FITS エコノミックレポート

欧米タイム直前市場コメント!

2020/04/28/15:13:13

日経平均株価:引けに掛けて下げ幅縮小

前日に500円超上げた反動で戻り待ちの売りが先行し大型連休や企業決算発表を控え機関投資家が様子見姿勢を強め時間外取引で米原油先物が一時1バレル10ドル台まで下落したことも投資家心理を冷やした。翌日の休場を前に上値の重さが意識される中、次第に売りが優勢になった。アジア株が弱めのスタートとなったことも手じまいムードを強め、下げ幅を3桁に広げた。前場の東証株価指数(TOPIX)下げ幅0.5%超で日銀ETF(上場投信)買い思惑からの買いや時間外取引の米ダウ先物の下げ幅縮小が投資家心理の支えとなった。結局、前営業日比12円安の1万9771円と小幅反落して終了した。

 

東京外国為替市場:107.20-30円の狭いレンジ内での展開

ドル/円は、国内輸入企業などのドル買い・円売りに支えられ107.34円付近まで上昇した。NY原油安を眺めた資源国通貨安・ドル高が波及した面もあった。しかし、今晩の米国株動向や米経済指標を見極めたいとの雰囲気もあり、積極的な上値追いは手控えられた。その後は、日経平均株価の下げ幅が100円を超えると、持ち高調整などのドル売り・円買いも散見され107.30円を挟んでもみ合いとが続いた。午後は、日経平均株価や上海総合株価指数をにらみながら、107.20円台を中心として狭いレンジでの展開となった。ユーロ/ドルは、1.08ドル台前半で方向感に欠ける値動きとなった。

 

B of Aセキュリティーズの顧客が3週ぶりに売り越し

28日付の顧客フローリポートによると、同社の顧客は20~24日の1週間に米株を13億1800万ドル売り越した。3週ぶりに売り越したことになり、4月に入って初めての売り越しとなった。この週は米国で新型コロナウイルスからの経済活動の再開期待で強かった流れが一服し、S&P500は週間で1.31%下落した。主体別動向ではヘッジファンドが10億4000万ドルの売り越しで、2週連続の売り越し。機関投資家は12億7600万ドルの売り越しで、3週ぶりの売り越しだった。一方、個人投資家は8億4000万ドルの買い越しで、珍しく2週連続で買い越しとなった。企業の自社株買いは1億5800万ドルにとどまり、15週連続の買い越しながら4週平均は1億ドル台に低下した。傾向としては前週と同じく個別株売り・ETF買いだった。

 

今週に集中する日米欧の金融政策決定会合

今週は連邦公開市場委員会(FOMC)をはじめ各国中銀による金融政策決定会合が目白押しとなっている。まず、日本銀行は27日の会合で国債購入の上限を撤廃、CP・社債購入の増額を決定した。欧州中央銀行(ECB)は定例理事会でPandemic Emergency Purchase Program (PEPP).で現行の7500億ユーロから1.25兆ユーロ規模に拡大する見通しである。連邦準備制度理事会(FRB)も28-29日の連邦公開市場委員会(FOMC)で大規模緩和を据え置きフォワードガイダンスを利用しハト派姿勢を強めると見られている。資産買入れの範囲をさらに拡大すれば株安を食い止める要因となる。

 

南アの銀行について見通しを引き下げ:格付け会社ムーディーズ

 昨日のランド円は南ア市場が『自由の日』で休場だったこともあり、小幅なレンジ内での取引になった。しかし、格付け会社ムーディーズは『南アフリカ経済が景気後退に陥り、2020年に国内総生産(GDP)が実質ベースで6.5%縮小すると予測』と発表している。また新型コロナウイルスの影響で、信用リスクが増加し、これまでの南アの銀行について見通しを『安定的』から『ネガティブ』に引き下げている。このような金融機関の格下げはコロナが蔓延して以来、多くの国でも同様な状況だが、南アの場合はカントリーリスクも高いため問題は深刻である。

 

世界経済や資源相場に先行するバルチックドライ海運指数小幅上昇

国際海運市況であるバルチックドライ海運指数や東証の海運業指数などは、原油急落下でも底固めが堅持されている。世界経済や資源相場に先行する国際海運市況・バルチックドライ海運指数は、3月30日の548を直近最低として4月20日には757と小幅な上昇となってきた。1月17日以来の高値を回復している。22日も694と下げ渋りとなった。その中で3カ月スパンのトレンドを示す13週移動平均線は、方向角度が微妙な上向き化へと転じている。このまま上向き定着となれば、昨年9月からの先行急落の一段落が固まってくる。バルチックドライ海運指数の先行指標としての確度については疑問点もあるが、前回の世界減速と原油急落時には2016年2月で底入れとなった。日経平均株価は、その4カ月後の同年6月で遅行底入れとなっている。2008年9月のリーマン・ショック後には、海運指数も連動崩落を経て同年12月で先行底入れとなった。日経平均は、約3カ月後となる2009年3月で遅行底入れとなった実績がある。底入れとなった。今回の場合、海運指数は今年2月が現状の最安値となっている。あくまで過去のタイムラグでいえば、日経平均は5-6月にかけての2番底形成や本格的な底入れ反転が注目されやすい。

 

米国では経済活動の制限がなくなるのは6月下旬予定

新型コロナウイルス感染防止のため欧米各国が導入した外出禁止などの制限が緩和され、経済活動も再開されるとの期待感が高まってきた。市場が織り込んでいるのは、年半ばまでに感染が収束し、年後半には経済活動がほぼ制限なく再開されていく姿だ。そのためには、そろそろ感染者の減少傾向が明確になっている必要があある。5月1日には、米政府による『社会的距離指針』が期限切れを迎え、その後の判断はトランプ大統領が公表した経済活動再開への指針に基づいて、感染者数の減少傾向が一定基準を満たした地域から順次実施される。 もっとも、NY州は社会的距離指針に基づいた都市封鎖の2週間延長を決めており、その後感染の収束を見ながら経済活動再開への指針に基づいて規制を緩和していったとしても、経済活動の制限がほぼなくなるのは6月下旬までずれ込む。 要するに、この先2週間程度で市場の期待通りの先行きとなるかどうかが概ね判明する。

 

米国では経済活動再開に向けた動きが強まるも再び感染急増の可能性も

米国で新型コロナウイルス感染拡大で休止状態にある経済活動再開に向けた動きが強まっている。ミネソタ、ミシシッピ、コロラド、モンタナ、テネシーの各州は今週、ロックダウン(都市封鎖)措置を緩和し、非必須事業の営業再開を容認する見通しである。ジョージア、オクラホマ、アラスカ、サウスカロライナの各州ではすでに制限措置が一部緩和されている。
ニュージャージー州のマーフィー知事も27日中に、州経済の「責任ある再開」に向けた行程表を発表する見通しである。 しかし、同日までの国内感染者数が97万人超に達し、死者も5万4800人を超える中、公衆衛生専門家らは感染例が再び急増する可能性があると警告し、ウイルス検査の実施を拡大するよう呼び掛けた。

 

欧米市場イベント

○15:45   4月仏消費者信頼感指数(予想:83)
○16:30   スウェーデン中銀、政策金利発表(予想:0.00%で据え置き)
○20:00   3月メキシコ貿易収支(予想:28.00億ドルの黒字)
○22:00   2月米ケース・シラー住宅価格指数(予想:前年比3.2%)
○23:00   4月米消費者信頼感指数(予想:88.0)
○23:00   4月米リッチモンド連銀製造業景気指数(予想:▲42)
○29日02:00   米財務省、7年債入札
○米連邦公開市場委員会(FOMC)1日目

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欧米タイム直前市場コメント!

2020/04/27/15:23:02

日経平均株価:日銀金融政策決定会合を好感して上げ幅拡大

原油高を受け、前週末の米国株式相場が上昇したのが支えとなった。ただ、国内では緊急事態宣言が解除されない限り、企業業績の回復期待は高まりにくい。2万えの節目を前にレンジ相場から脱却するのは容易ではない。日銀は27日に開いた金融政策決定会合を決めたが、事前の報道にほぼ沿った内容だったため反応は鈍かった。ただ、日銀が27日決めた国債購入額『上限撤廃』は事前予想通りでサプライズない一方でコマーシャルペーパー(CP)と社債購入上限額は従来の約3倍の20兆円と予想より多く好感する買いがやや増えた。結局、前週末比521円高の1万9783円と大幅反発して終了した。

 

東京外国為替市場:ドル/円は持ち高調整による円買い

ドル/円は、本邦実需勢などのドル買い・円売りが先行し、107.62円付近まで上昇した。しかし、このところ低調な米経済指標が相次いでいることから、上値を追う動きは限られた。その後は短期筋などの利食い売りも見られ、107.50円を挟んだもみ合いとなった。午後に入ると、日銀金融政策決定会合にサプライズはなく、材料出尽くし感が広がるなかで持ち高調整などのドル売り・円買いに押され、107.21円付近まで下落した。ただ、15時30分から始まる黒田日銀総裁の記者会見を見極めたいとの雰囲気から下げ渋り、107.25円前後でもみ合う展開となった。ユーロ/ドルは、今週予定されている米FOMCやECB定例理事会などのイベントを前に、ショートカバーが持ち込まれ、1.0850ドル近辺へ上昇した。欧州の一部地域で、新型コロナウイルスの感染拡大ペースが鈍化かしていることも、ユーロ買い戻しにつながった。

 

WTIが再びマイナス価格に陥る可能性も

野村証券の27日付のリポートで『WTI価格がマイナスに陥る可能性がまったくなくなった訳ではないだろう』と指摘した。リポートでは『クッシングの原油在庫は着実に増えていて、貯蔵能力に近づいている。すでに多くが予約で埋まっている可能性があり、実際の在庫状況もされに向かっている。このままのペースで3~4週間で在庫の限界に達する』と指摘している。その上で『全米で在庫余力がまだあるものの、クッシングでこうした状況にあるため、再びWTI価格がマイナスに落ち込む可能性も残っていると考えられ、注意しておく必要があろう』とし、WTI先物の受け渡し場であるクッシングの在庫状況を警戒した。

 

サウジアラコムが予定より早く原油生産の削減

サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコが予定より早く原油生産の削減を開始したことが、事情に詳しい同国の業界関係者の話で分かったと報じている。石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟の主要産油国で構成する「OPECプラス」の合意では、5月1日に協調減産に踏み切ることになっているが、アラムコはすでに4月25日終了週に削減を始めた。

 

南アの大規模経済支援策でもランドの上値は重い

南アフリカのロックダウンは今月末までの継続されるが、来月は小幅に規制が緩和される。今週発表された経済支援策は10年前に南アで行われたサッカー・ワールドカップで費やした金額の約10倍に当たる。今までは国内総生産(GDP)のわずか0.1%程度の支援策だったが、今回はGDPの約10%となったことで、ラマポーザ政権の必死さがうかがわれる。しかしながら、南アはコロナウイルスの大流行前にすでに経済が不況に陥り、信用格付けが格下げされ、電力の負荷制限、失業増加などに苦しんでいたため、今回の支援策だけでランド買いには傾きにくい。また、ランドだけではなく、依然として新興国通貨が買われる地合いではないことから、今週のランドの頭は重くなる可能性が高い。 

 

米1-3月期GDPが予想ほど落ち込まない可能性も

米商務省が発表した3月耐久財受注速報値は前月比‐14.4%と、2月+1.1%からマイナスに落ち込み2014年8月来の低水準となった。 変動の激しい輸送用機を除いた3月耐久財受注速報値は前月比-0.2%と、2月-0.7%に続き2カ月連続のマイナスとなったが、予想-6.5%は上回った。国内総生産(GDP)の算出に用いられる3月製造業出荷・資本財(航空機を除く非国防)速報値は前月比-0.2%と、予想外に2月-0.9%から改善した。企業の設備投資の先行指標となる航空機を除く非国防資本財(コア資本財)の受注は予想外のプラスとなった。
1-3月期GDPが予想ほど落ち込まない可能性が出てきた。

 

米4月雇用統計の失業者激増懸念

5月8日に発表される米国4月の非農業部門就業者数は、前月比2000万人の減少、失業率は15%と予想されている。 新規失業保険申請件数は、コロナショックにより、3月21日週に330.7万件となり、過去最悪を更新し、米国4月の雇用統計の調査対象週(4月12-18日週)には、442.7万件となっている。 過去5週間で、2650万件の新規失業者が出たことで、戦後最大の景気拡大期に創出された雇用者数約2220万人を打ち消したことになる。 そして、失業保険の継続受給者数は、4月11日週の段階で、1597.6万人となっており、4月18日の新規失業保険申請件数を加えると、約2040万人となるが、4月18日の段階での失業保険給付者数は、今週の木曜日(4月30日)に発表されることで、要注目となる。

 

欧米イベント

○15:30   黒田東彦日銀総裁、定例記者会見
○20:00   3月メキシコ失業率(季節調整前)
○28日00:30   米財務省、2年債入札
○28日02:00   米財務省、5年債入札
○南アフリカ(自由の日)、休場

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欧米タイム直前市場コメント!

2020/04/24/15:11:49

日経平均株価:週末を控えてリスク回避の売りが重石

米国株が終盤にかけて失速したことを嫌気して、売りが優勢の展開となった。新型コロナウイルス感染拡大を受け内外景気の急速悪化への警戒感が高まり海外短期筋が先物に断続的に売りを出し下げ幅を広げた。しかし、日銀による上場投信(ETF)買い観測が下支える一方で、週末に新型コロナウイルスを巡る悪材料が出るとの懸念が重石となり、下げ幅は一時250円超となった。結局、前営業日比167円安の1万9262円と反落して終了した。

 

東京外国為替市場:全般様子見ムード強く107.60円近辺でもみ合い相場

ドル/円は、本邦実需勢などからドル買い・円売りに支えられ107.76円付近まで上昇した。しかし、このところ低調な米経済指標が相次いでいることから、追随する動きは見られなかった。その後は、米長期金利の低下を眺めてドル売りも散見され、107.60円台を中心に取引された。午後は、日経平均株価をにらみながら、107.64円を挟んでのもみ合いが続いた。来週予定されている日銀金融政策決定会合や米FOMCなどのイベントを前に、様子見ムードが強まった。ユーロ/ドルは、新型コロナウイルスの影響で、欧州経済の先行き懸念が一段と強まっているため、持ち高調整などのユーロ売り・ドル買いが入り、1.0760ドル近辺へ下落した。

 

政府・日銀は景気について悪化の表現でマイナス成長率

政府は23日にまとめた4月の月例経済報告で、景気について『急速に悪化しており、極めて厳しい状況』との判断を示した。『悪化』の表現を使うのはリーマン・ショックの影響が残る2009年5月以来約11年ぶりとなった。新型コロナウイルスの感染拡大で経済活動の制約が強まり、消費や生産、雇用などの足元の指標が総崩れとなっている。先行きも『極めて厳しい状況が続く』と記した。日銀も同日、新型コロナウイルス感染拡大による景気失速を踏まえ、2020年度の実質国内総生産(GDP)の成長率見通しを前年度比でマイナスとする検討に入った。27日に開く金融政策決定会合後に公表する『経済・物価情勢の展望(展望リポート)』で、成長率見通しを1月時点の0.9%から引き下げる。

 

中韓の個人投資家は原油暴落で巨額損失

銀行のアプリをほんの数回クリックするだけで購入できた原油のデリバティブ商品が、中国と韓国の個人投資家に巨額損失をもたらしている。 米国の個人投資家も似たような惨事に見舞われた。米ウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)原油先物の一部限月が異例のマイナス価格に沈んだためだ。 この金融商品は中国で『原油宝』と呼ばれており、販売元である中国銀行(BOC)と、購入した投資家の双方が損失を被る構図になりそうだ。

 

コモディティ価格の低迷が中国の回復遅延を物語る

世界貿易機関(WTO)8日公表の予測は20年の世界貿易量は最大-32%減少、主に中国向け荷物を扱う米西海岸コンテナ輸送量は3月まで2ヶ月連続2ケタ減少となった。とりわけ、中国経済は米中貿易戦争が重しとなりコロナ感染拡大前から貿易が鈍化、そこにコロナが追い打ちをかけた。むろん、内需が回復を遂げても世界経済の停滞が長期化すれば、中国経済の成長下押しは避けられず、原油先物の初のマイナス転落等資源やコモディティ価格の低迷が何より中国の回復遅延を物語る。実際、昨年来の減税とコロナ禍により-14%の税収減がたたり中国1-3月の財政赤字は+300億元と前年の1.9倍に急増し、過去最悪となって財政基盤の弱い地方政府などは職員給与の支払いに困窮する始末。大規模な財政出動が叶わなければ、1-3月期に続き外需停滞が響いて4-6月期も2期連続のマイナス成長と景気後退リスクが高まる。

 

ECBも米FRBに追随して投資不適格級の資産開始の観測

ECBは22日に適格担保基準を緩和し、今後、投資不適格級に転落する債券も流動性供給オペの差出担保として受け入れることを発表した。コロナ危機対応の財政出動と深刻な景気後退で債務返済能力が悪化するイタリアの国債格下げなどを視野に入れた措置とみられる。 格下げ後の格付けがBB格以上で、4月7日時点で格付け要件を満たしている債券は、適格担保として認める。ECBは必要に応じて格下げの影響を軽減する追加措置を行うことを示唆しており、米FRBに追随して投資不適格級の資産買い入れを開始するとの観測も一部で浮上している。

 

米経済指標結果から景気失速的な動きが明確に

米商務省が発表した3月新築住宅販売件数は前月比‐15.4%の62.7万戸と予想64.4万戸を下回り2019年5月来で最低となった。
事前に民間マークイットが発表した米4月製造業PMI速報値は36.9、4月サービス業PMI速報値は27.0、4月総合PMI速報値は27.4とそれぞれ過去最低に落ち込んだ。

 

米国市場では3月耐久財受注が公表

2月実績は前月比で増加した。民間設備投資の先行指標とされるコア資本財(非国防資本財から航空機を除く)の受注は減少した。3月については、新型コロナウイルスの感染が急速に拡大していることから、耐久財受注は全般的に減少する見込み。コア資本財の受注も減少が予想されており、1-3月期の米経済成長率が大幅なマイナスとなる公算となっている。

 

欧米市場イベント

○15:00   3月英小売売上高(自動車燃料含む、予想:前月比▲4.0%/前年比▲4.7%)
        英小売売上高(自動車燃料除く、予想:前月比▲3.5%/前年比▲4.7%)
○17:00   4月独Ifo企業景況感指数(予想:80.0)
○19:30   ロシア中銀、政策金利発表(予想:5.50%に引き下げ)
○21:30   3月米耐久財受注額(予想:前月比▲11.9%/輸送用機器を除く前月比▲5.8%)
○22:00   3月ロシア失業率(予想:4.7%)
○23:00   4月米消費者態度指数(ミシガン大調べ、確報値、予想:68.0)

 

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欧米タイム直前市場コメント!

2020/04/23/15:13:23

日経平均株価:経済活動再開期待と原油高からリスク回避後退で買い優勢

米国で経済活動再開期待が高まり前日のダウ平均456ドル高の反発やNY原油先物の反発に投資家のリスク回避姿勢が和らぎ海外投資家の先物の買い戻しで上げ幅を広げた。NYダウ先物が上げに転じたことも好感され、日経平均は徐々に上げ幅を広げてこの日の高値で引けた。結局、前営業日比291円高の1万9429円と4営業日ぶりに反発した。

 

東京外国為替市場:107円台後半でもみ合う展開

ドル/円は、前日の米国株や原油先物相場の反発が引き続き好感され、107.87円付近まで上昇する場面があたt。しかし、米国で新型コロナウイルスの感染拡大による死者が4万6000人を超えたため、ドル買いは続かなかった。その後は、利益確定売りも見られ107.70円台へ押し戻された。午後は、日経平均株価をにらみながら、107.80円前後でもみ合う展開となった。今晩発表される米新規失業保険申請件数などの経済指標を控えて様子見ムードが強まった。ユーロ/ドルは、原油高がユーロ買い・ドル売りを誘い1.0830ドル近辺へ値を上げた。

 

北朝鮮の金委員長が死亡した場合円買いになるかは不透明

北朝鮮が金正恩委員長の重体説について否定をしていないことで、米CNNが報じたような昏睡状態ということが現実味に帯びてきている。すでに21日には米フォックスニュースも、米国防当局者筋の発言として『金委員長が死亡した場合の様々なシナリオを想定している』と報じている。そのシナリオの中では数百万の住民の飢餓や脱北などのシナリオもある。仮に金委員長が死亡した場合は、韓国ウォンの売りは分かりやすいが、地政学リスクを考えると円は前回報道(手術後の重体説)が流れた時のように買われるかは不透明である。

 

金ETFに大規模な資金流入継続

3月末の米国株安局面でキャッシュ・イズ・キングの動きから金からも資金が流出していたが、4月以降は流入基調が続いている。20日にWTI期近が史上初めてマイナスとなったことで原油相場は大荒れとなっているが、NY金先物が強含む中、金ETFへの流入基調は根強い状況となっている。SPDRゴールド・シェアーズに4億9039万ドルが流入した。過去1週間で11億ドル、過去1ヶ月間で70億ドルの流入となった。

 

欧州市場では4月ユーロ圏製造業購買担当者景気指数(PMI)が公表

ユーロ圏諸国におけるウイルス感染拡大の影響で製造業の景況感は著しく悪化している。外出制限措置は当面継続すると予想されており、雇用情勢は大幅に悪化。企業設備投資の減少も指数の低下に寄与しているものとみられる。

 

ヘッジファンドから大量の資金流出:資産額3兆ドル割れ

ヘッジファンドリサーチ(HFR)が22日公表したデータによると、第1・四半期にヘッジファンドから330億ドルの資金が流出した。四半期ベースでの流出額としては、10年以上ぶりの大きさ。新型コロナウイルスの感染拡大を巡る懸念から、パニック売りが出た。
流出額は業界全体の資産の1%に相当し、3月末時点のヘッジファンドの運用資産額は2兆9600億ドルとなった。資産額が3兆ドルを下回るのは2016年以来初めて。 第1・四半期の流出額は過去4番目の大きさとなった。過去最大は金融危機時の2008年第4・四半期で、業界全体の資産の9%の資金が流出した。

 

米国市場ではマーク一と製造業購買担当者景気指数(PMI)が公表

参考指標となる各地区連銀の製造業関連の景気指数は大幅に悪化しており、民間調査の景気指数は一段と低下する見込み。雇用情勢が大幅に悪化していることも指数の低下につながるとみられる。


 

欧米イベント

○未定   4月月例経済報告
○14:30   4月仏企業景況感指数(予想:80)
○15:00   5月独消費者信頼感指数(Gfk調査、予想:▲1.8)
○16:15   4月仏製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値(予想:37.5)
○16:15   4月仏サービス部門PMI速報値(予想:25.0)
○16:30   4月独製造業PMI速報値(予想:39.0)
○16:30   4月独サービス部門PMI速報値(予想:28.5)
○17:00   4月ユーロ圏製造業PMI速報値(予想:38.0)
○17:00   4月ユーロ圏サービス部門PMI速報値(予想:22.8)
○17:30   4月英製造業PMI速報値(予想:42.0)
○17:30   4月英サービス部門PMI速報値(予想:29.0)
○17:30   3月香港CPI(予想:前年同月比1.8%)
○18:30   ブリハ英中銀金融政策委員会(MPC)委員、講演
○21:30   前週分の米新規失業保険申請件数/失業保険継続受給者数(予想:415.0万件/1647.6万人)
○22:45   4月米製造業PMI速報値(予想:37.0)
○22:45   4月米サービス部門PMI速報値(予想:32.5)
○22:45   4月米総合PMI速報値
○23:00   3月米新築住宅販売件数(予想:前月比▲15.0%/64.5万件)
〇欧州連合(EU)首脳テレビ会議
○トルコ(国民主権と子供の日)、休場

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欧米タイム直前市場コメント!

2020/04/22/15:11:45

日経平均株価:米国原油価格の連日の下落を嫌気した売り

米国株が連日の大幅安となったことを嫌気して寄り付きから3ケタの下落となった。その後も売りが続き、節目の1万9000円をあっさり割り込んだ。下げ幅を400円近くまで拡大し、1万8900円を下回ったところで一旦売り一巡感が出た。米国原油価格の連日の下落を嫌気した売りが引き続き優勢となったが、日銀によるETF購入観測が浮上したことで下げ幅を縮小する展開となった。また、25日移動平均線への接近で下げ渋った。結局、前営業日比142円安の1万9137円と3日続落で終了した。

 

東京外国為替市場:ドル/円は107円台半ばまでじり安でもみ合い

ドル/円は、本邦輸入勢などのドル買い・円売りに支えられ、107.87円付近まで値を上げた。しかし、前日のNY市場で付けた高値107.89円が意識されると、利食い売りも見られ107.75円を挟んでもみ合いとなった。午後は、原油安や米長期金利を眺めたドル売り・円買いが入り、107.56円まで下落した。ただ、今晩の米国株の動向を見極めたいとのムードもあり下値を追う動きは限られ、107.60円付近でもみ合う展開となった。ユーロ/ドルは、1.08ドル台半ばで方向感に欠ける値動きとなった。欧州勢待ちの様相となっている。

 

南アランドも新興国通貨売りを浴びて下値模索の展開

新興国通貨売りが再び活発化している中、南アランド/円は昨日5.62円まで下落し、最安値の5.61円付近に接近した。昨日発表された経済支援策は10年前に南アで行われたサッカー・ワールドカップで費やした金額の約10倍に当たる。今まではGDPの僅か0.1%程度だった支援策から、GDPの約10%となったことで、ラマポーザ政権の必死さがうかがわれる。しかしながら、南アはコロナウイルスの大流行前にすでに、経済は技術的な不況、信用格付けの格下げ、負荷制限、失業率増加、そして伸び悩む成長率など苦しんでいたことで、今回の支援策だけでランド買いには傾けない。このような状況下で、政権には早めの経済活動再開などの声も高まっているが、感染リスクも高くラマポーザ政権にとっては今後も難しい状況が続く。
 本日は南アの3月消費者物価指数(CPI)が発表されるが、ウイルス感染拡大以来CPIで金融政策を変更する状況ではないので、指標の結果でランドが動くのは難しい。

 

新型ウイルス前から米住宅販売は鈍化していた証拠

全米不動産業者協会(NAR)が発表した3月中古住宅販売件数は前月比‐8.5%の527万戸と予想525万戸を小幅上回ったものの昨年4月来で最低となった。下落率は2015年11月来で最大を記録した。前年同月からは0.8%増と、わずかな伸びにとどまった。同指数は1月または2月に契約が完了した物件数となる。新型ウイルスが蔓延し経済が急速に悪化する前から、住宅販売が鈍化していた証拠となる。 3月末に向けて供給は10.2%減となった。新型ウイルスの影響を受けたビジネスの閉鎖や外出規制を受けて、売り手は家を売りに出す時期を遅らせると同時に、買い手も購入を延期している。

 

NY市場ではWTI原油先物価格暴落の余波が続く

中心限月であるWTI原油先物の6月限は、6.50ドルまで暴落した。その後は11ドル台まで急回復してNY市場を終えた。また、最終日を迎えた5月限は10ドル台までサヤ寄せして取引を終了した。6月限にしても、20ドル台から一気に一桁まで急落して買い戻されるといった乱高下相場となったが、CMEではオプションのストライクプライスにマイナスの価格を加えるなどの処置が行われたほか、米国で最大の原油ETFであるUSOは、受益権の新規発行を停止するなど、こちらも前代未聞の措置が取られることになった。 また、CFDでは、中心限月の6月限がマイナス価格になる可能性もあることから、急遽7月限を対象とする緊急措置がとられるなど、ドタバタ劇が続いている。

 

行き場失うサウジ原油:満載のタンカーが洋上を漂う

市場には原油が溢れ、今や需要が蒸発して買い手を探すことも困難になった。その結果、サウジは産出した原油の大半を洋上で保管するほかなくなっている。 サウジ石油当局の関係者によると、世界のスーパータンカーの少なくとも10隻に1隻は、洋上の原油保管施設として使われている。そうした多くがサウジ産原油を満載したまま、買い手がつかずに海上を漂っている。 異例の市場力学が働き続け、原油相場は下値模索の展開が続いている。

 

大盤振る舞いの米国経済支援:総額3兆ドル超

米議会上院は21日、4840億ドル規模の追加の新型コロナウイルス対策法案を全会一致で可決した。法案は下院に送られ、今週23日に採決される見通し。追加法案は新型コロナウイルス対策では第4弾となる。報道によると、中小企業向け融資プログラムに3210億ドル、中小企業向け緊急災害融資プログラムに600億ドル、病院向けに750億ドル、全国的な新型コロナウイルス検査に250億ドルなど。米国政府による経済支援は総額約3兆ドルとなる見込み。 なお、トランプ大統領は21日、石油・ガス会社の資金援助計画を策定するよう指示したと報じられており、米国政府による経済支援策の総額は3兆ドルを上回る見込み。トランプ政権は米国経済を丸抱えすることになりそうだが、金融市場の安定化を実現することも政権の重大な責務となる。

 

欧米イベント

○15:00   3月英消費者物価指数(CPI、予想:前月比横ばい/前年比1.5%)                
        CPIコア指数(予想:前年比1.6%)
         小売物価指数(RPI、予想:前月比▲0.2%/前年比2.3%)
○15:00   3月英卸売物価指数(PPI、食品とエネルギーを除くコア指数、予想:前年比0.5%)
○17:00   3月南アフリカCPI(予想:前月比0.5%/前年比4.2%)
○18:00   レーン・フィンランド中銀総裁、講演
○20:00   トルコ中銀、政策金利発表(予想:9.25%に引き下げ)
○20:00   MBA住宅ローン申請指数
○21:30   3月カナダCPI(予想:前月比▲0.4%/前年比1.1%)
○22:00   2月米住宅価格指数(予想:前月比0.3%)
○22:00   3月ロシア鉱工業生産(予想:前年比0.2%)
○23:00   4月ユーロ圏消費者信頼感指数(速報値、予想:▲20.0)
○23:30   EIA週間在庫統計

カテゴリー: 欧州タイム市場コメント

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