FITS エコノミックレポート

朝の市場コメント!

2018/12/07/08:02:30

米国株式市場はまちまち:米中関係の悪化懸念から売り優勢

NYダウは79.40ドル安の24947、ナスダックは29.83ポイント高の7188.26で取引を終了した。中国の通信大手ファーウェイの幹部逮捕を受けて、米中関係が悪化するとの警戒感が高まった。キャタピラーやボーイングなど中国向け売上比率が高い銘柄に売りが集まり、指数は一時780ドル超下げた。また、OPEC総会や翌日のOPEC非加盟国を加えた閣僚級会合を見極めたいとの思惑から、原油価格が下落したことも相場の重石となった。ただ、そのあとは米利上げ休止の思惑などを背景に取引終了にかけて急速に下げ幅を縮めた。米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)紙のFEDウォッチャーは『FRBは12月の利上げでいったん利上げ局面を休止し、様子見モードに入ることを検討』と報じた。VIX指数は 20.74から21.19へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米中貿易摩擦に対する警戒からリスク回避の円買い

ドル/円は、米中貿易摩擦に対する警戒が再燃し、投資家がリスク回避姿勢を強め円買い・ドル売りが優勢となった。11月ADP全米雇用報告が予想を下回ったほか、10月米貿易赤字が10年ぶりの高水準となり対中赤字が過去最高となったこともドル売りを誘い、一時112.20円と10月29日以来の安値を付けた。ただ、11月米ISM非製造業指数が予想を上回ったこともあって、売り一巡後は徐々に下値を切り上げ、112.76円付近まで持ち直した。一時は780ドル超下落したダウ平均が79ドル安程度まで急速に下げ幅を縮めたことも円売り・ドル買いを誘った。ユーロ/ドルは、低調な米経済指標が相次いだことで全般ドル売りが先行した。米中貿易摩擦の激化懸念が再燃するなか、米長期金利の低下に伴うユーロ買い・ドル売りも入り一時1.1413ドルまで値を上げた。ただ、米長期金利の低下が一服するとドル売りの勢いは後退した。予想を上回る11月米ISM非製造業指数も相場の重石となった。

 

NY原油先物市場は続落:OPEC総会で減産合意できず失望売り

NY原油先物市場は一時50.08ドルまで下落した。NY注目されたOPEC総会では減産量の合意には至らず、総会後の記者会見も見送られた。時間外から軟調だった原油先物は、総会の結果を嫌気して大きく値を下げた。しかしながら、EIA週間石油在庫統計では原油の取り崩し幅が732.3万バレルと大きく、市場参加者のショートカバーを誘った。明日のOPEC加盟国と非加盟国との協議への期待感もあり、引けにかけては51ドル台で底堅く推移した。サウジアラビアは大規模な減産を提案しているが、ロシアは減産を準備していないと報じられた。

 

NY金先物市場は小幅に反発:米国株が値を戻したことで上げ幅縮小

NY金先物市場は一時1249.9ドルまで上昇した。米中貿易摩擦への懸念が高まり、世界的な株安の動きを受けて安全資産の金に資金が向かった。しかし、NY午後になると急速に米国株が値を戻したことで、金先物にも利食い売りが出て上昇幅を縮めて終了した。

 

米国債券市場は続伸:米中関係悪化でリスク回避の債券買い

米国債券市場で長期ゾーンは5日続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)2.89%で終了した。米中関係が悪化すると警戒感が高まる中、低調な米経済指標を手がかりに債権買いが先行した。米国株の失速も債券買いを誘った。利回りは一時2.8237%前後と8月27日以来の低水準を付けた。ただ、株価が急速に下げ渋ると債券は伸び悩んだ。

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2018/12/06/07:51:27

米国株式市場及び米国債市場は休場

 

NY外国為替市場:閑散相場の中ドルが底堅い展開

ドル/円は、NYダウ先物や日経平均先物の上昇を手掛かりに円売り・ドル買いがじわりと強まった。一時113.24円と日通し高値を付けた。市場では『国民追悼の日で米株式・債券市場が休場となるなか、ポジション調整目的の円売り・ドル買いが出た』との指摘があった。なお、米地区連銀経済報告(ベージュブック)では『米経済活動は緩やかもしくは穏やかなペースで拡大』『ほとんどの地区で物価上昇は緩やか』との見解が示されたが、市場の反応は限定的だった。ユーロ/ドルは、ブッシュ元米大統領の追悼日で米株式・債券市場が休場となり、市場参加者が少なく大きな方向感は出なかった。一時1.1361ドルと日通し高値を付けたものの、一転して1.1311ドルと日通し安値を更新した。その後は1.13ドル台半ばまで再び強含んでいる。なお、『イタリアのコンテ首相は来週11日にユンケル欧州委員長と会談し、新たな2019年度予算案を提出する予定』と伝わった。 

 

NY原油先物市場は小幅安:供給超過に対する警戒感を嫌気

時間外取引を含めて52.16ドルから54.44ドルまで買われたが、供給超過に対する警戒感が残されていることから、伸び悩んだ。石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟国の協調減産への思惑で大きく上下した。昨日引け後に伝わったイラク石油相の発言『減産は未決定』が重しとなり、時間外では52ドル前半まで売り込まれた。NY勢が参入すると買い戻しが強まり、54.44ドルまで大幅反発した。オマーン石油相が『ロシアが協調減産に合意』と述べたことも買いに勢いをつけた。しかしながら、サウジとロシアのエネルギー相の会談では最終的な合意には至っていないことが分かると、原油先物は再び売りに傾き、結局は前日比マイナスで引けた。 

 

NY金先物市場は反落:ポジション調整の利益確定売りが重石

NY金先物市場は一時1238.70ドルまで売られた。先月末から上げ基調だった反動で、この日はポジション調整主体の利益確定売りが先行した。軟調な欧州株式相場を受けて安全資産の金は下げ渋る場面もあったが、ユーロがドルに対して弱含んだことがやや嫌気され、前日比マイナス圏での値動きが続いた。

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2018/12/05/08:08:16

米国株式市場は下落:米国長短金利差縮小を嫌気した売り

NYは799.36ドル安の25027.07、ナスダックは283.09ポイント安の7158.43で取引を終了した。米中の通商政策に対する姿勢に依然として大きな隔たりがあるなか、トランプ米大統領がツイッターで『私は関税マン』と発言すると、中国向け売上比率が高い銘柄に売りが広がった。また、債券市場でイールドカーブ(利回り曲線)のフラット化が進行した。そのため、米経済の成長減速を示唆している恐れがあるとの警戒感が浮上し、株式への売りを誘った。市場関係者からは『債券市場で逆イールドが迫っていることへの恐怖心を利用した仕掛け的な売りが出た』との声も聞かれた。 VIX指数は16.44から20.74へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利低下と米国株の大幅安を受けて円買い

ドル/円は、対ポンド中心にドル買い戻しが進んだほか、ウィリアムズ米NY連銀総裁が『景気は非常に強い。向こう1年程度の段階的利上げは依然として理にかなう』などと発言したことが相場の支援材料となり、一時113.02円付近まで値を上げた。ただ、NYダウが一時810ドル超下落し日経平均先物が490円下げると、投資家がリスク回避姿勢を強め円買い・ドル売りが優勢に。米長期金利の低下に伴う売りも出て一時112.58円と11月20日以来の安値を付けた。トランプ米大統領がツイッターで「私は関税マン」と発言したことも嫌気された。ユーロ/ドルは、ポンド/ドルが失速するとユーロ/ドルにも売りが出て一時1.1319ドルと日通し安値を付けた。ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁のタカ派的な発言もユーロ売り・ドル買いを誘った。 

 

NY原油先物市場は小幅続伸:米国株の大幅安を嫌気して上げ幅縮小

NY原油先物市場は、一時54.55ドルまで買われたが、米国株安を嫌気して52.67ドルまで下落する場面があった。産油国による協調減産への期待や、カナダ・アルバータ州の石油減産命令を受けた原油先物への買いが継続した。しかしながら、サウジアラビア・エネルギー産業鉱物資源相が「石油輸出国機構(OPEC)が減産すると断定するのは時期尚早」と発言すると売り戻しが強まった。売り一巡後はポジション調整の動きが中心だったが、6日のOPEC総会を控えて買い優勢で引けた。

 

NY金先物市場は続伸:米国株の大幅安を受けてリスク回避

NY金先物市場では一時1247.50ドルまで買われた。米長期金利低下や欧米株式市場が軟調となり安全資産として金に資金が向かった。その後、為替相場のドル高を受けてドル建ての金先物は売り戻される場面があった。ただし下値での底堅さは変わらず、ドル買いが一服すると金先物も引けにかけて買い戻された。 1230ドル近辺には押し目買いが残されているもよう。

 

米国債券市場は続伸:米景気減速懸念から買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは4日続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.06%低い(価格は上昇)2.91%で終了した。米景気の減速懸念から債券買いが優勢となり、利回りは一時2.88%と約3ヵ月ぶりの低水準を付けた。また、2年債と10年債の利回り差は2007年7月以来の水準まで縮小した。

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2018/12/04/08:05:42

米国株式市場は上昇:米中貿易摩擦の一時休戦を好感

NYダウは287.97ドル高の25826.43、ナスダックは110.98ポイント高の7441.51で取引を終了した。前週末の米中首脳会談で、米国が中国への追加関税を90日間猶予することで合意した。投資家のリスク選好の意欲が高まり、買い戻しの動きも広がり終日上昇した。キャタピラーやボーイングなど中国向け売上比率が高い銘柄が買われたほか、アップルやマイクロソフトなどハイテク株が堅調だった。VIX指数は18.07から16.44へ低下した。

 

NY外国為替市場:リスクオンでもドルの上値重い

ドル/円は、週末の安値113.34円が目先サポートとして意識されると徐々に買い戻しが優勢になった。米国株の大幅上昇や予想を上回る11月米ISM製造業景気指数が相場の支援材料となり113.70円付近まで値を上げた。1日の米中首脳会談を受けて米中貿易摩擦への懸念が和らいだことから、NYダウの上げ幅は一時440ドルを超えた。
 なお、ムニューシン米財務長官は『トランプ米大統領が対中通商交渉を主導』『中国は人民元の取り決めについてコミットしている』などと述べたほか、クドロー国家経済会議(NEC)委員長は『米国車に対する中国の関税はいずれゼロになるだろう』『米中の通商交渉に対して慎重ながらも楽観的』などと語った。ユーロ・ドルは、欧州市場では『コンテ伊首相は財政赤字目標を対GDP比で1.9-2.0%に設定する用意』との報道をきっかけに買いが優勢となり、一時1.1380ドルと日通し高値を付けた。
 ただ、ニューヨーク市場では、ユーロクロスの下落につれた売りが出て、一時1.1319ドルと日通し安値を付けた。米長期金利が低下に転じ3%を割り込むとユーロ買い・ドル売りがじわりと強まり、1.1364ドル付近まで持ち直す場面もあったが戻りは鈍かった。

 

NY原油先物市場は大幅反発:リスク選好地合いが下支え

NY原油先物は一時53.85ドルまで上昇した。米中首脳会談を終えて貿易戦争への警戒感が後退し、リスク選好地合いの強まりにより原油先物は時間外取引から買いが先行した。カナダ・アルバート州が、供給過剰緩和のため来年からの石油減産命令を下したことも支援材料となった。露・サウジが減産について完全な合意には至っていないことが伝わると、52ドル前半まで上げ幅を縮小する場面はあったが下値での底堅さは変わらなかった。

 

NY金先物市場は大幅反発:米長期金利の低下を好感

NY金先物市場は一時1240.40ドルまで買われた。NY勢が本格参入すると、米長期金利の伸び悩みや原油高を意識した買いが入った。米国株式の大幅上昇を意識して買いは一服したが、『1230ドル近辺には押し目買い興味は残されている』との声が聞かれた。

 

米国債券市場は続伸:FRBの利上げ打ち止めの思惑

米国債券市場で長期ゾーンは3日続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.02%低い(価格は上昇)2.97%で終了した。FRBの利上げ打ち止めが近いとの思惑が引き続き相場を支えたほか、急伸して始まった米国株が伸び悩んだことも債券買いを支えた。

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2018/12/03/03:01:50

米国株式市場は上昇:米中首脳会談への期待が高まり買い優勢

NYダウは199.62ドル高の25538.46、ナスダックは57.45ポイント高の7330.54で取引を終了した。中国経済指標が市場予想より弱い内容となったため、同国の景気減速懸念が強まり米国株にも売りが先行した。米中首脳会談を見極めたいとの思惑が広がったほか、連日の株価上昇を受けた利益確定の動きで、日中は上値の重い展開となった。ただ、翌日の米中首脳会談で貿易交渉に進展が見られるとの期待が高まると、徐々に買戻しが優勢になった。引けにかけて買いが加速し、上げ幅は一時210ドルを超えた。VIX指数は18.79から18.07へ低下した。

 

NY外国為替市場:引けにかけ米長期金利低下でドル売り

ドル/円は、ユーロやポンドなどに対してドル買い戻しが進む中、米11月シカゴPMIが予想を上回ったことが相場の支援材料となり、一時113.71円と日通し高値を付けた。ただ、週末の重要イベントを前に一本調子で上昇する展開にはならなかった。米長期金利が終盤低下幅を拡大し3%を割り込むと、ドル円にも売りが出て上げ幅を縮めた。
 なお、トランプ米大統領は『明日の米中首脳会談を前に良い兆候が見られる』と述べたと伝わった一方、中国当局者は貿易摩擦緩和に向けた担当者による協議について『コンセンサスは着実に高まっている』としたうえで『依然として米国との食い違いはある』と述べた。ユーロ/ドルは、アルゼンチン・ブエノスアイレスで開幕したG20首脳会議や明日の米中首脳会談などを控えて、持ち高調整目的のドル買い戻しが進んだ。11月米シカゴ購買部協会景気指数(PMI)が66.4と予想の58.0を上回ったこともユーロ売り・ドル買いを促した。ユーロポンドの下落をきっかけに全般ユーロ安が進んだ影響も受けて、一時1.1306ドルと日通し安値を付けた。 

 

NY原油先物市場は反落:米国の石油生産が過去最高を嫌気

NY原油は、米国の9月の石油生産が過去最高に達し、供給過剰懸念が強まった。また、ロシアのエネルギー相が現在の原油価格水準に問題はないとの見解を示したことも、原油の重石となった。一方、価格安定を目指し、OPECは減産を検討しているため、下値も限定的だった。米国内の石油掘削装置(リグ)稼動数は前週末比2基増加の885基となった。

 

NY金先物市場は反落:米中貿易協定での合意期待でリスク回避の動き後退

NY金先物市場は、米11月シカゴ購買部協会景気指数が予想以上に強い結果となったことが手がかりにドルがユーロなど主要通貨に対して強含み、金売りの材料となった。また、米国のトランプ大統領や中国政府の高官が米中首脳会談に楽観的な見方を示したため貿易協定での合意期待が高まりリスク選好が進んだ。

 

米国債券市場は続伸:米中首脳会談を控え買い優勢

米国債券市場で長期ゾーンは続伸(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前日比0.04%低い(価格は上昇)2.99%で終了した。明日の米中首脳会談を前に安全資産とされる米国債に買いが入りやすかった。市場では『FRBの利上げ打ち止めが近いとの思惑が引き続き相場を支えた』との指摘があった。

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