FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向  米長期金利低下がドルの重石!

 

★欧州市場序盤の取引では、クロス円の上昇が支えとなるも、欧州勢参入後にややドル売りが優勢となり、109.30円前後で動意が鈍い展開になった。ユーロ/ドルが切り返し、ドルは失速した。その後も欧州株が失速、NYダウ先物も23ドル高に上昇幅を縮小するほか、米長期金利も1.56%台に低下したことでドルが再下落した。NYダウ先物が37ドル高、米長期金利も1.57%近辺で下げ渋る中、ドル売りの動きも一巡した。MPCでは現行の金融政策が据え置かれ、ポンド/円の持ち直しを受け、ドル/円は底堅さが意識された。

 

5月1日週の新規失業保険申請件数が予想を下回り米雇用情勢の改善期待にドル買いが優勢になった。1-3月期米非農業部門労働生産性・速報値など一連の経済指標が予想より強かったことが支えとなったほか、米長期金利が上昇したことに連れドル買いが継続した。アジア時間に付けた日通し高値109.43円が目先レジスタンスとして意識されると失速した。米長期金利が低下に転じたことも相場の重石となりドルは失速した。米長期金利が下げ渋ると反発する場面もあったが、上値の重さが継続した。1.55%台で低下傾向の米長期金利を眺めながらドル/円は弱含みとなった。

 

★欧米主要経済指標

・ユーロ圏・3月小売売上高:前月比+2.7%(予想:+1.6%、2月:+4.2%←+3.0%)
・英・4月サービス業PMI改定値:61.0(予想:60.1、速報値:60.1)
・英・4月総合PMI改定値:60.7(予想:60.0、速報値:60.0)

 

・米・先週分新規失業保険申請件数:49.8万件(予想:53.8万件、前回:59万件←55.3万件)
・米・失業保険継続受給者数:369万人(予想:362.0万人、前回:365.3万人←366.0万人)
・米・1-3月期非農業部門労働生産性速報値:前期比年率+5.4%(予想:+4.3%、10-12月期:-3.8%←-4.2%)
・米・1-3月期単位労働コスト速報値:前期比年率-0.3%(予想:-1.0%、10-12月期:+5.6%←+6.0%)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は108.96-109.39円のレンジ

・3月独製造業新規受注が予想を上回ったことでユーロ買い

・英中銀金融政策委員会は予想通り政策金利の据え置きを決定

・米長期金利が再び低下に転じたことがドル相場の重石

・NYダウが史上最高値を更新

・VIX指数は19.15から18.39へ低下

カテゴリー: ホットニュース

カテゴリー

カレンダー

4月 2024
« 1月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ページの先頭へ