★欧州市場朝方の取引では、ドルは主要通貨に対して前日NY市場終値近辺でもみ合い商状となった。なお、欧州株はイタリア株が大幅安となったが、前日比比高安まちまちとなった。NYダウ先物が下げ渋り、米長期金利も底堅く推移する中、小動きながら112.45円前後で下げ渋った。
トランプ米大統領がTVで、中国製品の輸入関税について5000億ドルまで行く用意があると述べたことで、徐々にドル売りが強まった。
その後、ブラード米セントルイス連銀総裁が『現在の米国のGDPは強いが和らいできている』『FRBは更なる利上げは遅らせるべきだ』と発言したことをうけて、ドルが全面安となった。それに追い討ちをかけるように、トランプ米大統領が『米国が金利を上げてドル高になる一方、中国・欧州連合(EU)や他国は自国通貨を操作し、政策金利を低く抑えている』という発言で、ドル売りが強まった。
しかし、ブラード米セントラル連銀総裁が『トランプ米大統領のコメントはFOMCの金利決定に影響しない』などと述べたことが下支えに下げ止まった。
『日銀は30-31日の金融政策決定会合で鈍い物価動向を踏まえ、物価2%目標の実現に向けて金融緩和策の持続可能性を高める方策の検討に入った』『長短金利操作付き量的・質的金融緩和の長期金利目標やETFなど資産買い入れ手法の柔軟化などが選択肢になる模様』などと伝わった後に売りが再開し、111.57円まで失速した。その後も、引き続きトランプ米大統領の発言を意識したドル売りが出やすい状況が続いた。
極めつけにムニューシン米財務長官が『相場操縦の兆候がないか、最近の人民元安を注意深く監視』などと述べたことも嫌気され、111.36円まで弱含んだ。
★欧米市場のポイント
・111.36-112.50円のレンジ相場
・ドル安になる発言や材料が多く、ドル/円は112円台から111円台へ
・米利上げペース減速の可能性が浮上
・景気過熱やインフレ高進を招く懸念も浮上
・リスク回避の円高ではなくドル安による円高
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