FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:米欧貿易摩擦激化への懸念を嫌気

NYダウは190.44ドル安の26150.58、ナスダックは44.61ポイント安の7909.28で取引を終了した。トランプ米大統領が欧州連合(EU)からの輸入品に対して報復関税を課すと表明し、貿易摩擦激化への懸念が高まると売りが強まった。国際通貨基金(IMF)が2019年世界経済の成長見通しを下方修正したことも相場の重しとなり、一時230ドル超下げた。ボーイング(1.52%安)が3日続落したことも指数の押し下げ要因となった。VIX指数は13.18から14.28へ上昇した。

 

NY外国為替市場:リスク回避の動きもドル底堅い展開

ドル/円は、トランプ米大統領がEUからの輸入品に対して報復関税を課すと表明し、貿易摩擦激化への懸念が高まるとNYダウが一時230ドル超下落した。投資家がリスク回避姿勢を強め円買い・ドル売りが優勢となった。国際通貨基金(IMF)が2019年世界経済の成長見通しを下方修正したことも相場の重しとなり、一時110.95円と日通し安値を付けた。ただ、1日の安値110.80円が目先サポートとして働くと下げ渋った。米国株が下げ幅を縮めたことなども相場の下支え要因となり、111円台前半まで持ち直した。

ユーロ/ドルは、米長期金利の低下などを手掛かりにユーロ買い・ドル売りが先行し、一時1.1284ドルと3月27日以来の高値を付けた。ただ、買い戻しは明日の欧州中央銀行(ECB)定例理事会を前にしたポジション調整の域を出ず長続きしなかった。

 

NY原油先物市場は反落:ロシアが協調減産の継続に慎重な姿勢を嫌気

NY原油先物市場は、時間外で買いが先行し、5カ月以上ぶりの高値64.79ドルまで上値を伸ばした。NY勢が参入すると一転売りが優勢となり、63ドル後半まで売り戻された。ロシアがOPEC加盟・非加盟国による協調減産の継続に慎重な姿勢を示し、利益確定の売りに繋がった。米国株・債券相場でリスク回避の動きがみられたことも、リスク資産である原油の重しとなった。

 

NY金先物市場は続伸:米欧貿易摩擦激化への懸念で買い優勢

NY金先物市場は1300.60-1310.40ドルのレンジ相場だった。米トランプ政権が、欧州連合(EU)による航空機大手エアバスに対する補助金への対抗措置として関税措置を検討していることが報じられるなか、国際通貨基金(IMF)が2019年の世界経済の成長見通しを再度下方修正したことなども相まって、リスク回避目的の資金が引き続き金先物へと向かった。また、イランを巡る地政学リスクの高まりや中東情勢の行方を左右するイスラエル総選挙も買い材料となった。

 

米国債券市場は反発:米欧貿易摩擦激化への懸念でリスク回避の買い

米国債券市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)2.50%で終了した。米欧貿易摩擦への懸念が高まり、安全資産とされる米国債に買いが入った。国際通貨基金(IMF)が2019年の米成長率見通しを下方修正したことも債券買いを誘った。 

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