FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2018/10/03/07:55:59

米国株式市場はまちまち:貿易摩擦への懸念薄れ史上最高値更新

NYダウは122.73ドル高の26773.94、ナスダックは37.76ポイント安の7999.55で終了した。イタリアの財政懸念を受けて欧州株が全面安となり、寄り付き後は小動きとなった。米自由貿易協定(NAFTA)再交渉の3カ国合意を受け、米国を中心とした貿易摩擦への懸念が薄れ、NYダウは史上最高値を更新したものの、米中貿易摩擦への警戒感からS&P500やナスダック総合指数は上値の重い展開となった。VIX指数は12.00から12.05へわずかに上昇した。

 

NY外国為替市場:イタリア財政不安を背景にユーロ売り優勢

ドル/円は、イタリアの財政不安を背景に米国株が小幅に下落して始まったため、リスク回避的な円買い・ドル売りが先行した。米長期金利の低下に伴う売りも出て一時113.50円近辺まで下げた。しかし、NYダウが持ち直し、史上最高値を更新したこともあって一本調子で下落する展開にはならなかった。ユーロ/ドルは、イタリア極右政党『同盟』の有力議員で下院予算委員長のボルギ氏がラジオで『イタリアが自国通貨を持てば、大半の問題は解決すると本当に確信している』などと発言した。イタリアのユーロ離脱懸念が高まり、一時1.1505ドルと8月21日以来の安値を付けた。ただ、ボルギ氏が一部通信社とのインタビューで『イタリア政府はユーロ圏を離脱する意向はない』と表明し、ラジオでの発言を否定すると一転買い戻しが優勢になった。米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りも入り、一時1.1570ドル付近まで上げた。ビルロワドガロー仏中銀総裁が欧金融政策について『漸進的な正常化は正当化される』との見解を示したことも相場の支援材料となった。

 

NY原油先物市場は小幅安:ドルが主要通貨に対して強含みを嫌気

NY原油先物市場は一時74.93ドルまで売られた。米国の対イラン制裁を受けた供給不安による上昇の流れが続き、2014年11月下旬以来、約3年10ヵ月ぶりの76ドル台回復に迫る場面もあったが失速した。一段の押し上げ材料に欠けるなか、対ユーロなどでドル高が進み上値を抑えた。

 

NY金先物市場は大幅反発:イタリアの財政不安や欧州株安で買い優勢

NY金先物市場は一時1212.30ドルまで買われた。イタリア政府好感がユーロ圏離脱の経済的メリットに言及したことがリスク回避を意識させたほか、欧州株安を受けて安全資産とされる金買いが活発となった。対ユーロなどでドル高が進んだが、特に意識されなかった。1200ドルをしっかりと超えたことから一部でストップロスとみられる買いが観測された。

 

米国債券市場は反発:イタリアの財政不安を背景に買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは3営業日ぶりに反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.02%低い(価格は上昇)3.06%で終了した。イタリアの財政不安を背景に安全資産とされる米国債に買いが入った。なお、イタリア国債利回りは約4年半ぶりの高水準を付けた一方、ユーロ圏内の安全資産であるドイツ国債の利回りは低下した。

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2018/10/02/07:48:12

米国株式市場はまちまち:NAFTA再交渉の合意を好感した買い優勢

NYダウは192.90ドル高の26651.21、ナスダックは9.05ポイント安の8037.30で取引を終了した。北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉の3カ国が合意に至り、先行き不透明感が払拭され、航空機のボーイングなど貿易交渉の影響を受けやすい資本財や自動車銘柄を中心に買いが先行した。9月のマークイット製造業PMIが市場予想を上振れたほか、ISM製造業景況指数も概ね堅調な内容となったことで堅調推移となった。一方で、ハイテク株の割合の多いナスダック総合指数が引けにかけて上げ幅を縮小し、下落に転じた。VIX指数は12.12から12.00へ低下した。

 

NY外国為替市場:114円台では戻る売りで上値の重い展開

ドル/円は、NY市場に入ると狭いレンジでのもみ合いとなった。NYダウが一時270ドル超上昇したほか、日経先物が170円上げると、リスク選好の動きが強まり円売り・ドル買いが出た。米長期金利の上昇に伴う買いも入り、一時114.06円と昨年11月9日以来の高値を付けた。ただ、114円台では戻りを売りたい向きも多く滞空時間は短かった。ユーロ/ドルは、ポンド/ドルの急伸をきっかけにユーロ買い・ドル売りが先行し一時1.1628ドルまで急ピッチで値を上げたものの、ポンド/ドルは失速するとユーロ/ドルにも売りが出た。米金利上昇に伴う売りも出て一時1.1564ドルと9月10日以来の安値を付けた。

 

NY原油先物市場は続伸:供給減少懸念から買い優勢

NY原油先物市場は一時75.77ドルまで買われた。イラン、ベネズエラの原油供給は減少するとの見方や米国内における掘削リグの稼動数が減少していることが材料視された。トランプ米大統領はサウジアラビアのサルマン国王と電話会談を行い、原油供給の維持などについて協議したが、原油価格の上昇を抑えることは出来なかった。

 

NY金先物市場は反落:NAFTA合意や米国株高を嫌気した売り優勢

NY金先物市場は一時1188.10ドルまで売られた。米9月ISM製造業景況指数は市場予想を下回る59.8に低下したことから、リスク回避の買いが観測されたが、米国とカナダの貿易交渉が妥結し、米国、カナダ、メキシコの3カ国で新たな貿易体制が構築されることから、金先物の上値は重くなった。米国金利の先高観が広がっていることや米国株の上昇も反発を抑える一因となった。

 

米国債券市場は続落:貿易摩擦の不透明感が後退で売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%高い(価格は下落)3.08%で終了した。NAFTA再交渉で妥結し、米国を中心とした貿易摩擦をめぐる不透明感が和らぐと債券に売りが出た。

 

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2018/10/01/03:01:53

米国株式市場は上昇:個別株物色買いが下支え

NYダウは18.38ドル高の26458.31、ナスダックは4.38ポイント高の8046.35で取引を終了した。イタリア財政懸念を背景に売りが先行したものの、インテルやボーイング、ユナイテッドヘルスなど個別銘柄への物色買いに支えられ上げに転じた。ただ、今月末が期限となる米国・カナダの北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉が合意に至らず、投資家心理の悪化から上値の重い展開となった。VIX指数は12.41から12.12へわずかに低下した。

 

NY外国為替市場:ドル/円は年初来高値更新

ユーロ/ドルは、。イタリアは今後3年間、財政赤字の対国内総生産(GDP)比率を2.4%に安定させる目標を掲げた。これにより、債務圧縮が進まない可能性があり、欧州連合(EU)側では反発の声が相次いだ。伊財政懸念や予算案を巡るEUとの対立などが警戒されて、一時1.1570ドルと12日以来の安値を付けた。ただ、売り一巡後は徐々に買い戻しが優勢になった。欧州株が下落した流れを引き継いで米国株にも売りが先行したが、すぐに持ち直したため投資家のリスク回避姿勢が和らいだ。市場では『月末・期末のロンドンフィキシングに絡んだドル売りが観測された』との指摘があり1.1629ドル付近まで上げた。ドル/円は、欧州の取引時間帯では、イタリア株式相場の急落を背景にリスク・オフの円買い・ドル売りが入り、113.32円と日通し安値を付けた。ただ、小安く始まった米国株相場がプラス圏を回復すると徐々に強含んだ。カナダドル/円など資源国のクロス円が上昇した影響も受けて一時113.71円と昨年12月12日以来の高値を付けた。

 

NY原油先物市場は続伸:供給ひっ迫懸念根強く買い優勢

NY原油先物市場は一時73.25ドルまで買われた。トランプ米政権の対イラン制裁の再発動を控え、供給ひっ迫感懸念は根強く、原油の買い意欲は強い。為替市場でイタリア財政の先行き警戒感でユーロが対ドルで売りが先行したことで、原油の上値が圧迫される場面もあった。しかし、ユーロが対ドルで持ち直したことで、11月限りは約2ヵ月半ぶりの高値を付けた。また、米国内の石油掘削装置(リグ)稼動数は前週末比3基減の863基と減少となり、2週連続減少したことも、原油高に拍車をかけた。

 

NY金先物市場は反発:イタリアの債務問題でリスク回避の金買い

NY金先物市場は一時1198.00ドルまで買われた。イタリアの債務問題に対する警戒感が高まっていることや短期筋のポジション調整に絡んだ買いが入った。また、前日に約1ヵ月半ぶりの安値水準まで下落した反動買いも入った。週末、月末、期末も重なり、調整の買戻しも入りやすかった。ただ、ユーロが対ドルで売られたことで、やや上げ渋る展開となった。

 

米国債券市場は下落:米国株の持ち直しで売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは下落(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.01%高い(価格は下落)3.06%で終了した。イタリア財政不安の高まりなどを葉池に安全資産とされる債券に買いが先行したが、米国株が持ち直すと徐々に売りが優勢となった。

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2018/09/28/07:57:00

米国株式市場は上昇:引けにかけて上げ幅縮小

NYダウは55.13ドル高の26440.41、ナスダックは51.60ポイント高の8041.97で取引を終了した。4-6月期GDP確定値が予想に一致したほか、週間新規失業保険申請件数や米8月耐久財受注も堅調な結果となったことで買いが先行した。また、証券会社が投資判断を『オーバーウエート』としたアップルが買われ、指数の上昇寄与度トップとなった。このほか、アマゾン・ドット・コムなど主力ハイテク株がかわらたことが相場の押し上げ要因となり、一時170ドル超まで上げた。しかし、市場には『トランプ大統領が連邦最高裁判事に指名したブレット・カバノー氏の性的暴力疑惑についての公聴会の行方を見極めたい』との雰囲気もあり、買いの勢いは長続きしなかった。VIX指数は12.89から12.41へ低下した。

 

NY外国為替市場:リスク選好の動きでドル/円は年初来高値更新

ドル/円は、欧州市場序盤に一時112.53円と日通し安値を付けたものの、売りが一巡すると買い戻しが優勢になった。NYダウが一時170ドル超上昇したほか、日経平均先物が300円上げると、投資家のリスク選好度が高まり円売り・ドル買いが活発化した。1月8日の高値113.39円を上抜けて一時113.46円と昨年12月25日以来の高値を更新した。市場では『四半期末を控えた実需筋のドル買いが継続的に入った』との指摘があった。 ユーロ/ドルは、『イタリアの予算協議が延期される可能性がある』との伊地元紙の報道を受けて、伊財政懸念が改めて浮上するとユーロ売り・ドル買いが優勢となった。米長期金利の上昇を背景に、全般ドル高が進んだ影響も受けて一時1.1639ドルまで値を下げた。なお、伊連立政権は2019年財政赤字の対GDP比率2.4%で合意。これを受けて日本時間28日4時頃に経済・財政目標を正式決定するための全体閣議が始まった。 

 

NY原油先物市場は反発:供給ひっ迫懸念から買い優勢

NY原油先物市場は一時72.60ドルまで買われた。トランプ米政権の対イラン制裁の再発動を控え、依然として供給ひっ迫感懸念は根強い。また、ペリー米エネルギー長官がイラン産原油の供給減に伴う価格上昇を抑える手段としての戦略石油備蓄(SPR)の放出は検討していないと言及したことや、トランプ大統領の増産要求に対し、石油輸出国機構(OPEC)加盟国・非加盟国から前向きな反応が出ていないことも、買いを後押しした。しかし、ドルが主要通貨に対して強含んだことで上げ幅は限定的だった。

 

NY金先物市場は続落:ドル高などを意識した売り優勢

NY金先物市場は一時1185.60ドルまで売られた。米経済指標が良好な結果だったこと、米国株高、イタリア予算案などへの警戒感からドル買い・ユーロ売りが入ったことも金の売り材料となった。また、米国金利の先高観が再び広がっていることも金の反発を抑える一因となっている。

 

米国債券市場は横ばい:トレンドを欠いた展開

米国債券市場の長期ゾーンは横ばいとなった。米10年物国債利回りは前日と同じ3.05%で終了した。米国株が上げ幅を広げたタイミングで債券売りが出たものの、株が伸び悩むと買い戻しが入った。相場のトレンドを欠いた展開が継続した。

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2018/09/27/07:48:17

米国株式市場は下落:金融株や中国関連株が売られる

NYダウは106.93ドル安の26385.28、ナスダックは17.10ポイント安の7990.37で取引を終了した。米中貿易摩擦への懸念が広がる中、FOMCの追加利上げを確実視する見方が優勢となり、買いが先行した。FOMCでは大方の予想通り、今年3回目の利上げが決定した。貿易摩擦問題の長期化でも景気判断は変わらず、12月の利上げの可能性が高まった。しかし、金融政策については『緩和的』という表現が声明文から削除され、当局による利上げ方針が終了間近であるとの見方から長期金利が低下したため、金融セクターに売りが広がり、引けにかけて下落基調となった。VIX指数は12.42から12.89へ上昇した。

 

NY外国為替市場:FOMC結果発表後米長期金利低下でドル売り

ドル/円は、対欧州通貨中心にドル高が進んだことで円売り・ドル買いが先行した。現物の米国株相場が小高く始まったことに伴う円売り・ドル買いも出て一時113.06円まで買われる場面があった。ただ、そのあとは米FOMCの結果公表を控えて様子見ムードが広がり、113.00円を挟んだレンジ取引が続いた。FOMC後のドル円は売買が交錯したあと結局下落した。一時113.13円と7月19日以来の高値を付けたが、1月8日に付けた年初来高値113.39円がレジスタンスとして働くと失速した。米長期金利の低下や米国株の失速も相場の重しとなり、一時112.64円と日通し安値を付けた。ユーロ/ドルは、 FOMC結果公表を前にポジション調整目的の売りが先行し一時1.1726ドルと日通し安値を付けたものの、24日の安値1.1724ドルが目先サポートとして意識されると買い戻される展開になった。FOMC結果公表後に米長期金利が一段と低下するとユーロ買い・ドル売りが活発化し1.1798ドルまで値を上げた。ただ、上値は重かった。

 

NY原油先物市場は反落:予想外に原油在庫増を嫌気した売り

NY原油先物市場は一時71.47ドルまで売られた。FOMCの結果公表を控え、前日終値水準で方向感に欠ける動きが続いたが、米エネルギー情報局(EIA)の在庫統計を受けて、売りが強まった。原油の在庫は取り崩し予想に反して185.2万バレルの積み増しとなり、ガソリンも市場予想以上の積み増しとなった。また、FRBは市場予想通りに利上げを決定した。FOMCの結果公表後にドルが主要通貨に対して乱高下するも、方向感が出ず、原油価格の反応は限られた。

 

NY金先物市場は反落:ユーロ安・ドル高を意識した売り

NY金先物市場は一時1194.60ドルまで売られた。FOMCの会合結果判明前でポジション調整的な取引が主体となった。米国金利の先高観が残されていることや、為替がユーロ安・ドル高となったことから金の上値が重くなった。ただ、FOMCの結果公表後は、利上げが決定されたが時間外取引で一時1204.50ドルまで買われた。

 

米国債券市場は上昇:パウエル米FRB議長の発言を受け買い優勢に

米国債券市場で長期ゾーンは上昇(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.04%低い(価格は上昇)3.05%で終了した。FOMC声明で『緩和的』との文言が削除されると、市場の一部で『ハト派的なシグナル』受け止められ債券買いにつながった。パウエルFRB議長が『物価上昇が加速する兆しはない』と述べたことも債券買いを誘った。

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