FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場はまちまち:リスク選好とリスク回避が錯綜

NYダウは53.02ドル安の24370.24、ナスダックは11.31ポイント高の7031.83で取引を終了した。中国副首相と米通商代表部(USTR)代表らが貿易問題について電話協議したと伝わると、米中貿易協議の進展期待が高まり買いが先行。一時370ドル近く上昇した。ただ、メキシコ国境の壁建設費用を巡るトランプ米大統領と野党・民主党の対立激化で政府機関閉鎖に対する懸念が強まると反落し、下げ幅は一時200ドルを超えた。引けにかけて、再び上昇したものの上値の重い展開となった。VIX指数は 22.64から21.76へ低下した。

 

NY外国為替市場:欧州通貨安で消去法によりドル高

ドル/円は、『中国は米国製自動車に課している関税の引き下げに動く』との一部報道をきっかけに、米中貿易協議の進展期待からNYダウや日経先物が大幅に上昇した。トランプ米大統領がツイッターに『中国ととても生産性のある話し合いが行われている。重要なアナウンスに注目』と投稿すると、株価がさらに上昇し円売り・ドル買いを誘った。対ポンド中心にドル高が進んだ影響も受けて一時113.47円近辺まで上昇した。トランプ米大統領と野党・民主党指導部がメキシコ国境の壁予算を巡って、公然と互いを罵倒する異例の事態となると、政府機関閉鎖に対する懸念が高まり米国株相場が失速し、ドル/円にも売りが出て伸び悩む場面があった。ユーロ/ドルは、 12月の独・ユーロ圏ZEW景況感指数が改善したことを受けてユーロ買い・ドル売りが先行し、一時1.1400ドルと日通し高値を付けた。ただ、ポンド/ドルの下落をきっかけにユーロ売り・ドル買いが強まると、前日の安値1.1351ドルを下抜けて目先のストップロスを誘発し、一時1.1306ドルと日通し安値を付けた。イタリア修正予算案の提出を控えるなか、フランスの左翼政党がマクロン仏大統領の不信任投票を求めているとの報道がユーロ売りを誘った面もある。 

 

NY原油先物市場反発:米中貿易摩擦激化の後退を好感

NY原油先物市場は一時52.43ドルまで買われた。欧州株式市場が堅調だったことや、米中貿易摩擦に対して米中ともに楽観的で前向きな発言があったことが、買い材料となった。また、OPEC加盟国と非加盟国による減産実施期待も残っている。その後、米株式市場が下がり始めると、原油先物も下がる局面もあったが、クローズ前には再び上昇基調になった。

 

NY金先物市場は続落:ドル高を嫌気した売り優勢

NY金先物市場は一時1245.80ドルまで売られた。主要通貨に対するドル買いが優勢となったことや、米長期金利がやや上昇したことが意識され金買いは後退した。

 

米国債券市場は続落:米中貿易交渉の進展期待から売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前日比0.02%高い(価格は下落)2.88%で終了した。米中貿易交渉が進展するとの期待が高まり、安全資産としての債券売りが入った。

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