FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 米長期金利低下で全般ドル安!

 

★欧州市場朝方の取引では、為替全般にもみ合い商状となったが、前日からのドル安地合いが持続した。ECB理事会やドラギECB総裁会見、EU臨時首脳会談、そして、米3月消費者物価指数やFOMC議事録公表を控え全体的に小動きが続いた。欧州勢本格参入後も動意は乏しく111.15円前後こう着商状となった。NYダウ先物や欧州株など株高が支えとなったうえ、米長期金利が一時上昇に転じたことも後押しとなった。

 

米3月消費者物価数がほぼ予想通りとなりショートカバーのドル買い戻しの動きとなったが、111.20円近辺では売買が交錯した。ユーロ絡みの取引が中心となったため、ドル買いも続かなかった。米長期金利が低下幅を拡大したことや、NYダウが失速したことでドル売りが優勢になった。NYダウの下落やFOMC議事録がハト派的なものとなるとの思惑からドル売りが強まった。FOMCの議事要旨では、ほとんどのメンバーは忍耐強さが必要と指摘したが、年内に利下げが必要になると予想したメンバーがいなかったことで、市場の見込みよりもハト派に振れず、米長期金利は低下幅を縮小しドルの買い戻しが入った。

 

★欧米主要経済指標

・英・2月鉱工業生産:前月比+0.6%(予想:+0.1%、1月:+0.7%←+0.6%)
・英・2月製造業生産:前月比+0.9%(予想:+0.2%、1月:+1.1%←+0.8%)
・英・2月貿易収支:-141.12億ポンド(予想:-128.76億ポンド、1月:-146.23億ポンド←-130.84億ポンド)

・米・3月消費者物価指数:前年比+1.9%(予想:+1.8%、2月:+1.5%)
・米・3月消費者物価コア指数:前年比+2.0%(予想:+2.1%、2月:+2.1%)
・米・3月消費者物価指数:前月比+0.4%(予想:+0.4%、2月:+0.2%)
・米・3月消費者物価コア指数:前月比+0.1%(予想:+0.2%、2月:+0.1%)

 

★欧米市場のポイント

・110.80-111.28円のレンジ相場

・英国の合意なき離脱は回避されるとの期待

・英2月国内総生産(GDP)が予想を上回る

・ドラギECB総裁は景気に対する慎重な見方

・欧州金利低下を受け米長期金利も低下

・FOMCの議事要旨ではハト派に振れず

・VIX指数は14.28から13.30へ低下

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