FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:世界的景気減速が警戒され売り優勢

NYダウは301.87ドル安の24404.48、ナスダックは136.87ポイント安の7020.36で取引を終了した。IMFが前日に世界経済見通しを下方修正するなど世界的な景気減速が警戒された。また、世界経済フォーラム(ダボス会議)でも、一部企業の経営陣や投資家が慎重な見方を示したことが嫌気され、各国株価が下落したことを受け米国株にも売りが波及した。米中協議の難航が報じられると、下げ幅は一時460ドルを超える場面があった。ただ、クドロー国家経済会議(NEC)委員長が『米中協議は難航している』との観測記事を否定すると買い戻しが入り、下げ幅を縮めた。 VIX指数は17.80から20.80へ上昇した。

 

NY外国為替市場:リスク回避の円買い・ドル売りも下値限定

ドル/円は、国際通貨基金(IMF)は21日、2019年の世界成長率予想を下方修正したほか、米中間の通商摩擦や長引く米政府機関閉鎖などを懸念して『リスクは成長減速に傾いている』などと警告した。NYダウが一時460ドル超下落したためリスク回避的な円買い・ドル売りが優勢となり、109.15円まで値を下げた。米12月中古住宅販売件数が499万件と予想の525万件を下回り、約3年ぶりの低水準を付けたことも相場の重しとなった。米中貿易交渉を巡り『中国提示の予備協議案を米国側が拒否した』とのFT記事も嫌気された。ただ、クドロー国家経済会議(NEC)委員長が『もともと予備協議は計画していない』と同報道を否定するとショートカバーが入り109.45円付近まで下げ渋っている。 ユーロ/ドルは、ユーロクロスの下落につれた売りが先行し一時1.1336ドルと日通し安値を付けたものの、売り一巡後は買い戻しが優勢になった。低調な米住宅指標を手掛かりにユーロ買い・ドル売りが入ったほか、米長期金利の低下に伴うドル売りが出て一時1.1374ドルと日通し高値を付けた。 

 

NY原油先物市場は反落:エネルギー需要の減退懸念を嫌気

NY原油先物市場は一時52.04ドルまで下落した。昨日国際通貨基金(IMF)が世界経済見通しを下方修正したことで、世界的に景気減速に陥ることによるエネルギー需要の減少という連想になり、原油先物価格はじり安となった。また、米中貿易協議進展への期待はやや低下したことや、米国株安を嫌った売りが観測された。

 

NY金先物市場は反発:リスク回避の金買い優勢

NY金先物市場は一時1276.70ドルまで売られたが、1285.00ドルまで反発した。昨日IMFが世界経済見通しを下方修正したことをうけて、欧米株式市場が軟調で推移、リスク回避の動きにつながり安全資産として買われ金先物は上昇した。もっとも利食い売りも入ったこともあり、上げ幅は僅かだった。 

 

米国債券市場は反発:世界景気の減速懸念から債券買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは5営業日ぶりに反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%低い(価格は上昇)2.74%で終了した。米中貿易交渉を巡る不透明感や世界景気の減速懸念から米国株が下落したため、安全資産とされる米国債に買いが入った。

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