FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 過度なインフレ懸念が小康となりドル売り!

 

★欧州市場朝方の取引では、ドル高の流れが持続した。なお、欧州主要株価指数は軟調に取引をスタートした。欧州主要株価指数が全面安で推移したことを受け、ドル/円の重石となった。米10年債金利が1.83%、2年債金利も1.21%近辺に持ち直したことを背景に下押しは限定され持ち直した。米長期金利が高水準ながら上昇は一服し、ドル/円は一進一退の値動きが続いた。

 

欧米株式相場などは下げ幅を拡大したものの、重要経済指標の発表を控えて様子見ムードが強まった。米国の個人所得が予想を下回ったほか、物価指標は予想範囲内で過度なインフレ懸念が小康となり、ドル売りが強まった。米長期金利が低下から下げ渋りとなり、ドルは一旦の下げ渋りとなった。米1月ミシガン大消費者信頼案指数確報値が予想を下回ると米国株の下げが拡大し、ドル売りが再開した。その後は、米国株の下げ渋りを眺めて日中安値から買い戻しが入った。賃金インフレ懸念が緩和され米長期金利が1.8%割れとなり1.78%まで低下するとドルは反落した。米国主要3株価指数が軒並みプラスへ戻す底堅い動きになり、リスク回避の円買いが後退し、一時115.30円台へ戻した。

 

★欧米主要経済指標

・独・10-12月期GDP速報値:前年比+1.4%(予想:+1.8%、7-9月期:+2.8%←+2.5%)
・独・10-12月期GDP速報値:前期比-0.7%(予想:-0.3%、7-9月期:+1.7%)
・ユーロ圏・1月景況感指数:112.7(予想:114.5、12月:113.8←115.3)
・ユーロ圏・12月マネーサプライM3:前年比+6.9%(予想:+6.8%、11月:+7.4%←+7.3%)

 

・米・10-12月期雇用コスト指数:前期比+1.0%(予想:+1.2%、7-9月期:+1.3%)
・米・12月コアPCE価格指数:前年比+4.9%(予想:+4.8%、11月:+4.7%)
・米・12月個人所得:前月比+0.3%(予想:+0.5%、11月:+0.5%←+0.4%)
・米・12月個人消費支出(PCE):前月比-0.6%(予想:-0.6%、11月:+0.4%←+0.6%)
・米・1月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値:67.2(予想:68.7、速報値:68.8)
・米・1月ミシガン大学1年期待インフレ率確報値:4.9%(速報値:4.9%)
・米・1月ミシガン大学5-10年期待インフレ率確報値:3.1%(速報値:3.1%)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は115.09-68円のレンジ

・週末を控えた持ち高調整目的のユーロ買い・ドル売り

・PCEコアデフレータは1983年以来の高い伸びを記録

・10-12月期雇用コスト指数が予想を下回ったためドル売りで反応

・米長期金利が低下に転じたことでドルの重石

・VIX指数は30.49から27.66へ低下

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