★前週末にはメキシコ大統領選で大衆迎合型・左派の候補が勝利したことで、米トランプ政権との貿易や移民などを巡る一段の対立激化が警戒されている。
その中、4月17日に付けた高値5.975円と6月15日に付けた安値5.265円の半値戻し5.620円がレジスタンスとして意識され上値の重い展開となっている。
半値戻しは全値戻しと言われるように重要な節目となる。そのため、重要な局面を迎えている。半値戻し近辺では5月にもみ合いとなったところでもあり出来高も多いく、買い方からの『やれやれ売り』も出やすい。
やれやれ売りを吸収することが出来る材料が出てくるのか、それともメキシコ新大統領と米トランプ政権との対立激化によりメキシコペソが売られる結果となるかが注目される場面である。
★日経225の日足では6月26日に75日線(緑線)がサポートとして意識され一旦下げ止まったものの、その後も75日線と200日線(紫線)を挟んだ値動きとなっている。
本日も75日線22,182円や200日線22,092円が下値節目として意識される展開が想定される。
下値ではダブルトップネックラインとなる5月30日安値21,932円が大きな節目となる。また、22,000円でのプットオプションの出来高が多かったことで、プレミアム200円を差し引いた21,800円が重要ポイントとなる。21,800円を下抜けると、プットオプションの売り手からヘッジ目的の日経先物に売りが大量に持ち込まれることが想定され大きな下落要因となりやすい。
一方で、6月には主要企業の株主総会が終了し、配当金などの支払いがあった。そのため、海外投資家の買いや、国内機関投資家などの買いも余力も増加している。また、6月はボーナスシーズンだったことから、投資信託などへの資金流入もあり、安値では押し目買いが入りやすい。
ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、下位まで低下後横ばいとなっており、下げ止まりの兆候が出てきている。
また、週末のロウソク足は『下ヒゲ十字線』となり迷い線ではあるものの、前日ロウソク足に対して下値・上値を切り上げている。
上値では5日線(赤線)22,305円や10日線(黄線)22,425円がレジスタンスとして意識される。
★1986年以降の東京金月足で陽線を勝ち・陰線を負けとした場合、15勝17敗と若干の負け越しとなっている。ただ、過去10年間では6勝4敗と陽線引けが多くなっている。また、2年連続陽線となっている。この期間の騰落値幅の平均は-0.34円となっていることこから、行って来いで始値から終値の値幅がないことを示している。ただ、変動率平均では2.65%となっていることから、7月始値4441円に対して終値は、上昇なら4558円、下落なら4323円の範囲内での値動きになりやすい。
NY金は短期的な下落ピッチは早く、目先は下げ止まりが想定されるものの、戻り上値の重い展開が想定される。世界的な貿易摩擦懸念が一段と広がりを見せれば、金への資金流入が期待される。一方で、米国ではインフレ懸念が高まってきていることから、トランプ米政権はインフレを抑制するために、ドル高傾向を強める発言が出てくる可能性が高い。そのため、積極的な感買いは限定的になりやすい。
1995年以降の7月ドル/円相場は、12勝11敗のほぼ五分となっている。ただ、過去2年間は円高基調となる陰線引けとなっている。7月ドル/円の始値は110.64円となっている。
★6月22日以降の東京金60分足では、一目均衡表の雲の上限を上抜けしてきた。ただ、気になるところでは引けにかけては上値が重くなり、上値・下値を切り下げるロウソク足が並んだ。一方、各移動平均線も徐々に横ばいとなってきていることから、下落基調は弱まってきている。
NY金先物市場は一時1257.10ドルまで買われた。為替市場でユーロ高・ドル安に振れたことが買い材料となった。ただ、米国株高や米長期金利が上昇したことで、戻り売りも散見され、上昇幅はやや縮小した。
価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯を目前にして買い方からの『やれやれ売り』に上値を抑えられていたが、上抜けしたことで戻り売りは吸収した。ただ、出来高が多い価格帯を上抜けしたことで、上値が重くなると利益確定売りが入りやすくなる。
MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインを上抜け、上昇トレンドは継続しているが、シグナルとのかい離幅が縮小傾向にある。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)でも、買われ過ぎ域から%Kが%Dを下抜け短期的な調整局面となっている。
東京金の日足では、ロウソク足が5日線を上抜け横ばいとなってきたことから、戻り基調となってきている。ただ、10日線の4464円がレジスタンスとして意識され、上値を抑えている。ロウソク足でも前日ロウソク足に対して上値・下値を切り上げる動きとなってきた。また、ボリンジャーバンドのプラス3σも拡大の勢いが鈍化してきたことから、下げ止まりの兆候が出始めている。為替市場では上場会社の定時株主総会が終了したことで、3月決算期末分の配当金が払い込まれる。そのため、海外投資家からは部分的な配当資金の本国送金が見込まれることで円売り・外貨買いが円安の下支えとなりやすい。
★欧州市場朝方の取引では、EU首脳会議が移民問題で合意したことを受けて、メルケル独連立政権の崩壊懸念が後退、ユーロ/円が急伸する動きにつれてドル/円も反発した。欧州政治リスクが後退したことを背景に欧州株が全面高で推移する中、リスク選好の円売りが優勢となった。また、英国・ユーロ圏の経済指標結果も好感された。
突然、トランプ大統領が『WTO脱退を模索』との報道を受けるとドルが失速する場面があったが、ムニューシン米財務長官が『WTOに関する報道は間違い』と発言するとドルは持ち直した。NYダウが大幅高スタートしたことでリスク選好の動きは継続した。ただ、月末のロンドンフィキシングを控えドルは一旦軟調推移となった。ロンドンフィキシングは再び上昇基調となり一時110.94円まで上昇した。しかし、NYダウが引けにかけて上げ幅を縮小したことでドル売りが優勢となった。
★本日のポイント
・110.49-110.94円レンジでの値動き
・リスク選好の110円台後半では上値の重い展開
・米経済指標は強弱入り混じり
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
---|---|---|---|---|---|---|
« 1月 | ||||||
1 | 2 | 3 | ||||
4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 |
18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 |
25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |