★日経平均株価:円高一服で小幅な下げで推移
シリアや北朝鮮の地政学リスク、リスク回避などによる米長期金利の低下とドル安・円高などが重しとなりやすい。早朝にイエレン米FRB議長が改めて慎重なペースでの利上げ姿勢を強調し、ドルの上値が抑えられている。一方、日本株は3月から調整下落を受けて、割高修正や割安威嚇も見られている。地政学リスクへの過剰警戒が一段落していくと反動修正的な動きになりやすい。日経平均株価は、前日比80円安の1万8717円で寄り付いた。その後は、円高が一服したことによりやや下げ幅を縮小する動きとなっている。
★東京外国為替市場:しばらく突発的な事態に注意
ドル/円は、トランプ大統領やリスク回避の動きに振り回される展開でポジション調整主導で111円割れになるなど、改めて相場の難しさが問われる。ただ、暫くはドル/円に関しては110円~112円のレンジ相場が想定される。いずれにしても、北朝鮮やシリア情勢などに加えて、各地でテロが相次いでおり、突発的な事態を想定せざるを得ない状況となっている。ユーロ/ドルは、懸念されているフランス大統領選は混戦模様であるが、ユーロ離脱懸念は消滅し始めている。その中、ドラギECB総裁は金融政策に支えられた景気回復が続くことを確信していると述べ、また、コンスタンシオECB副総裁は現状の緩和策が適当との認識を示している。ただ、市場は反応しておらず、イースター休暇を睨んで様子見ムードが広がっている。
本邦輸出勢は引き続き期日決算以外の売りは様子を見ながらのスタンス。米系短期筋は111.50円からドル売りが継続的に観測されている。また、本邦輸入勢は110.50円からドル買いが観測されている。米系短期筋も110円台半ば付近からはドル買いスタンス。
★ドラギECB発言:ユーロ圏経済の回復年内継続との見方
ドラギECB総裁は、世界的に政治を巡る不透明感が根強い可能性が高いが、ユーロ圏経済の回復は年内継続するとの見方を示した。総裁は年次報告書で『政治の不確実性は2017年も続くだろう。だがわれわれは、金融政策に支えられ、経済回復が継続すると引き続き確信している』と指摘した。ただ、将来の金融政策措置については手掛かりを与えなかった。
★米小売り業界から雇用が消える
米国の小売業界では、この2カ月に他の業界よりも大幅に雇用が減少した。エコノミストの間では実店舗の求人数が峠を越した可能性があるとの見方が出ている。米雇用統計によると、小売業界の就業者数は2月に3万1000人減少したのに続き、3月も2万9700人減少し、2カ月合わせた減少幅は2009年以来最大となった。就業者数は1月の1600万人近くでピークを打ったことになる。
★ティラーソン国務長官がロシア、モスクワ訪問
先週シリア、アサド政権が科学兵器を使用するというレッドラインを超えたとの判断から、トランプ政権は空爆を実施した。国内をはじめ、トランプ政権を批判していた欧州からも米国の空爆を支持する意見が多い。ただ、一時は改善していた米ロ関係が悪化する可能性が懸念されている。ティラーソン国務長官は今週、ロシア、モスクワを訪問し、ラブロフ外相との会談を予定している。テロ対策、ウクライナ、北朝鮮、シリア問題を協議する。
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