FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 地政学的リスク報道に振れる展開!

 

★欧州市場朝方の取引では、米長期金利低下を背景に円買いが優勢となった。なお、欧州株は高安まちまちの展開となった。NYダウ先物が40ドル超の下落、米長期金利が2.00%台へ低下したことで、108.20円までじり安となった。米長期金利が2.02%付近に持ち直し、ドル売りが後退した。しかし、米長期金利が再び2.00%付近まで低下した動きをながめながらドル売りが再開した。その後、ナバロ米大統領補佐官が『米中通商協議はとても良い方向に向かっている』と述べるとドル買い戻しも入った。

 

米国の主要経済指標の発表がなく、材料が少ない中、米株安・長期金利低下を受けドル売りが優勢となった。『ペンス米副大統領が、緊急事態のためにホワイトハウスへ戻った』との報道と『プーチン露大統領が国防相と緊急会談』との報道がほぼ同時に伝わったことで、リスク回避から米長期金利が1.97%付近まで低下し、108.00円を割り込む展開となった。その後、『プーチン露大統領が国防相と緊急会談』は14名が犠牲になった露潜水艦の調査を指示と露メディアが報じるとドルが下げ渋る展開となったが、上値の重い展開が継続した。

 

★欧米主要経済指標

・英・6月建設業PMI:43.1(予想:49.2、5月:48.6)
・ユーロ圏・5月生産者物価指数:前年比+1.6%(予想:+1.7%、4月:+2.6%)

 

★欧米市場のポイント

・107.73-108.33円のレンジ相場

・BOE総裁が短期的な政策変更の可能性を示唆

・ECB政策担当者は7月に早急に利下げする理由はない

・EU首脳が次期ECB総裁にラガルドIMF専務理事を指名

・地政学的リスク報道に振れる展開

・VIX指数は14.06から12.93へ低下

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