★欧州市場朝方の取引では、ドル軟調の流れが持続した。なお、欧州株は堅調に取引を開始した。英国のメイ政権の動揺を背景に、NYダウ先物が失速、米長期金利も低下となるなどリスク回避の動きが強まった。円が全面高地合いとなった。その後、米長期金利の下げ渋りやNYダウ反発を受けたリスク回避ムードが後退し、ショートカバーでドルの買い戻しが入った。NYダウ先物は反発して推移しているものの、米長期金利が上げ渋ったことでドルはじり安となった。
米国経済指標は強弱入り混じる内容となったことから、相場への影響は限定的となり、もみ合う展開となった。米国株の軟調地合いをながめドルの上値は重かった。一時290ドル超の下げ幅となったNYダウが130ドル安程度まで買い戻され、ナスダックもプラス圏に浮上したことでドル買いが優勢となった。プラス圏に浮上したNYダウが3桁高まで上げ幅を拡大するとドル買い・円売りが優勢となり、113.70円まで上昇した。しかし、ロス米商務長官が『米国は依然として来年1月に対中関税を25%に引き上げる』と述べ、米政府高官の話として『G20では中国との通商問題において大きな進展は望めない』などが伝わった。米中間の溝はまだ埋まりそうになく、両国の通商摩擦への懸念で円が買い戻された。
★欧米主要経済指標
・英・10月小売売上高(自動車燃料含む):前月比-0.5%(予想:+0.2%、9月:-0.4%←-0.8%)
・ユーロ圏・9月貿易収支:+131億ユーロ(8月:+117億ユーロ)
・米・10月小売売上高:前月比+0.8%(予想:+0.5%、9月:-0.1%←+0.1%)
・米・10月小売売上高(自動車除く):前月比+0.7%(予想:+0.5%、9月:-0.1%)
・米・11月NY連銀製造業景気指数:23.3(予想:20.0、10月:21.1)
・米・11月フィラデルフィア連銀製造業景況指数:12.9(予想:20.0、10月:22.2)
・米・先週分新規失業保険申請件数:21.6万件(予想:21.3万件、前回:21.4万件)
・米・失業保険継続受給者数:167.6万人(予想:162.5万人、前回:163.0万人←162.3万人)
・米・10月輸入物価指数:前月比+0.5%(予想:+0.1%、9月:+0.2%←+0.5%)
・米・10月輸入物価指数:前年比+3.5%(予想:+3.3%、9月:+3.1%←+3.5%)
・米・9月企業在庫:前月比+0.3%(予想:+0.3%、8月:+0.5%)
★欧米市場のポイント
・113.07-70円のレンジ相場
・英国のメイ政権の動揺でポンド失速
・米経済指標は強弱入り混じる内容
・米中間の溝はしばらく埋まらないとの観測
・米国株は290ドル超安から一時270ドル超高
・VIX指数は21.25から19.98へ低下
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