FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

米国株式市場は下落:貿易摩擦悪化懸念を嫌気した売り優勢

NYダウは219.21ドル安の24700.45、ナスダックは42.59ポイント安の7716.61で取引を終了した。米中貿易摩擦の悪化懸念が広がる中、海外売上比率の高い銘柄を中心に売りが優勢となった。また、原油価格が大幅に下落したことを受けて石油株関連の下げも目立ち、指数を押し下げた。VIX指数は12.64から13.63へ上昇した。

 

NY外国為替市場:インフレ指標が予想を上回り全般ドル買い優勢

ドル/円は、全般ドル買いが強まった流れにそったほか、米6月生産者物価指数(PPI)が市場予想を上回る結果となったこともドル買いを誘った。『中国は新たな報復措置を検討している』との報道を受けて、一時110.98円付近まで下落する場面もあったが、111円台割れ水準では下値の堅さを確認するとドル買いが再開した。重要な上値目処として意識されていた5月21日高値111.40円を上抜けるとストップロスを巻き込みながらドル買いが加速し、一時112.17円と1月10日以来の高値を更新した。ユーロ/ドルは、『一部のECBメンバーは2019年7月の利上げを主張している』との報道が伝わったことで一時1.1758ドルまで上昇したが、前日高値1.1763ドルを上抜けることができなかったことで、再び売りに押され、一時1.1666ドルまで下押しした。

 

NY原油先物市場は下落:米中貿易摩擦激化を嫌気した売り

NY原油先物市場は一時70.02ドルまで売られた。米原油在庫が大幅な減少を記録したが、米6月PPIがコアともに市場予想を上回ったことから、米利上げペース加速の思惑が広がった。また、米中貿易摩擦の深刻化が世界経済の成長に悪影響をもたらし、需要が抑制されるとの懸念が高まったことも売り材料となった。

OPECが公表した月報で、OPEC非加盟国による供給が増える一方で消費が減速するため来年の原油需要は減少するとの見通しを示した。また、OPEC主導の減産措置にもかかわらず、原油市場が再び供給過多になる可能性がある。

 

NY金先物市場は続落:ドル高や銅の下落を嫌気した売り

NY金先物市場は一時1241.70ドルまで売られた。インフレ加速の思惑が広がったことや、主要通貨に対してドル高が新興した売りが活発となった。また、銅など工業用金属が下落したことも相場の重石となった。

 

米国債券市場は横ばい:米国株軟調で買い戻し

米国債券市場で長期ゾーンは横ばいとなった。米10年物国債利回りは前日と同じ2.85%で終了した。米6月PPIが予想を上回ったことで債券売りが先行したものの、米国株が軟調に推移したため下げ渋った。また、米10年債入札は『好調』と受け止められたものの、相場の反応は限定的だった。

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