★欧州市場序盤の取引では、欧州主要株価指数が全面高で推移し前日比2%前後に上昇幅を広げる中、リスク選好の改善を受けた円安の流れが持続した。なお、NYダウ先物は190ドル高となった。欧州株高を受け、リスク許容度が上昇したことにドルが圧迫され、全般的にドルが弱含み、ドル/円の上昇も一服した。NYダウ先物が280ドル高、日経先物も続騰となったことを受け、リスク選好のドル安・円安が進展した。ドル/円は106.00円台でもみ合いとなった。7月米卸売物価指数(PPI)は前月比と前年比ともに市場予想より強含み、コア指数も予想より高い結果だったが発表直後の反応は限定的だった。
米7月PPIの予想を上回ったことで、米長期金利が0.63%まで上昇したことで、ドル買いが強まった。米国の追加経済対策への期待や『ロシア政府の新型コロナウイルスを承認した』との報道を好感して、NYダウが一時360ドル超上昇を受け、円売り・ドル買いが優勢となった。米国株が底堅く推移し、米長期金利が0.653%へ上昇したことでドルは底堅く推移した。リスク選好から106.50円の厚い売りオーダーをこなして上昇した。同水準超えのストップロスの買いを付ける動きもあった。米国株の上昇は一巡したものの、米長期金利が0.6598%まで上昇したことでドル買い地合いは継続した。NYダウがマイナス圏に沈んだことが相場の重石となった。
★欧米主要経済指標
・独・8月ZEW景気期待指数:71.5(予想:55.8、7月:59.3)
・米・7月生産者物価指数:前月比+0.6%(予想:+0.3%、6月:-0.2%)
・米・7月生産者物価コア指数:前月比+0.5%(予想:+0.1%、6月:-0.3%)
・米・7月生産者物価指数:前年比-0.4%(予想:-0.7%、6月:-0.8%)
・米・7月生産者物価コア指数:前年比+0.3%(予想:+0.0%、6月:+0.1%)
★欧米市場のポイント
・ドル/円相場は105.93-106.68円のレンジ
・8月独ZEW景況感指数が予想を上回りユーロ買い
・米7月卸売物価指数(PPI)が予想を上回る
・米長期金利の上昇に伴いドル買い優勢
・NYダウ一時360ドル超上昇もマイナス圏に沈む
・VIX指数は22.13から24.03へ上昇
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