FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2023/12/28/07:13:11

米国株式市場は続伸:米長期金利低下を好感した買い優勢に

NYダウは111.19ドル高の37656.52ドル、ナスダックは24.60ポイント高の15099.18ポイントで取引を終了した。高値警戒感に、寄り付き後はまちまちだった。その後、連邦準備制度理事会(FRB)の早期利下げを織り込み、長期金利が大幅に低下すると、買いが先行した。金利先安観にハイテクも買われて終日底堅く推移した。5年債入札が強い結果となると、金利が一段と低下し再び買いの勢いが強まった。高値付近で売り買い交錯したのち、終盤にかけて相場は上げ幅を拡大し終了した。VIX指数は12.99から12.43へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米FRBの利下げ観測強くドル売り優勢に

ユーロ/ドルは、12月米リッチモンド連銀製造業指数が▲11と予想の▲3を下回ったことを受けて全般ドル売りが先行した。米長期金利の指標となる米10年債利回りが3.7815%前後と7月20日以来の低水準を記録したことも相場の支援材料となり、一時1.1123ドルと7月27日以来5カ月ぶりの高値を更新した。米国のインフレ鈍化が鮮明になる中、米連邦準備理事会(FRB)が来年前半にも利下げに転じるとの観測も引き続きドル売りを促した。

 

ドル/円は、米リッチモンド連銀製造業指数が予想を下回ったことで全般ドル売りが先行した。堅調な米5年債入札を手掛かりに米長期金利が低下幅を拡大すると円買い・ドル売りが活発化し、一時本日安値となる141.55円まで値を下げた。200日移動平均線が位置する142.93円を下回っていることで、テクニカル的にも売りが出やすい地合いだった。

 

NY原油先物市場は反落:持ち高調整の売りが先行

NY原油先物市場は73.92ドル‐75.66ドルのレンジ相場となった。前日に約1カ月ぶりの高値をつけた後だけに持ち高調整の売りが先行した。紅海周辺で繰り返される商船攻撃によるエネルギー供給混乱への警戒感はあったものの、反発力はそれほど強まらなかった。主要産油国であるロシアの2024年石油生産量は安定的、または拡大する可能性が伝わると下落圧力が増し、一時74ドルを割り込んだ。ロンドン市場で75.66ドルまで買われたが、米国市場の後半にかけて売りが強まり、一時74ドルを下回った。通常取引終了後の時間外取引では主に74ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は4日続伸:米長期金利低下とドル安を好感

NY金先物市場は2072.80‐2095.80ドルのレンジ相場となった。12月米リッチモンド連銀製造業指数が市場予想を下回る弱さだと分かると買い優勢となった。米金利が低下基調を強めたこと、為替相場でドル安が進行したことなどにも後押しされ、2095ドル台まで上値を伸ばした。ロンドン市場で2072.80ドルまで下げたが、米国市場では米長期金利の低下やドル安を意識した買いが観測されており、2095.80ドルまで買われた。通常取引終了後の時間外取引では主に2089ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は上昇:市場予想下回る米経済指標受け買い優勢に

米国債券市場で中長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米2年債利回りは前営業日比0.12%低い(価格は上昇)4.24%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比0.10%低い3.79%で終了した。12月米リッチモンド連銀製造業指数が予想を下回ったことで買いが先行した。5年債入札が『好調』と受け止められたことも相場の支援材料となり、利回りは一時3.7815%前後と7月20日以来の低水準を付けた。

カテゴリー: 朝の市場コメント

朝の市場コメント!

2023/12/27/07:29:35

米国株式市場は上昇:利下げ期待を受けた買いが継続

NYダウは159.36ドル高の37545.33ドル、ナスダックは81.60ポイント高の15074.57ポイントで取引は終了した。連休明け、様子見気配強くまちまちで寄り付いた。その後、原油価格の回復でエネルギーセクター中心に買われたほか、10月住宅価格指数も予想ほど伸びなかったものの依然プラス圏を維持し住宅市場の底堅さが確認され相場を支援した。さらに、根強い来年の利下げ期待を受けた買いや半導体インテル(INTC)の上昇が相場を一段と押し上げ終日堅調に推移した。終盤にかけ上げ幅を拡大して終了した。VIX指数は13.03から12.99へ低下した。

 

NY外国為替市場:閑散取引のなかで動意に乏しい展開

ユーロ/ドルは、10月米住宅価格指数や同月米ケース・シラー住宅価格指数が予想を下回ったことでユーロ買い・ドル売りが先行した。ユーロ/円の上昇につれた買いも入り、一時1.1045ドルと日通し高値を更新した。ただ、クリスマスは過ぎたものの、欧州市場はボクシングデーで本日も休場。ニューヨーク勢も本格的な参入は明日以降となるため、閑散取引の中での動意に乏しい展開となった。今日一日の値幅は0.0036ドル程度と小さかった。

 

ドル/円は、。ユーロ/円などクロス円の上昇につれた買いが入り一時142.63円と日通し高値を付けたものの、22日の高値142.66円が目先レジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。

 

NY原油先物市場は3日ぶり大幅反発:中東の地政学リスクの高まりから買い

NY原油先物市場は73.13ドル‐76.18ドルのレンジ相場となった。紅海周辺では武装組織フーシ派による商船攻撃が繰り返されており、それに伴うエネルギー供給混乱への警戒感が相場の支えになっていた。また、イスラエル軍のシリア空爆でイラン革命防衛隊の上級軍事顧問が死亡し、イランは報復を示唆。中東の地政学リスクが更に高まったことも原油価格の上昇につながった。アジア市場で73.13ドルまで下げた後、米国市場の後半にかけて76.18ドルまで買われた。供給不安は消えていないため、ポジション調整的な買いが入った。通常取引終了後の時間外取引では主に75ドル台で推移した。

 

NY金先物市場は3日続伸:米金利安観を背景として底堅い展開

NY金先物市場は2065.10‐2076.30ドルのレンジ相場となった。序盤は利益確定売りで伸び悩むも、米金利先安観を背景とした下値の堅さは継続された。為替でドルが対ユーロで下落したことも、ドル建て金に割安感を生じさせて買いに繋がった。アジア市場で2065.10ドルまで下げたが、まもなく反転し、アジア市場の後半にかけて2076.30ドルまで買われた。ただ、その後は上げ渋り、米国市場の前半にかけて2065.30ドルまで反落した。通常取引終了後の時間外取引では主に2072ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場はまちまち:米国株高で上値の重い展開

米国債券市場で中期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米2年債利回りは前営業日比0.03%高い(価格は下落)4.36%で終了した。また、長期ゾーンは前日比で横ばいとなった。米10年物国債利回りは前営業日比変わらず3.89%で終了した。米国のインフレ鈍化が鮮明になる中、米連邦準備理事会(FRB)が来年前半にも利下げに転じるとの観測が引き続き買いを促した。半面、米国株の上昇が相場の重しとなり、上値は重かった。

カテゴリー: 朝の市場コメント

欧米タイム直前市場コメント!

2023/12/26/15:07:26

日経平均株価:クリスマス休場多く見送りムード強い展開

前日は海外の主要市場がクリスマスの休場で手掛かりに乏しく、前日の終値を挟んだ一進一退が続いた。市場では手掛かりに乏しく見送りムードになった。海外勢の参加者が少なく、動きが出にくいとの声が聞かれた。結局、前営業日比51円高と3万3305円と3日続伸して終了した。

 

東京外国為替市場:海外市場がクリスマス休暇で値動きに乏しい展開

ドル/円は、仲値に向けて本邦輸出勢などのドル売り・円買いが通常より多く持ち込まれ、142.30円付近から142.10円付近まで下落した。仲値発表後は、日経平均株価などをにらみながら、値を戻して142.20円台を中心とする狭いレンジで取引された。午後は新規手掛かり材料難から積極的な売り買いは見送られ、終始142円台前半で小動きとなった。ユーロ/ドルは、海外市場がクリスマス休暇入りしていることで市場参加者が少なく、1.1020ドル台で動意に欠ける値動きとなった。

 

トルコの利上げサイクルの終了見通し

先週の中銀会合を経て、来年早々にもトルコの利上げサイクルが終了されるとの見通しが広まっている。確かにエルカン総裁のもとで金融政策は正常化したが、同国インフレが改善する見込みはまだ立っていない。実質金利はまだまだマイナスであり、そうなるとリラの買いづらさは続いている。また、中東では地政学リスクが一層高まっており、こちらもリラ/円の重しとなる要因である。昨日イスラエル軍はシリアで空爆を行い、イラン革命防衛隊の上級軍事顧問が死亡した。イラン側は報復を示唆しており、地域情勢の混乱はますます深まることになりそうである。

 

南アのケープ半島全域の火災は経済への影響が懸念材料

南アのケープ半島全域で先週から火災が猛威を振るっている。サイモンズタウンとグレンケアンの山火事は鎮火したが、グレンケアンはクリスマスの日に再び燃え上がるなど、今後の経済への影響が懸念されている。

 

メキシコではインフレ再上昇で利上げ再開の思惑も

先週メキシコ国立統計地理情報院(INEGI)が発表した最新の12月前半消費者物価指数(CPI)が、前年比で+4.46%と前回11月後半の+4.32%からわずか半月で0.14%も加速していたことが判明している。農業関連の価格高騰が背景とされているが、このままインフレが再加速した場合には、利下げ議論どころか利上げ再開への思惑も浮上しそうである。

 

米FF金利先物はFRBの3月利下げ転換をほぼ織り込み:US Dashboard

米シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)がフェデラルファンド(FF)先物をもとに算出する「Fed ウオッチ」によると、前週末22日の引値ベースでの2024年1月31日の次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利誘導目標が5.25~5.50%(据え置き)の確率は85.5%、5.00~5.25%の確率は14.5%だった。一方、次々回の3月FOMCにおける5.25~5.50%(据え置き)の確率は12.0%へと大きく低下し、5.00~5.25%(現行より0.25%利下げ)の確率が75.6%、4.75~5.00%(同0.5%利下げ)の確率が12.4%だった。この2つの利下げ確率の和は88.0%に達し、米短期金融市場は米連邦準備理事会(FRB)が3月会合で利下げに転換することをほぼ織り込んだ状態である。きっかけは12月会合直後のパウエルFRB議長のハト派発言だった。その後のFRB高官による慎重な発言への反応は鈍く、具体的な経済指標の裏付けがなければ「火消し」は難しい状況のようである。

 

米利下げ見通しに浮かれるウォール街で厳しい現実は見て見ぬふり

ウォール街は2024年の米利下げ期待で活気づいてるが、現実の世界は金融引き締めによる影響からまだ抜け出したわけではない。過去2年間、中央銀行はインフレ抑制の取り組みで積極的な引き締めを行ってきた。そのため企業や消費者の借り入れコストは上がり、それが来年も支出を圧迫し続けるとみられる。「要するに、米金融当局による利上げで生じている痛みは2024年も続くということだ」と、アポロ・グローバル・マネジメントのチーフエコノミスト、トルステン・スロック氏は指摘。「景気抑制効果はすぐには消えない」と語った。金利上昇が経済全体に波及する中、ブルームバーグ・エコノミクスは2024年の世界経済について、金融危機とコロナ禍を除いて2001年以来の低成長にとどまると予想する。経済のソフトランディング(軟着陸)を達成できたとしても、今後数年で巨額の債務が満期を迎える中で一部企業は借り換えコストが上がり、債務不履行(デフォルト)につながるかもしれない。消費者信用はすでに圧迫されており、地方銀行は商業用不動産の評価減による打撃に直面している。

 

欧米市場イベント

○23:00   10月米住宅価格指数(予想:前月比0.5%)
○23:00   10月米ケース・シラー住宅価格指数(予想:前年比5.0%)
○ドイツ、フランス、英国、カナダ、(以上、ボクシングデー)、香港、スウェーデン、ノルウェー、ポーランド(以上、セカンドクリスマスデー)、スイス(聖ステファンデー)、南アフリカ(親善の日)、休場

カテゴリー: 朝の市場コメント

朝の市場コメント!

2023/12/26/07:28:02

米国市場はクリスマスで休場

米国株、NY原油先物、NY金先物、米国債券市場は休場

 

NY外国為替市場:市場参加者少なく動意薄の展開

ドル/円は、米国が「クリスマス」の祝日のため、主要通貨の為替取引は動意薄の状態が続きドル/円はやや下げ渋った。142.29円から142.50円まで買われており、142.40円付近で取引は終了した。ユーロ/ドルは、伸び悩みとなった。1.1023ドルから1.1004ドルまで売られており、1.1013ドルで引けた。

 

FRBハト派転換で投機筋の円売りは7カ月ぶり低水準 

投機筋による円売りが縮小している。米商品先物取引委員会(CFTC)の19日時点のデータによると、ヘッジファンドなど投機筋の売買動向を示す「非商業部門」の米ドルに対する円の売り越し幅は6万4902枚と、5月中旬以来7カ月ぶりの低水準となった。米連邦準備理事会(FRB)が景気を重視する「ハト派」に転換したとの見方から、円を買い戻す動きが広がった。FRBが13日まで開いた米連邦公開市場委員会(FOMC)では、参加者の政策金利見通し(ドットチャート)は2024年末が中央値で4.6%と、24年内に0.25%の利下げが3回あることが示唆された。市場では「ハト派」の内容との受け止めが広がり、利下げ期待が高まった。18~19日の日銀の金融政策決定会合を控え、日銀による早期の政策修正観測が高まったことも、円売り・ドル買いポジションの巻き戻しを誘った。日米金利差が縮小するとの思惑から円相場は14日、一時1ドル=140円台後半と4カ月半ぶり円高・ドル安水準をつけた。円売り・ドル買いの持ち高を縮小する動きは今後も続きそうだ。日銀は会合で大規模緩和策を維持し、25日に開いた植田和男総裁の講演でも金融政策の正常化を示唆する発言はなかったものの、市場では「早期正常化を巡る思惑は打ち消されていない」との見方が多くなっている。

 

年末の残る材料は日銀金融政策決定会合の”主な意見”くらい

「例年同様ですが、クリスマスのこの時期は休暇に入る投資家が多く、売買高が落ち込む。重要な経済指標の発表やイベントも無く、閑散な状況が続きそう」あえて挙げるなら、27日に公表される12月の金融政策決定会合の“主な意見”くらい。12月会合後の記者会見で植田日銀総裁は、マイナス金利解除を行うにあたっての議論について質問された際、“いろいろな議論があったが、具体的には主な意見をご覧いただきたい”と含みを持たせる発言をした。マイナス金利解除に踏み切るのではとの思惑もくすぶる中、日銀は12月会合で現行の金融緩和策を据え置いた。主な意見でマイナス金利解除に向けた具体的な議論が行われていた場合、市場ではマイナス金利解除を織り込む動きが再び加速する可能性も、もしかしたらありそう。ただ、気にしている投資家は少ない。25日に都内で講演した植田総裁は、賃金の持続力を見る必要があると述べた。植田総裁の講演についても、人によっては緩和姿勢継続であったり、正常化に向けて進展していると捉えるなど、見方が様々である。

 

米FF金利先物はFRBの3月利下げ転換をほぼ織り込み─ US Dashboard

米シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)がフェデラルファンド(FF)先物をもとに算出する「Fedウオッチ」によると、前週末22日の引値ベースでの2024年1月31日の次回の米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利誘導目標が5.25~5.50%(据え置き)の確率は85.5%、5.00~5.25%の確率は14.5%だった。一方、次々回の3月FOMCにおける5.25~5.50%の確率は12.0%へと大きく低下し、5.00~5.25%(現行より0.25%利下げ)の確率が75.6%、4.75~5.00%(同0.5%利下げ)の確率が12.4%だった。この2つの利下げ確率の和は88.0%に達し、米短期金融市場は米連邦準備理事会(FRB)が3月会合で利下げに転換することをほぼ織り込んだ状態だ。きっかけは12月会合直後のパウエルFRB議長のハト派発言だった。その後のFRB高官による慎重な発言への反応は鈍く、具体的な経済指標の裏付けがなければ「火消し」は難しい状況である。

カテゴリー: 朝の市場コメント

朝の市場コメント!

2023/12/25/03:00:08

米国株式市場はまちまち:長期金利が上昇に転じたことで上値の重し

NYダウは18.38ドル安の37385.97ドル、ナスダックは29.11ポイント高の14992.97ポイントで取引を終了した。連休を控えた調整で寄り付き後はまちまち。11月コアPCE(個人消費支出)価格指数の伸びが予想を下回り連邦準備制度理事会(FRB)の早期利下げを正当化させるとの見方に金利が低下、ハイテク中心に買いが先行した。その後、12月ミシガン大消費者信頼感指数確定値や長期インフレ期待が予想外に上方修正されると、長期金利が上昇に転じて相場は失速した。終盤にかけNYダウは小幅下落に転じた。ナスダックは根強い金利先安感に底堅く推移し、まちまちで終了した。VIX指数は13.65から13.03へ低下した。

 

NY外国為替市場:休暇を控えて大きな方向感は出ず

ドル/円は、11月米個人消費支出(PCE)価格指数(デフレーター)が前年同月比2.6%と予想の2.8%を下回り、変動が激しい食品とエネルギーを除くコアデフレーターが前年比3.2%上昇と予想の3.3%を下回ると、米連邦準備理事会(FRB)が2024年に利下げに踏み切るとの期待が高まり円買い・ドル売りが先行し、一時141.89円付近まで下押しした。ただ、アジア時間に付けた日通し安値141.87円が目先サポートとして働くと買い戻しが優勢になった。米長期金利の指標となる米10年債利回りが上昇に転じ、3.9193%前後まで上昇すると円売り・ドル買いがさらに強まり、一時142.66円と日通し高値を付けた。もっとも、200日移動平均が位置する142.77円を上抜けることは出来なかった。昨日NY時間の高値142.98円や節目の143.00円もレジスタンスとして意識された。

 

ユーロ/ドルは、米耐久財受注額が予想を上回ったことを受けて一時1.1002ドル付近まで売られたものの、米物価指標の下振れで米インフレの鈍化が再確認されると一時1.1040ドルと8月10日以来の高値を更新した。ただ、米長期金利が上昇に転じると上値が重くなり、一時1.1000ドル付近まで押し戻された。もっとも、NY市場に限れば値幅0.0040ドル程度のレンジ取引に終始した。来週のクリスマスに伴い長期休暇を取る参加者も多く、商いは低調。大きな方向感が出にくい面もあった。

 

NY原油先物市場は続落:景気減速懸念から利食い売り増える

NY原油先物市場は73.39ドル‐74.98ドルのレンジ相場となった。引き続き紅海周辺での商船攻撃に伴うエネルギー供給混乱への警戒感が支えに買いが先行したが、連日米経済指標のさえない結果が目立ち、景気減速への懸念も重しに失速した。米国市場の中盤にかけて74.98ドルまで買われたが、利食い売りが増えたことで一時73.39ドルまで反落。ただ、供給不安は消えていないため、通常取引終了後の時間外取引では主に74ドルを挟んだ水準で推移した。

 

NY金先物市場は続伸:米国の早い段階での利下げ思惑強まり買い優勢

NY金先物市場は2058.20‐2083.00ドルのレンジ相場となった。米11月PCEデフレーターが予想を下回り、米連邦準備理事会(FRB)が来年の早い段階で利下げに踏み切るとの思惑が強まり、金利を生まない金は買いが優勢となった。アジア市場で2058.20ドルまで下げたが、その後はじり高となり、米国市場の前半にかけて2083.00ドルまで一段高となった。通常取引終了後の時間外取引では主に2067ドルを挟んだ水準で推移した。

 

米国債券市場は横ばい:クリスマス休暇を控えてポジション調整の売買

米国債券市場で中長期ゾーンは前日比で横ばいだった。米2年債利回りは前営業日比変わらずの4.33%で終了した。また、米10年物国債利回りは前営業日比変わらずの3.89%で終了した。米物価指標の下振れを受けて早期利下げ観測が高まると買いが先行したものの、クリスマス休暇を控えたポジション調整目的の売りが出ると失速した。なお、本日はクリスマスの前営業日で短縮取引だった。

カテゴリー: 朝の市場コメント

カテゴリー

カレンダー

4月 2024
« 1月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ページの先頭へ