FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円の欧米市場動向 方向感のない行って来い相場!

2019/01/16/07:57:57

 

★欧州朝方の取引では、欧州通貨が対ドルで戻り売りに押されたことを受け、利食い売りが出るも108.60円近辺までの下げとなった。なお、欧州株は全面高で取引を開始した。NYダウ先物が伸び悩み、米長期金利も低下となる中、リスク回避によるドル売りの動きが優勢になった。欧州株は全面高で、米株先物も上昇を維持したが、欧州通貨クロス円の売りがみられ、ドル/円も連れ安気味となった。JPモルガンの決算が低調な内容だったことを背景にNYダウ先物がマイナス圏に沈むとリスク回避のドル売りが優勢となった。

 

米1月NY連銀製造業景気指数が予想を下回ったほか、米12月卸売物価指数も予想を下回ったことでドル売りが再燃した。ただ、米国株が上昇したことを手がかりに円売り・ドル買いが入ったため相場のは方向感が出なかった。その後も底堅い米国株や米長期金利が2.71%台まで上昇したことを受け108.70円台まで上昇した。その後、ジョージ米カンザスシティ連銀総裁の『FRBの金利正常化を停止する良い時期の可能性』が伝わると再びドル売りが強まった。引けにかけてはショートカバーのドル買いが強まった。

 

★欧米市場主要経済指標

・ユーロ圏・11月貿易収支:+190億ユーロ(10月:+140億ユーロ)
・独・2018年GDP速報値:前年比+1.5%(予想:+1.5%、2017年:+2.2%)

・米・12月生産者物価指数:前月比‐0.2%(予想:-0.1%、11月:+0.1%)
・米・12月生産者物価コア指数:前月比-0.1%(予想:+0.2%、11月:+0.3%)
・米・12月生産者物価指数:前年比+2.5%(予想:+2.5%、11月:+2.5%)
・米・12月生産者物価コア指数:前年比+2.7%(予想:+2.9%、11月:+2.7%)
・米・1月NY連銀製造業景気指数:3.9(予想:10.0、12月:11.5←10.9)

 

★欧米市場のポイント

・108.32-76円のレンジ相場

・メイ英首相の合意案は否決決定

・昨年の独GDPが5年ぶりの低い伸び

・ドラギECB総裁のハト派的な発言

・米経済指標は弱い結果

・VIX指数は19.07から18.60へ低下

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2019/01/16/07:51:28

米国株式市場は上昇:中国当局の刺激策観測を好感

NYダウは155.75ドル高の24065.59、ナスダックは117.92ポイント高の7023.84で終了した。中国当局が国内景気が減速するなか、さらなる刺激策を講じる可能性を示唆すると、中国をはじめ世界的な景気減速に対する過度の懸念が和らぎ買いが優勢になった。市場予想を上回る四半期決算を発表したユナイテッドヘルス(3.55%高)が買われ、指数を押し上げた面もあった。ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数も3日ぶりに反発し、ほぼ1カ月ぶりに7000台を回復した。 VIX指数は19.07から18.60へ低下した。

 

NY外国為替市場:ドルは強弱材料交錯で方向感のない展開

ドル/円は、米1月NY連銀製造業景気指数や米12月卸売物価指数(PPI)が予想より弱い内容となったことで円買い・ドル売りが先行し、一時108.33円付近まで値を下げた。ただ、現物の米国株相場が底堅く推移し、米長期金利が上昇に転じるとじりじりと下値を切り上げる展開になった。ポンドやユーロに対してドル高が進んだ影響も受けて、一時108.77円と本日高値を付けた。なお、カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁は『更なる利上げを支持する要因は見当たらない』と述べたほか、ジョージ米カンザスティ連銀総裁は『FRBの金利正常化を停止する良い時期の可能性』などと語った。ユーロ/ドルは、米経済指標が軒並み予想を下回ったことを受けてユーロ買い・ドル売りが先行し一時1.1455ドル付近まで上げたものの、戻りは鈍かった。欧州時間に公表された2018年独国内総生産(GDP)が5年ぶりの低い伸びを記録したことを背景にユーロ売りが出やすかったうえ、ドラギECB総裁が欧州議会で『最近の経済動向は予想よりも弱い』『依然として十分な金融緩和策が必要』と述べたことでユーロ売りが活発化し一時1.1382ドルと日通し安値を付けた。

 

NY原油先物市場は 反発:中国政府の刺激策への期待から買い優勢

NY原油先物市場は一時52.30ドルまで買われた。中国政府の景気下支え策への期待感から中国株が堅調となり、リスク回避ムードの後退に原油先物への買い意欲も再び強まった。今月から始まったOPEC加盟・非加盟国の協調減産も意識され、底堅いまま引けた。

 

NY金先物市場は反落:為替の動きにつれた展開

NY金先物市場は、一時1286.50ドルまで売られた。EUからの英離脱協定案の議会採決を控えて売買交錯となったが、中国政府による景気刺激先への思惑が広がり、安全逃避の金買いは縮小した。EU離脱協定案は大差で否決されたことを受けて時間外取引で金買いが一時優勢となったが、1290ドル近辺で上げ渋った。弱い米指標を受けてドル安に振れた場面では、前日比プラス圏で強含んだ。しかしながら、ポンドを主導としてドル買いが強まると、金先物も売り戻されて引けた。  

 

米国債券市場は下落:米国株高を嫌気した売り優勢

米国債券市場で長期ゾーンは下落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.01%高い(価格は下落)2.71%で終了した。市場予想を下回る米経済指標が相次いだことで買いが先行したものの、米国株が上昇すると相対的に安全資産とされる米国債に売りが出て下げに転じた。

 

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2019/01/15/07:45:54

米国株式市場は下落:12月中国貿易統計の悪化を嫌気

NYダウは86.11ドル安の23909.84、ナスダックは65.56ポイント安の6905.92で取引を終了した。12月中国貿易統計が予想に反して輸出、輸入ともに前年比で減少したため、同国の景気減速懸念や、世界的な経済減速に発展するとの懸念が高まり米国株にも売りが先行した。米政府機関の一部閉鎖が過去最長を更新していることも投資家心理を冷やし、下げ幅は一時230ドルを超えた。 一方で、今週より始まった10-12月期決算発表を見極めたいとの思惑もあり、下値は限定的だった。中国景気の減速懸念を受けたリスク回避姿勢の強まりで、NY金先物には時間外から買いが先行。NY朝に時間外の高値を上抜けできず利食いの売りに傾いた場面はあったが、下げたところでの買い意欲は継続された。VIX指数は18.19から19.07へ上昇した。

 

NY外国為替市場:米長期金利の上昇に転じドル買い戻し

ドル/円は、欧州株相場の下落を背景に投資家のリスク回避姿勢が強まり円買い・ドル売りが先行した。NYダウ先物や米長期金利の低下に伴う売りも出て、一時107.96円と日通し安値を付けた。ただ、NYの取引時間帯に入ると下げ渋る展開になった。米長期金利が上昇に転じたことでショートカバーが優勢となり一時108.34円付近まで値を上げた。ただ、米国株が下落した影響で戻りは限定的となっている。
 クラリダ米連邦準備理事会(FRB)副議長はFOXビジネスネットワークとのインタビューで『FRBは今年忍耐強く対応していく余裕がある』『FOMCの政策は毎回の会合ごとに決められる』などと述べたが、相場の反応は限られた。ユーロ/ドルは、低調なユーロ圏経済指標発表後に一時1.1451ドル付近まで下げたものの、週明け早朝取引で付けた日通し安値1.1442ドルが目先サポートとして働くと買い戻しが優勢になった。ポンド/ドルが急伸したタイミングでユーロ買い・ドル売りが入ると1.1480ドル台まで持ち直した。 

 

NY原油先物市場は下落:中国経済の減速を嫌気

NY原油先物市場は一時50.38ドルまで下落した。中国の景気減速が懸念され、経済大国である同国の原油需要が減退するとの思惑からNY原油先物の時間外では売りが先行した。NY時間に入ると、天然ガスの急騰につられて買い戻しが強まり、前営業日比でプラス圏に浮上した。しかしながら、先週木曜日まで9日続伸していたこともあり、上値では利益確定の売りが頭を抑えた。引けにかけて51ドルを再び割り込むと下げ足が速まった。 

 

NY金先物市場は小幅続伸:中国景気の減速懸念でリスク回避の金買い

NY金先物市場は一時1296.60ドルまで買われた。中国景気の減速懸念を受けたリスク回避姿勢の強まりで、NY金先物には時間外から買いが先行した。NY朝に時間外の高値を上抜けできず利食いの売りに傾いた場面はあったが、下げたところでの買い意欲は継続された。1300ドル手前には戻り売りの興味が残されており、金先物はやや上げ渋った。

 

米国債市場は横ばい:米国株が下げ渋ると売りが優勢に

米国債債券市場で長期ゾーンは横ばいとなった。米10年物国債利回りは前営業日と同じ2.70%で終了した。中国や欧州の景気減速懸念から買いが先行したものの、一時230ドル超下落したNYダウが下げ渋ると債券売りが出て値を消した。

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2019/01/14/03:01:21

米国株式市場は下落:利食い先行の動きや米政治を巡る不透明感

NYダウは5.97ドル安の23995.95、ナスダックは14.59ポイント安の6971.48で取引を終了した。前日までに5日続伸し約1カ月ぶりの高値を付けたあとだけに、利食い売りが先行し一時200ドル超下げた。米政府機関の一部閉鎖が続き、米政治を巡る不透明感が高まっていることも相場の重しとなった。ただ、米利上げが打ち止めになるとの見方から押し目買いも入りやすく、売り一巡後は徐々に下げ幅を縮めた。
 ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は6日ぶりに反落した。VIX指数は19.50から18.19へ低下した。

 

NY外国為替市場:週末ポジション調整のユーロ売りに振られる展開

ユーロ/ドルは、欧州市場では一時1.1540ドルまで値を上げる場面もあったが、買いの勢いは長続きせず失速した。特に新規のユーロ売り材料は伝わらなかったが、まとまった規模のユーロ売りのフローが持ち込まれたことで前日の安値1.1485ドルを下抜けて一時1.1458ドルまで下げ足を速めた。市場では『週末を控えたポジション調整目的の売りが出た』との指摘があった。ドル/円は、米長期金利の低下を手掛かりに円買い・ドル売りが先行し一時108.12円と日通し安値を付けたが、ユーロドルの下落をきっかけに円売り・ドル買いが強まると108.59円の本日高値まで持ち直した。米長期金利低下や米国株安を背景に円買い・ドル売りが入ると108.31円付近まで下押しする場面もあったが、引けにかけて再び強含んだ。 

 

NY原油先物市場は反落:週末の利益確定売りが優勢

昨日まで9連騰の流れを引き継ぎ、買いが先行し、一時53.31ドルまで上昇した。ただ、その後は週末の利益確定売りが優勢となり、急速に上値を引き下げる展開となった。世界経済の減速に対する警戒感は払拭されておらず、原油需要が大幅に増加しない場合、需給悪化によって原油価格は反落するとの見方も影響した。米大手石油ガス開発のベーカー・ヒューズによると、今週の米国内の原油の掘削装置(リグ)稼動数は先週から4基減少して873基となった。

 

NY金先物市場は小反発:米国株安でリスク選好の動きが後退

米株が反落し、リスク選好ムードが弱まったことで買いが優勢となった。ただ、為替相場でドルが対ユーロで強含み、ドル建ての金に割高感が生じたことで上値は限られた。

 

米国債券市場は反発:米FRBによる利上げ打ち止め観測から買い優勢

米国債市場で長期ゾーンは反発(利回りは低下)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.04%低い(価格は上昇)2.70%で終了した。米利上げが打ち止めになるとの見方から債券買いが入ったほか、米国株が反落したことが相場の支援材料となった。

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2019/01/11/07:53:40

米国株式市場は上昇:米中貿易交渉の進展を好感した買い

NYダウは122.80ドル高の24001.92、ナスダックは28.99ポイント高の6986.07で取引を終了した。年末商戦の売上高が失望に終わったとの見方から小売株が軒並み急落して始まると、NYダウも一時170ドル超下げた。ただ、米利上げが打ち止めになるとの見方から押し目買いも入りやすく、売り一巡後は徐々に下値を切り上げた。市場では『米中貿易交渉の進展を好感した買いが続いた』との指摘もあり、中盤上げに転じた。アナリストが投資判断を引き上げたボーイングが買われ、指数の上昇をけん引した面もあった。 ただ、パウエル米FRB議長が連銀のバランスシートを縮小する金融政策を維持していることに言及したことも嫌気された。VIX指数は19.98から19.50へ低下した。

 

NY外国為替市場:米長期金利が上昇したことでドル買い

ドル/円は、ここのところ米利上げが打ち止めになるとの見方からドル安が進んでいたものの、この日の海外市場では米中貿易交渉の進展や米国株相場の上昇を手掛かりにドル買い戻しの動きが広がった。前週分の米新規失業保険申請件数が予想より強い内容となったことや米長期金利が上昇に転じたことも相場の支援材料となり、取引終了間際に一時108.51円と日通し高値を付けた。 ユーロ/ドルは、欧州景気の減速が改めて意識される中、このところ進んでいたドル安の巻き戻しが優勢となった。米長期金利が上昇に転じたことも相場の重しとなり、一時1.1485ドルと日通し安値を付けた。 

パウエル米FRB議長は対談に出席し『必要があれば素早く柔軟に政策を変更する』などと述べたほか、FRBのバランスシートについては『緩やかながらも縮小していくことが望ましい』との認識を示した。市場では『FRB議長がバランスシート縮小継続を示唆したことがドルの買い戻しを後押しした』との声が聞かれた。また、ブラード米セントルイス連銀総裁は講演で『FOMCはすでに十分先手を取っている』『FRBは利上げを中止するべき』との見解を示したが、目立った反応は見られなかった。

 

NY原油先物市場は続伸:協調減産の思惑や米中通商協議の進展を好感

NY原油先物市場は一時52.78ドルまで買われた。前日5%超の大幅続伸の反動でこの日は利食い売りが先行したものの、石油輸出国機構(OPEC)加盟・非加盟国の協調減産、米中通商協議の進展期待を背景とした買い意欲は強く、下値は51.37ドルにとどめるとじりじりと上値を伸ばし、前日比でプラス圏に浮上した。ただ、為替相場でドルが対ユーロで買い戻しが優勢となり、ドル建ての原油は割高感で上値は限られた。 また、世界経済の減速に対する警戒感は払拭されていないため、原油需要が大幅に増加しない場合、需給悪化によって原油価格は反落するとの見方は残されている。

 

NY金先物市場は反落:ドル高や米長期金利上昇を嫌気

NY金先物市場は一時1286.70ドルまで売られた。米FRBの利上げ打ち止め思惑が高まっているなか、金先物は買いが先行したが、為替市場でドルが対ユーロなどで買い戻しが強まったことや米長期金利の上昇で売りが入り、反落して取引を終えた。ただ、足もとでは金の上昇トレンドが続くとの見方が多い。 

 

米国債券市場は反落:米国株高と低調な米30年債入札を嫌気

米国債券市場で長期ゾーンは反落(利回りは上昇)した。米10年物国債利回りは前営業日比0.03%高い(価格は下落)2.74%で終了した。米国株の上昇や低調な米30年物国債入札を受けて、債券売りが優勢となった。

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