FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米中貿易交渉の進展を好感した買い

NYダウは336.25ドル高の24706.35、ナスダックは72.76ポイント高の7157.23で取引を終了した。『中国は今月上旬に北京で行われた米中通商協議で、米国からの輸入を大幅に増やして2024年までに対米貿易黒字をゼロにする提案していた』との報道が伝わった。前日には『米財務長官が中国への追加関税の一部もしくは全部の撤回を提案』とも伝わっていた。米中の歩み寄りで貿易交渉が進展するとの期待が強まり、買いが膨らんだ。取引終了間際にNYダウの上げ幅は一時380ドルを超える場面があった。ナスダックでは、マイクロソフトやフェイスブックなどが上げた半面、ネットフリックスは前日に発表した決算が嫌気されて下げた。 VIX指数は18.06から17.80へ低下した。

 

NY外国為替市場:リスク選好のドル買い優勢

ドル/円は、米中間の貿易摩擦緩和に向けた協議の進展に期待が高まり、NYダウが一時380ドル超上昇した。投資家のリスク志向が改善し円売り・ドル買いが活発化すると、一時109.89円まで値を上げた。ユーロ/ドルは、一時1.1410ドルと日通し高値を付けたものの、NY勢が本格参入するとドル買い・欧州通貨売りが進んだ流れに沿って値を下げた。米中関係の改善期待が高まると米金利上昇とドル高が一段と進んだため、1.1353ドルと日通し安値を付けている。

 

NY原油先物市場は反発:リグ稼動数の大幅減少を好感

アジア・欧米株価が堅調な中で、時間外の原油先物も底堅く推移。NY時間に入り、米中通商協議において中国側の歩み寄り姿勢が明らかになると、金融市場はリスク選好地合いが強まった。一気に53ドル台に乗せて、そのまま強含みで推移した。また、米国内の石油掘削装置(リグ)稼動数が前週比21基減少の852基と大幅に減少したことも買い材料視された。

 

NY金先物市場は続落:リスク選好の動きが強まったことが嫌気

NY金先物市場は、米中通商問題改善への期待感が高まり、金融市場はリスク選好に傾いた。その一方で、安全資産とされる金は売りが強まった。為替相場ではドルがユーロに対して2週間ぶりのドル高値圏まで上昇したことも、ドル建てで取り引きされる金価格の重しとなった。また、リスク選好により米長期金利が上昇を受けてポジション調整的な売りも出た。

 

米国債券市場は続落:リスク選好の動きで安全資産の需要後退

米国債券市場で長期ゾーンは4日続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%高い(価格は下落)2.78%で終了した。米中貿易摩擦の緩和期待から投資家心理が改善し、安全資産としての米国債に売りが出た。また、米12月鉱工業生産指数が市場予想を上回ったことも相場の重石となった。

カテゴリー: 朝の市場コメント

カテゴリー

カレンダー

4月 2024
« 1月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ページの先頭へ