FITS エコノミックレポート

ECBはこれでも出口戦略に向かうのか?

 

★ECBのプラート専務理事は6日に『ECBはインフレが目標に向けて上昇してくことへの自信を深めており、理事会で債券買い入れ策を年内に終了させるかどうか討議する』と述べた。また、クノック・オランダ中銀総裁も『近いうちに試算買い入れの終了は合理的』と発言しており、急速にフォワード・ガイダンスの変更など、出口戦略が討議されるとの思惑が高まっている。

また、イタリアでは大衆迎合型の連立政権が『財政バラマキ』の公約実行を打ち出しており、ECBとしては『財政の規律の緩み』と『ECBによる債券買い入れへの甘え』をけん制する必要がある。そのため、ユーロ加盟国の国債の買い入れを早期に縮小させる必要性に迫られている。

 

それでは、ユーロ圏の経済・景気が出口戦略に耐えられるほどの、内容なのかどうかが重要ポイントとなる。

ユーロ圏におけるマークイット製造業PMIは昨年12月31日の60.6がピークとなり、今年に入ってから下落基調が継続しており、5月31日では55.5まで低下している。ただ、50の節目を上回っていることから、成長は継続している。重要なことは下げ止まらずに下落基調が継続していることにある。今年に入ってECBが早期に出口戦略に向かうとの見方からユーロ高が続いていた。そのため、景気減速が出始めている。本日のECB定例理事会で出口戦略に向けた動きが明らかになると、再びユーロ高になりやすくユーロ圏内の景気鈍化が強まる可能性が高い。

また、シティグループが算出しているエコノミック・サプライズ指数(びっくり指数)は、各種経済指標と事前予想との食い違い(かい離幅)を指数化し、ゼロ(予想通り)を挟んで、上下(プラス・マイナス)で示した指数である。雇用や生産などの各種経済指標が事前の市場予想と比べてどうだったかを指数化したもので、実績が予想を上回れば指数は上昇、逆に下回れば下落する仕組みとなっている。6月13日現在のユーロ圏のエコノミック指数はマイナス100.30まで低下しており、ほとんどの経済指標で市場予想を下回る結果となっている。ピークは昨年11月24日のプラス92.90だった。

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