FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 米FOMCの結果受けドル失速!

2019/06/20/07:17:05

 

★欧州市場朝方の取引では、米FOMCの結果に注目が集まる中、ドルは全般もみ合い商状となった。なお、欧州株は小幅反落、日経先物は10円安で推移した。欧州株が軟調に推移する一方、米長期金利が上昇したことに連れて、ドルが持ち直した。米FOMCの結果に注目が集まり、様子見ムードが広がり小幅な値動きとなった。米長期金利は上昇幅を拡大したが、108.40円を挟んだ水準でもみ合いが継続した。

 

対欧州通貨中心にドル売りが進んだ流れに沿って、じわりとドル売りが優勢となった。その後も、米長期金利が上昇幅を縮小したことで、ドルの上値の重い展開となった。FOMCでは、政策金利は据え置いたが、声明で『委員会は(利上げ)忍耐強くなれる』との表現が削除された。また、景気減速が鮮明になれば早期の利下げに踏み切る可能性を示唆した。約半数のメンバーが年内の利下げが適切と予想したことで、ドルが失速した。一時6月7日以来の108円割れとなった。

 

★欧米主要経済指標

・英・5月消費者物価指数:前年比+2.0%(予想:+2.0%、4月:+2.1%)
・英・5月消費者物価コア指数:前年比+1.7%(予想:+1.6%、4月:+1.8%)
・英・5月生産者物価指数・産出:前年比+1.8%(予想:+1.7%、4月:+2.1%)
・英・5月生産者物価コア指数・産出:前年比+2.0%(予想:+2.0%、4月:+2.2%)

 

★欧米市場のポイント

・107.86-108.49円のレンジ相場

・英3回目党首選投票でもジョンソン前外相首位

・FOMC結果公表後に早期利下げ観測

・17人中7人が年末までに0.5%の利下げ見込み

・米長期金利は前日比0.04%低い2.025%

・VIX指数は15.15から14.33へ低下

カテゴリー: ホットニュース

東京金の日足では5日SMAとS1がサポートするか注目!

2019/06/19/11:40:40

 

★東京金の日足では、5月31日の安値4,493円を起点として6月12日の安値4,604円を結んだトレンドライン(S1)がサポートラインとなり、上昇基調が継続している。S1を下抜けするまでは基調が継続される。その際は、確認ルールとして一般的には終値で3%超過した場合に初めてトレンドが崩れたと認定する『3%超ルール』や2日連続して終値がトレンドラインをブレイクしなくてはならない『2日ルール』などがある。これらは『ダマシ』を見極める確認ルールとして有効な手段となる。

SMAでは、5日SMA(赤線)4,669円を上回っており、5日SMAと10日SMA(黄線)が上向きを維持していることから、短期的には上昇トレンドは継続している。また、25日SMA(青線)も緩やかに上向きとなり徐々に75日SMA(緑線)100日SMA(黒線)に接近してきている。

 

ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、%D:88.06、Slow%D:87.83と過熱感は出てきているが、トレンド発生時には高値圏で横這するダマシとなりやすいので注意が必要となる。

 

まとめると、上ヒゲロウソク足となり上値の重さが意識されるものの、上昇トレンドの崩れが確認されていないことから、上昇基調が継続している。5日SMAや10日SMA近辺では押し目買いスタンスとなる。一方投資判断の変更を示すシグナルでは、5日SMAや10日SMAを下抜け、S1のトレンドラインで上記したルールが成立した時には、トレンドが転換した可能性が高い。その際は75日SMAの4,604円、100日SMAの4,608円や25日SMA4,577円などが一旦の節目となる。下げ止まらない場合は、再び200日SMAの4,505円や260日SMAの4,491円が下値目処として意識される。一方上値では、17日の高値4,707円や2月20日の年初来高値4,789円が上値目処として意識される。

カテゴリー: ホットニュース

日米金利差縮小傾向継続でドル/円の上値重い!

2019/06/19/09:51:26

 

★日米金利差だけがドル/円の反動要因ではないが、連動性が高いことから先々の相場動向の参考となる。

6月19日終了時の日米2年債金利差(赤線)は2.055%日米10年債金利差(青線)は2.187%まで縮小している。

今年に入ってから最大金利差は1月18日の日米2年債金利差は2.786%、1月21日の日米10年債金利差は2.785%が最大だった。

ドル/円はやや持ち直し基調となっているが、このまま日米金利差が縮小するようなら、ドルの失速には警戒しておく必要がある。

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イールドスプレッドで6月19日の米国株市場を先取り!

2019/06/19/09:15:17

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.394%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・6月17日:▲3.633%⇒18日予想▲3.594%

 

14日はNYダウは上昇したほか、米長期金利もわずかに上昇したことで、イールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲4.394%から▲0.800%スプレッドがかい離していることや、直近1月3日大底の▲4.226%から▲0.632%スプレッドがかい離している。

NYダウが大幅上昇したことで株式益利回りは低下した。また、米長期金利は低下したが、イールドスプレッドは前日比で縮小した。そのため、米国債に対してNYダウが前日比で割高となった。米国株式を買うより米国債券を買った方が良いということになる。今後も、米長期金利の動向が重要ポイント。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.706%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%

・6月17日:▲3.546%⇒18日予想▲3.531%

 

S&P500のイールドスプレッドも前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲3.706%から▲0.175%とスプレッドがかい離していることや、1月3日の▲3.869%スプレッドに対して▲0.338%、6月3日の3.881%から▲0.350%とスプレッドがかい離している。S&P500は1月3日や6月3日からイールドスプレッドがかい離していることで、割安感はないが特に割高感もない状態となっている。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.231%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%

・6月17日:▲2.023%⇒18日予想▲2.004%

 

NASDAQのイールドスプレッドも前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲2.231%から▲0.227%とスプレッドがかい離している。また、1月3日の▲2.179%スプレッドに対しては▲0.175%、6月3日の▲2.328%スプレッドに対して▲0.324%とスプレッドがかい離している。

NASDAQも上昇し、さらに米長期金利が低下したことで、イールドスプレッドは前日比で大幅に縮小した。NASDAQは米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。

 

三指数のイールドスプレッドは縮小した。現在は割安感も割高感もない水準で推移している。今後も米長期金利が低下し、米国株が下落調整するようなら、過熱感のない状態で米国株が上昇しやすい。トランプ大統領がFRBに利下げを強要するのは、米長期金利が低下すると米国株が上昇してもイールドスプレッドの縮小が抑えられるからである。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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東京金60分足では雲の上限を回復!

2019/06/19/09:13:27

 

★6月11日以降の東京金60分足では、一時雲の下限を下抜けしたが、雲のネジレ前後から上昇基調が強まり雲の上限を上抜けする展開となっている。ただ、直近高値の4,707円が意識されると上値が重くなり引けにかけて小緩んだ。夜間取引で雲のネジレがあることから相場の節目となりやすい。

 

NY金先物市場は1342.10-1358.50ドルのレンジ相場となった。ファーウェイのスマホ出荷減少見通しなど、米中問題の深刻化を意識させるニュースが伝わり、リスク回避資産の金を買う動きが先行した。ただ、米中首脳の通商交渉に前向きなコメントが流れると、金相場は上昇幅を縮小した。同報道で大幅米国株高やドルが買い戻されたことも、ドル建て金相場の割高感につながり、上値を重くした。 

 

価格帯別出来高では、出来高の多い価格帯の上方に位置していることから、上値が重くなると買い方からの利益確定売りが入りやすい。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロラインの上方からMACDがシグナルとデッドクロス寸前となっており、短期的には下押しバイアスがかかっている。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、%DがSlow%Dを下抜け両線とも下向きとなっており、下落基調となっている。

 

東京金の日足では、5日SMAと10日SMAが上向きを維持しており、5日SMAがサポートラインとして意識され上昇基調は継続している。ただ、6月17日高値4,707円が目先の上値目処として意識されている。NY金先物市場では、米中貿易協議の進展期待からリスク選好の動きとなっていることや、ドルがユーロに対して強含んでいることで、上値も重い展開となりやすい。為替市場では、再び108円半ばまで円安基調となっている。ただ、FOMCを控えて一方的な円安基調にもなり難い展開が続く。

 

注目点とすれば、上値では直近高値4,707円を上抜けできるのか、一方下値では5日SMAや10日SMAがサポートラインとなり下げ止まるかが焦点となる。東京金は過熱感はあるものの、上昇トレンドは継続しているので、現状では押し目買い目線で見ていきたい。

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