難しくない先物取引の仕組みと特徴

先物取引について学ぼう!

このページは、あまり投資経験がない「投資初心者」の方ででもできるだけ解りやすいよう、なるべく専門用語を使うことなく説明しています。
新型コロナウイルスの世界的流行以降、ニューヨーク市場で取引されているWTI原油が大きく変動するなどマーケットを取り巻く環境は大きく変化しています。
株式取引や株価指数とは違った特徴をもつ商品先物取引。いったいどんな取引なのか。まずは、その特徴から見ていこうと思います。
 先物取引には主に次の3つの特徴があります。

 1.先物取引には決済期限がある(期限がないものも一部あります。)

先物取引は、将来の特定の地点を決済期限日と定めたうえで、取引価格をあらかじめ決めた価格で売買することを契約する取引です。日本の先物取引市場は、金融先物市場と商品先物市場に分類することができ、ここでは、商品先物(商品デリバティブ)取引について説明します。

2019年3月28日、株式会社日本取引所グループ(JPX)と株式会社東京商品取引所(TOCOM)は、総合取引所の実現に向けた基本合意を締結し、2020年7月27日よりTOCOMの貴金属、ゴム、農産物を株式会社大阪取引所(OSE)に移管することになりました。
これにより、日本の商品先物(商品デリバティブ)取引は、大阪取引所、東京商品取引所と大坂堂島商品取引所の3か所で取引されることになりました。

商品先物(商品デリバティブ)取引は、先物取引なので、決済期限が決められています(一部の銘柄を除く)。

例えば、大阪取引所で取引されている「金(ゴールド)」であれば、2020年8月、10月、12月、2021年2月、4月、6月の6つの決済期限が設けられています(2020年7月末時点)。この決済期限が到来する月のことを「限月(げんげつ)」と呼んでいます。

2020年8月に決済期限が到来する銘柄の事を「8月限(ぎり)」と読みます。
先物取引は、将来の売買価格を事前に決めてしまう取引なので、8月限であれば、8月の取引価格を事前に決めていることになります。したがって、決済期限である「納会日」まで建玉(たてぎょく)を保有していた際には、現物の金を購入する必要がでてきます。

 ① 差金決済する

納会日より前に反対売買をおこない、売買価格の差額を金銭でやり取りすることで取引を終了させる決済方法を差金決済といいます。実際に行われている取引のほとんどは、買った時と売った時との差額の受払で取引を決済します。

例えば、1グラムあたり6,000円の金を買うという取引をおこなったとして、一定期間経過後、何らかの要因から、1グラムあたり6,100円に上昇したとします。6,100円に上昇した時点で転売するとすれば、その差額である1グラムあたり100円が利益になる訳です。金の標準取引は1キログラム(1,000g)でおこなわれていますので100円価格上昇したのであれば「100円×1000グラム」で100,000円が利益になります(手数料は考慮していません)。新規取引とその反対売買をおこなった際の差額を現金で決済する取引手法を差金決済取引と言います。

 ② 受渡し決済する

決済期限日が到来した際に、現物と総取引金額の受払をおこなうことで取引を終了させる方法を「受渡し決済」と言います。先物取引は将来取引する現物の価格を事前に決めることができる取引で、その期日が先ほど説明した限月です。

金であれば最大1年先の取引が可能です。
6月限であれば2021年6月25日が納会日で6月30日が受渡日と決まっています。決済期限までに反対売買をおこなって差金決済で取引を終了しない場合、現物の受渡が可能で、総取引金額を用意すれば現物の受渡が可能です。例えば金を1グラム6,000円で買う取引を結んでいたとすれば1キログラム(1,000グラム)分の代金600万円を用意すれば1キロの金と交換することができます。
※フジトミのインターネット取引スタンダードコースでは原則受渡し決済をおこなっていませんのでご注意ください。また、受渡しの意思がないお客様は、建玉保有期限までに反対売買していただく必要があります。

限月に関する注意点

 1.限月が違えば別の取引


6つある限月は、それぞれが独立した取引です。それぞれ限月ごと独立した市場(マーケット)を形成しています。例えば、エネルギー市場で取引されている灯油。灯油の需要期は冬です。夏場に取引期限を迎えるものと冬場に取引期限を迎えるものとではその意味合いが変わってきます。また、穀物でも限月によっては、2020年産のとうもろこしなのか、それとも2021年産のとうもろこしなのかとその作成年度がことなってきます。
6つある限月は、それぞれ独立した市場を形成していますので、2021年6月限取引の反対売買を8月限の価格でおこなうことはできません。6つある限月は、期限が短いものから1番限、2番限・・・と呼び、6番目もの物を6番限と呼びます。その中でも特殊な呼び方をするのが1番限と6番限です。1番限の中でも、納会日が属する月の取引を「当限(とうぎり)」または「当月限(とうげつぎり)」といいます。そして、決済期限までの時間が最も長い6番限のことを「先限(さきぎり)」と呼びます。

 2.活況な限月を取引する


日本の商品先物市場では一番期限が長い6番限の人気が高く、出来高も6番限に集中する傾向があります。期限が長い限月の出来高が多く、期限が短い限月ほど出来高が少ない傾向にあります。出来高が少ないということは、取引参加者数が少ないことを現しています。流動性が極端に少ない限月は、プレイヤーの数が少ないので、市場動向と相反した値動きをする危険性が高くなってしまいます。はじめて取引される方は、取引への参加は流動性が多い限月でおこなうことをお勧めします。

 2.証拠金で取引できる

先物取引とは将来の売買についてあらかじめ現時点で約束をする取引のことです。現時点では売買の価格や数量など取引の約束だけしておいて、将来の約束の日が来た時点で、売買を行います。この取引に必要な担保金のことを「証拠金」といいます。
先物取引の取引対象はあくまで将来の売買であり、実際の受渡は将来行われます。この担保金でのやり取りは先物取引以外でもよく行われています。例えば、車や家を購入する際、実際契約はまだ先ですが、取引をおこなう証として手付金を預けることがあります。証拠金の感覚はそれによく似ています。

たとえば、2021年6月に金を6,000円で買う取引であれば、2021年6月時点で金価格がいくらになっていても6,000円で買うことができます。1キロの金であれば600万円の丸代金が必要ですが、その資金が必要になるのは2021年6月です。それまでは、その取引の担保となる証拠金で取引をおこなうことになります。
2020年6月30日現在、東京金の取引であれば、1あたり228,000円の資金で取引することができます。600万円の取引を228,000円の資金でおこなうことができるので、とても資金効率が良い取引です。
このように取引を担保する「証拠金」で取引する取引のことを「証拠金取引」と言います。
商品先物取引がハイリス・ハイリターンに分類されているのは「証拠金取引」だからです。
本来、商品(コモディティ)の価格は安定しています。2020年、主要市場の価格変動はご覧のようになりました。

2019年、一年間の金価格の変動は18.2%です。株式市場では、個別株の株価が10倍20倍になるなんてことがありますが、コモディティ市場では価格が10倍20倍になるなんてことは滅多なことではおこりません。リスクとリターンを示した表で、先物取引は最もハイリスク・ハイリターンな取引に分類されますが、それは「証拠金取引」であることが起因しています。

6,000円の金が100円値上がりし6,100円になったとします。価格変動率はわずか1.7%です。もし現物の金を1キロ持っていたとすれば600万円が610万円になるので10万円が利益になりますが、東京金の標準取引は1キロの取引なので現物取引同様10万円が利益になります。

証拠金で取引できるということは、利益が出た際には大きな利益になりますが、思惑と逆に動いた際には大きな損失になりますので、取引の際は、リスク管理の徹底が必要になります。

 3.値上がり、値下がりどちらでも利益を狙える

3つ目の特徴は、「値上がり」、「値下がり」のどちらの局面でも利益を狙えることが挙げられます。
先物取引とは将来の売買についてあらかじめ現時点で約束をする取引です。買うという取引が可能なのであれば、売るという取引も可能です。
「買い取引」であれば、「2021年6月に6,000円で金を買う。」取引ですが、逆に「売り取引」であれば「2021年6月に6,000円で金を売る。」という取引です。
6,000円で売るという取引であれば、金価格がいくらになっていたとしても6,000円で売ることができます。たとえば、金価格が5,900円に値下がりしていた場合、5,900円の価値しかないものを6,000円で売ることができるので100円高く売ることができます。逆に6,100円に値上がりしている場合、6,100円の価値のものを6,000円で売らなければならないので100円損してしまいます。この計算は、受渡し決済の例ですが、先物取引は差金決済で決済できるので、現物を保有していなかったとしても売り取引をおこなうことが可能です。
「買い取引」の場合、安く買って高く転売ことで利益がでますが、「売り取引」の場合、高く売って安く買い戻すことで利益がでます。

株式の信用取引で株を空売りする場合で証券会社から株を借りてきて売る必要があり、状況によっては逆日歩(ぎゃくひぶ)を支払うこともあります。
先物取引の売りは、借りてきて売る訳ではなく、将来売ることを契約する取引なので、信用取引のように逆日歩は必要ありません。
現物取引とは違い、値上がり、値下がりどちらでも利益が狙えるので状況に合わせて柔軟な取引が可能です。

  NEXT>>> どんな銘柄が取引できるのか。

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詳しくは、取扱銘柄をご覧ください。

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