★銅価格は、景気の動向を診断する先行指標になると言われている。そのため、景気が上向きと、銅が使われている製品の需要が旺盛になり、建設が盛んに行われるため価格が上昇しやすくなる。一方で、景気が減速すると製品需要も減り、建設が少なくなり、銅価格も下落しやすくなる。銅には『産業の血管』という呼び方もあるように、様々な金属の中でも工業品としての需要が多いため、景気の動きに敏感に反応して銅価格が動く傾向がある。特に、中国は銅時金の世界消費の5割を占めているため、中国の景気を表す先行指標としても注目されている。
ロンドン金属取引所(LME)の銅価格(赤線)と米国株(NYダウ:青線とS&P500:黒破線)の動向を比較してみる。
LME銅価格が上昇傾向となっている時は、総じて米国株も上昇する展開となっている。一方で、銅価格が下落すると米国株も下落する展開となっており、相関関係の強さが伺える。
新型コロナウイルス感染拡大を嫌気した2月19日以降の米国株の暴落を銅価格は予言していた。
銅価格は2020年1月14日の6,302ポンドがピークとなり米国株よりも早く下落を始めた。そして、2月19日に米国株がピークとなり銅価格と共に失速する形で下落基調となった。
3月20日前後で銅価格が下げ止まると同時に米国株も下げ止まり反転の動きとなった。
米国株が高値圏でもみ合い相場となっている一方で、銅価格は上昇基調が継続しており、米国株をけん引している。そのため、再びLME銅価格が下落するようなら、米国株の戻りも止まり再び銅価格のサヤ寄せするような動きとなりやすい。今後も銅価格の動向に注意が必要になる。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
---|---|---|---|---|---|---|
« 1月 | ||||||
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 |
15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 |
22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 |
29 | 30 |