★欧州市場朝方の取引では、米長期金利が伸び悩む中、ドルは小幅に軟化した。欧州株が軟調に推移、NYダウ先物も上昇幅を失ったことを背景にクロス円はもみ合いながら上値をやや圧迫した。欧州株が全面安から高安まちまちの状態に変わり、NYダウ先物も下落幅を縮小、米長期金利も下げ渋るとドル売りも限定的となった。欧州市場では、翌日の米雇用統計を控え、111.40円を挟んで方向感の乏しい値動きとなった。
米新規失業保険申請件数の発表後、ドル買いの流れが強まった。NYタイムズ紙がトランプ大統領が本日、劉鶴副首相と会談したのち米中首脳会談の実施を発表する可能性が強いと報じるとリスク選好のドル買いが継続した。米中通商協議に注目が集まっていることや、翌日の米雇用統計を控えていることで、ドル買いが一服すると様子見ムードになった。その後、トランプ大統領が『今後4週間以内に米中貿易合意の可能性』『貿易交渉は急速なペースで進展している』『非常に重要な何かが間もなく起きる公算』などと述べると、ドル買いを誘った。
★欧米主要経済指標
・米・先週分新規失業保険申請件数:20.2万件(予想:21.5万件、前回:21.2万件←21.1万件)
・米・失業保険継続受給者数:171.7万人(予想:175.2万人、前回:175.5万人←175.6万人)
★欧米市場のポイント
・111.33-67円のレンジ相場
・英国のEU離脱延期が実現するか不透明に
・イタリア政府が2019年経済成長見通しを引き下げる可能性
・米中通商協議の進展期待でドル買い優勢
・VIX指数は13.74から13.57へ低下
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