FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで4月5日の米国株市場を先取り!

 

4月4日(木)の米国3市場は、NYダウ:166.50ドル高の26,384.63ドル、S&P500:5.99ポイント高の2,879.39ポイント、NASDAQ:3.77ポイント安の7,891.79とNYダウとS&P500は上昇したものの、NASDAQは下落した。一方、米長期金利は、2.500%台を維持し2.512%へ低下(価格は上昇)した。『3日日付けPERと株価から逆算』して4月3日付け予想PER計算すると、NYダウ:17.45倍、S&P500:17.81倍、NASDAQ:24.02倍と、NYダウとS&P500は前日比でPERは上昇したものの、NASDAQはわずかに前日比で低下した。2011年4月21日以降の平均値は、NYダウ:15.00倍、S&P500:16.59倍、NASDAQ:21.77倍で現在3指数とも大幅に上回っている。このPERを基に4日付けのイールドスプレッドを算出すると、NYダウ:▲3.219%、S&P500:▲3.103%、NASDAQ:▲1.651%と、NYダウとS&P500はイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した一方で、NASDAQは前日比でわずかに拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)となった。

米長期国債金利は、米中通商協議の進展や翌日の3月雇用統計の結果を見極めたいとして動意の薄い展開となった。

 

昨年12月3日の高値時のイールドスプレッドを参考にする。12月3日に戻り天井となり下落基調となった。NYダウ:▲3.069%、S&P500:▲2.731%、NASDAQ:▲1.198%だった。

 

4日(木)のNYダウの予想イールドスプレッドは前日▲3.246%⇒▲3.219%となり縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。1月3日の直近割安となったイールドスプレッドの▲4.226%から1.007%に拡大(米国株に割高感)している。また、12月3日の戻り天井となった12月3日の▲3.069から0.150%へ縮小してきている。NYダウは、『トランプ米大統領と劉鶴・中国副首相の会談が予定されており、協議が順調に進めば今日にも米中首脳会談の日程が発表される』と伝わった。米中が貿易交渉で最終合意に近づいているとの期待が高まり、キャタピラーやボーイングなど中国向け売上比率が高い銘柄中心に買いが広がった。半面、米中通商協議の最終的な合意は来週以降になるとの見方もあり、相場は伸び悩む場面もあった。また、ナスダックは小幅下落となった。 VIX指数は13.74から13.57へ低下した。

 

S&P500の予想イールドスプレッドは前日▲3.106%⇒▲3.103%となり、イールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。1月3日のイールドスプレッド▲3.869%から0.766%に拡大してきている。また、12月3日の戻り天井の2.731%から▲0.372%へ縮小してきている。

 

NASDAQの予想イールドスプレッドは、前日▲1.640%⇒▲1.651%となり、イールドスプレッドは拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。1月3日のイールドスプレッド▲2.179%から0.528%に拡大してきている。また、12月3日の戻り天井の▲1.198%から▲0.453%へ縮小してきている。

 

テクニカル的には、NYダウは、5日SMAがサポートとして意識され上向きとなっており、短期的には強い上昇基調を維持している。相場の方向性を示す一目均衡表の基準線が上向きとなってきていることで、相場の底堅さが示されている。

S&P500は連日年初来高値を更新しているものの、5日SMAサポートとなり上向きとなっていることから、短期的には上昇基調は維持している。ただ、一目均衡表の基準線も横向きになってきた。

NASDAQも、連日年初来高値を更新して『十字線』となっており、買い方の勢いは鈍化している。5日SMAは10日SMAが上向きは維持しており、短期的には上昇基調を維持している。ただ、一目均衡表の基準線は横向きとなってきた。

ストキャスティクス(パラメータ:14、5、3、20、80)では、三指数とも過熱感なく%Kが%Dを上抜けしてきており、上向きバイアスを維持している。ただ、再び米長期金利が上昇してきており、株価が上昇するとイールドスプレッドの割高感が急速に高まりやすい。そのため、米長期金利の動向には注意が必要となる。

 

2011年4月21日以降のイールドスプレッドの平均値のNYダウ:4.201%、S&P500:3.487%、NASDAQ:2.040%も下落時の節目となりやすい。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していきますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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