FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は上昇:米中通商摩擦の進展期待高まり買い優勢

NYダウは157.03ドル高の24527.27、ナスダックは66.48ポイント高の7098.31で取引を終了した。中国による米国産大豆など農産物の輸入拡大や、米政権が問題視している中国の産業政策『製造2025』について、中国が見直しを計画しているとの報道が好感された。また、中国通信機器大手「ファーウェイ」の副会長が保釈されたことなどを受けて、通商摩擦をめぐる米中協議の進展期待が高まった。キャタピラーやボーイングなど中国向け売上比率が高い銘柄中心に買いが広がり、一時450ドル超上げた。ただ、原油先物価格が下げに転じると石油株などに売りが出て伸び悩んだ。 キャタピラーやボーイングなど中国向け売上比率が高い銘柄中心に買いが広がり、一時450ドル超上げた。ただ、原油価格が下げに転じると石油株などに売りが出て伸び悩んだ。 VIX指数は22.64から21.46へ低下した。

 

NY外国為替市場:英首相の不信任投票を控えポンド中心の取引

ドル/円は、対ポンド中心にドル安が進んだ影響を受けて一時113.14円と日通し安値を付けた。ただ、米国株相場が大きく上昇したこともあって、一本調子で円高・ドル安が進む展開にはならなかった。ユーロ/ドルは、『イタリアは欧州連合(EU)に対して2%の財政赤字目標を提案する』との一部報道をきっかけにユーロ買い・ドル売りが先行した。イタリア当局がこの報道を否定すると失速する場面もあったが、コンテ伊首相が『2019年予算案を巡り、財政赤字の対GDP比率を2.04%とする目標をEUに提案』と発言すると一時1.1387ドルまで上値を伸ばした。

ポンド/ドルは、英保守党がメイ党首の不信任投票を行うことを決めたと伝わるとポンド売りが先行し、一時1.2478ドルと2017年4月11日以来1年8カ月ぶりの安値を付けた。ただ、メイ英首相が不信任投票に立ち向かうと決意を表し、閣僚の多くが首相への支持を表明すると一転買い戻しが優勢になった。『過半数が首相への支持を表明した』との一部報道が伝わると、ポンド買いが加速した。
 メイ英首相が与党・保守党の信任を獲得したと伝わると一時1.2672ドルまで上昇する場面があったがすぐに失速した。1.2593ドル付近まで伸び悩んだ。投票前から過半数の議員がメイ氏の支持を表明済みと伝わっていたため、短期勢の利食い売りなどが出た。 

 

NY原油先物市場は反落:原油在庫の減少幅が下回り売り優勢

NY原油先物市場は一時50.94ドルまで売られた。リビアの原油輸出制限などで原油先物価格は底堅く推移し一時52.88ドルまで上昇した。しかし、前日に米石油協会(API)が発表した国内原油在庫が1020万バレル減だったのに反し、本日米エネルギー省(EIA)が発表した原油在庫は120.8万バレルの取り崩しに留まったことで、原油先物は下がり始め、引けにかけて急速に下げ幅を拡大した。また、非加盟国による減産実施に確信が持てない投資家が多いことも、原油価格の上昇を抑える一因となった。

 

NY金先物市場は反発:ユーロ高・ドル安を意識した買い優勢

NY金先物市場は一時1252.60ドルまで買われた。ユーロがドルに対して反発したことが意識された買いが入った。米長期金利はやや上昇し、米国株は底堅い動きを見せたが、節目となる1250ドルを再び上回った。

 

米国債券市場は続落:米中貿易摩擦懸念の後退で売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは3日続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前日比0.03%高い(価格は下落)2.91%で終了した。米中貿易摩擦への懸念が後退したことで、安全資産とされる債券買いが後退した。また、米国株が上昇したことも売り材料となった。

カテゴリー: 朝の市場コメント

カテゴリー

カレンダー

4月 2024
« 1月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ページの先頭へ