーロが伸び悩んだことや米長期金利の下げ渋りが意識されており、金先物の上値はやや重くなった。

 

米国債券市場は横ばい:祝日前の持ち高調整の動き

米国債券市場で長期ゾーンは横ばいとなった。米10年物国債利回りは前営業日と同じ2.59%で終了した。米2月貿易収支が市場予想より強い内容となったことで売りが出た半面、19日のイースター休暇の祝日を前にした持ち高調整目的の買いも入ったため相場は方向感のない展開となった。

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