FITS エコノミックレポート

イールドスプレッドで12月23日の米国株市場を先取り!

2019/12/23/06:37:49

 

★NY株式市場では、三指数は上昇した一方で、米長期金利はわずかに低下したが、イールドスプレッドは三指数ともに前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。三指数ともに高値圏で推移している中、米長期金利も1.90%台まで上昇してきたことで過熱感が出始めてきた。いつ下落調整相場になっても不思議ではない状態になってきた。米長期金利の上昇が進むようなら、早々にNY株式に割高感が強まる。そのため、今後米長期金利が低下するのか、上昇するのか重要なポイントとなる。

 

NYダウは上昇した。5日SMAの28,315ドルがサポートラインとして意識され上昇基調が継続している。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)では、%DがSlow%Dを上抜けているものの%Dが横ばいとなってきており、上昇の勢いは鈍化してきている。今後も長期金利の動向次第で米国株の割高・割安感が意識されるようになる。NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。3指数ともにこの割高の目安近辺までスプレッドが縮小してきている。割高になると米国株を売って、安全資産である債券などに資金がシフトされやすくなり、米国株の下落調整しやすい地合いとなる。一方で過剰に売り込まれるようなら、米長期金利の低下にともなって一気に割安感が出る。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.139%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038%、

               19/8/5-▲4.102%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・12月19日:▲3.123%⇒12月20日予想▲3.104%

 

12月20日のNYダウは上昇した一方で、米長期金利はわずかに低下したがイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲4.139%から▲1.035%と平均値よりかい離していることで割高になっている。18年12月3日の天井▲3.069%まで▲0.035%に接近してきた。19年4月25日の天井3.048%まで▲0.056%に接近してきた。

 

NYダウが上昇したことで株式益利回りは低下した。また、米長期金利はわずかに低下したがイールドスプレッドは前日比で縮小した。米国債券に対してNYダウが前日比で割高となった。前日比ではNYダウを買うよりも米国債券を買う方が良いことになる。ムニューシン米財務長官が、前日に米中両国が来年1月に貿易合意に署名する可能性に言及した。また、トランプ米大統領がツイッターに『中国の習近平国家主席と通商合意について非常にすばらしい協議を行った』と投稿した。米中間の貿易摩擦が緩和されるとの期待が強まり、買いが膨らんだ。3Mやキャタピラーなど中国売上高比率が高い銘柄を中心に買いが集まり、指数は一時230ドル超上げた。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.477%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、19/4/25-▲2.966%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%、

                19/8/5-▲4.002%、19/8月15日-4.179%

・12月19日:▲3.088%⇒12月20日予想▲3.074%

 

S&P500が上昇した一方で、米長期金利はわずかに低下したがイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲3.477%から▲0.403%とかい離していることで割高になっている。また、18年12月3日の天井となった▲2.731%まで▲0.343%に接近した。19年4月25日の天井となった2.966%まで▲0.108%に接近した。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.005%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、19/4/25-1.468%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%、

              19/8/5-▲2.383%、 19/8/15-▲2.498%

・12月19日:▲1.571%⇒12月20日予想▲1.560%

 

NASDAQが上昇した一方で、米長期金利がわずかに低下したがイールドスプレッドが前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲2.005%から▲0.445%と平均値より縮小した。また、18年12月3日の天井となった▲1.198%まで▲0.362%に接近した。19年4月25日の天井となった▲1.468%まで▲0.092%に接近した。

 

NASDAQが上昇した一方で、米長期金利はわずかに低下したものの、イールドスプレッドは1.60%台割れまで低下している。NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。特に米中通商協議の行方に左右されやすく、報道に振れやすい地合いとなっている。

 

三指数のイールドスプレッドは、指数が上昇した一方で、米長期金利はわずかに低下したが三指数ともに縮小した。米国株は史上最高値近辺に推移しているうえ、米長期金利も1.90%台に上昇してきたことで、割高感を感じるようになってきた。米長期金利がもう一段上昇すると、一気に米国株に割高感が出てくるので、今後の米長期金利の動向には注意が必要となる。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

カテゴリー: ホットニュース

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 クリスマス控え参加者減少で閑散相場!

2019/12/23/03:00:39

 

★欧州市場朝方の取引では、クロス円とともに売りに押され、一時109.23円安値を付けた。なお、欧州株は堅調に取引を開始した。欧州株の全面高やNYダウ先物の反転上昇で主要通貨が対ドルで強含み、クロス円がドル/円をけん引した。欧州株高や米長期金利上昇が一服となる中、ドルがじわりと再軟化した。109.50円に観測されている大きめのオプションがNYカットで期限を迎えるため、その後の動きを見極めたいとの見方が多く様子見ムードが強かった。

 

動意に乏しく、109.30円台でのこう着から抜け出せない展開が継続した。NYダウが一時230ドル超上昇し、史上最高値を連日更新したことなどが相場の支えとなり、ドル買いが強まった。トランプ大統領が『習・中国国家主席と貿易について良い協議ができた』とツイートしたことでドル買いが強まった。対欧州通貨でドル買いが強まると、ドル/円もそれまでの日通し高値109.50円を上回り、109.52円まで上値を伸ばした。

 

★欧米主要経済指標

・英・7-9月期GDP改定値:前年比+1.1%(予想:+1.0%、速報値:+1.0%)
・英・7-9月期GDP改定値:前期比+0.4%(予想:+0.3%、速報値:+0.3%)
・英・11月公的部門純借入(銀行部門除く):+56億ポンド(予想:+61億ポンド、10月:+90億ポンド←+112億ポンド)
・英・7-9月期経常収支:-159億ポンド(予想:-155億ポンド、4-6月期:-242億ポンド←-252億ポンド)
・ユーロ圏・10月経常収支:+324億ユーロ(9月:+282億ユーロ)

 

・米・7-9月期GDP確定値:前期比年率+2.1%%(予想:+2.1%、改定値:+2.1%)
・米・7-9月期個人消費確定値:前期比年率+3.2%(予想:+2.9%、改定値:+2.9%)
・米・7-9月期価格指数確定値:前期比+1.8%(予想+1.8%、改定値+1.8%)
・米・11月コアPCE価格指数:前年比+1.6%(予想:+1.5%、10月:+1.7%←+1.6%)
・米・11月個人所得:前月比+0.5%(予想:+0.3%、10月:+0.1%←0.0%)
・米・11月個人消費支出:前月比+0.4%(予想:+0.4%、10月:+0.3%)
・米・12月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値99.3(予想:99.2、速報値:99.2)
・米・12月ミシガン大学1年期待インフレ率確報値:+2.3%(速報値:2.4%)
・米・12月ミシガン大学5-10年期待インフレ率確報値:+2.2%(速報値:2.3%)
・カナダ・10月小売売上高:前月比‐1.2%(予想:+0.5%、9月:0%←-0.1%)
・ユーロ圏・12月消費者信頼感指数:‐8.1(予想:-7.0、11月:-7.2)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円は109.23-52円のレンジ相場

・クリスマス休暇に入っている投資家も多く閑散相場

・英国がEU離脱で『合意なき離脱』懸念から引き続きポンド売り

・トランプ大統領のツイッターで米中貿易摩擦後退の期待強まる

・7-9月米GDP改定値と11月個人消費支出が予想通りの結果を好感

・米国主要3株価指数は史上最高値更新

・VIX指数は12.50から12.51へわずかに上昇

カテゴリー: ホットニュース

東京ゴムRSS3の上昇トレンドに変化が!

2019/12/20/10:27:03

 

★東京ゴムRSS3の日足では、10月3日の安値154.3円が底値となり5日SMA(赤線)10日SMA(黄線)がサポートラインとなって上昇基調が継続していた。

しかし、昨日上昇基調の中で今までにない5日SMAと10日SMAを下抜けした。また、5日SMAが下向きとなり、10日SMA下抜けるデッドクロスした。

ただ、25日SMA(青線)がサポートラインとして意識され、一旦下げ止まる展開となっている。

ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、%DがSlow%Dを下抜け両線とも下向きとなっていることで、下押しバイアスが強まっていることを示している。

まとめると、ほとんど押しらしい押しもなく上昇基調が続いていたことから、一旦下げ止まると押し目買いが入りやすい。そのため、現在25日SMAで下げ止まったことで、押し目買いが入りやすい地合いとなっている。相場でダブルトップやヘッド・アンド・ショルダーのようなフォーメーションを形成するのは、押し目買いが一旦強まるからである。このまま25日SMAを下抜けするのか、それとも一旦戻り基調となるのか注視する必要がある。

25日SMAを一気に下抜けするようなら、200日SMA(紫線)の183.02円や260日SMA(茶線)の181.43円が下値目処として意識される。

カテゴリー: ホットニュース

米国主要価指数と日経225の今年のパフォーマンス!

2019/12/20/09:55:16

 

NYダウ(青線)S&P500(緑線)NASDAQ(黒線)日経225(赤線)の株価指数を2019年1月2日を100として見てみる。米国3指数はほぼ同様の値動きとなっているが、常にNASDAQ、S&P500、NYダウ、日経225の順番で推移した。

年初から見てみると、NASDAQ:133.32、S&P500:127.70、NYダウ:121.55と大幅に上昇しています。また、日経225も119.24と、このところの上昇で米国3指数に追いついてきた。

いつもこの順番に並んでいるわけではないが、今年はNASDAQが相場をけん引しながら他の指数を押し上げた感じである。

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イールドスプレッドで12月20日の米国株市場を先取り!

2019/12/20/09:00:58

 

★NY株式市場では、三指数は上昇した一方で、米長期金利が横ばいだったことで、イールドスプレッドは三指数ともに前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。三指数ともに高値圏で推移している中、米長期金利も1.90%台まで上昇してきたことで過熱感が出始めてきた。いつ下落調整相場になっても不思議ではない状態になってきた。米長期金利の上昇が進むようなら、早々にNY株式に割高感が強まる。そのため、今後米長期金利が低下するのか、上昇するのか重要なポイントとなる。

 

NYダウは上昇した。5日SMAの28,251ドルがサポートラインとして意識され上昇基調が継続している。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)では、%DがSlow%Dを上抜け両線とも上向きとなっているが、過熱感が出てきている。今後も長期金利の動向次第で米国株の割高・割安感が意識されるようになる。NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。3指数ともにこの割高の目安までスプレッドが縮小してきている。割高になると米国株を売って、安全資産である債券などに資金がシフトされやすくなり、米国株の下落調整しやすい地合いとなる。一方で過剰に売り込まれるようなら、米長期金利の低下にともなって一気に割安感が出る。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.151%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038%、

               19/8/5-▲4.102%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・12月18日:▲3.146%⇒12月19日予想▲3.121%

 

12月19日のNYダウは上昇した一方で、米長期金利は横ばいとなったことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲4.151%から▲1.030%と平均値よりかい離していることで割高になっている。18年12月3日の天井▲3.069%まで▲0.052%に接近してきた。19年4月25日の天井3.048%まで▲0.073%に接近してきた。

 

NYダウが上昇したことで株式益利回りは低下した。また、米長期金利が横ばいだったことでイールドスプレッドは前日比で縮小した。米国債券に対してNYダウが前日比で割高となった。前日比ではNYダウを買うよりも米国債券を買う方が良いことになる。米中摩擦などのリスクが低下する中、景気や企業業績への楽観的な見方が広がった。なお、米下院本会議は前日、トランプ大統領を『権力乱用』と『議会妨害』で弾劾する決議案を賛成多数で可決した。ただ、トランプ氏の支持率は堅調で、来年11月の大統領選に向けて一連の弾劾訴追をめぐる騒動が逆に再選への追い風になるとの見方も強まっている。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.489%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、19/4/25-▲2.966%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%、

                19/8/5-▲4.002%、19/8月15日-4.179%

・12月18日:▲3.111%⇒12月19日予想▲3.088%

 

S&P500が上昇した一方で、米長期金利が横ばいだったことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲3.489%から▲0.401%とかい離していることで割高になっている。また、18年12月3日の天井となった▲2.731%まで▲0.357%に接近した。19年4月25日の天井となった2.966%まで▲0.122%に接近した。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.016%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、19/4/25-1.468%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%、

              19/8/5-▲2.383%、 19/8/15-▲2.498%

・12月18日:▲1.594%⇒12月19日予想▲1.571%

 

NASDAQが上昇した一方で、米長期金利が横ばいだったことでイールドスプレッドが前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲2.016%から▲0.445%と平均値より縮小した。また、18年12月3日の天井となった▲1.198%まで▲0.373%に接近した。19年4月25日の天井となった▲1.468%まで▲0.103%に接近した。

 

NASDAQが上昇した一方で、米長期金利が横ばいだったことでイールドスプレッドは1.60%台割れまで低下している。NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。特に米中通商協議の行方に左右されやすく、報道に振れやすい地合いとなっている。

 

三指数のイールドスプレッドは、指数が上昇した一方で、米長期金利が横ばいだったことで三指数ともに縮小した。米国株は史上最高値近辺に推移しているうえ、米長期金利も1.90%台に上昇してきたことで、割高感を感じるようになってきた。米長期金利がもう一段上昇すると、一気に米国株に割高感が出てくるので、今後の米長期金利の動向には注意が必要となる。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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