FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 流動性の高いドルを買う動き強まる!

 

★欧州市場朝方の取引では、ロシアのウクライナ侵攻を受け、株式相場が大幅安となる一方、原油先物は急騰となるなど、大荒れのマーケットとなる中、米長期金利が持ち直したことに連れて、114.60円近辺でドルが下げ渋りとなった。なお、欧州主要株価指数は大幅安で取引をスタートした。その後は、欧州主要株価指数が下げ幅を縮小、日経先物も横ばい圏に持ち直したことを受け、リスク回避の円高圧力は後退した。対欧州通貨などを中心に円買いとドル買いが同時に進んだため、114.70円を挟んだ水準で方向感が出なかった。

 

米国の10-12月期コアPCE(改定値)が予想を上回り米FRBの利上げ期待に底堅く推移した。対ユーロ中心にドル高が進んだ流れに沿って円売り・ドル買いが先行し、日通し高値を更新した。米長期金利が1.91%台まで低下幅を縮めたことも相場を下支えした。相場全般にドル買いが優勢となる中、低下幅を縮めた米長期金利も支えに上値を伸ばした。ロンドンフィキシングに絡んだドル買い需要もあった。好調な7年債入札を受け、米長期金利は1.94%から1.91%まで低下したことで、伸び悩む展開になった。その後も、マイナス圏を縮めたNYダウやプラス圏でしっかりのナスダック総合を眺めながら、円売り戻しとなった。

 

★欧米主要経済指標

・米・10-12月期GDP改定値:前期比年率+7.0%(予想:+7.0%、速報値:+6.9%)・米・10-12月期個人消費改定値:前期比年率+3.1%(予想:+3.4%、速報値:+3.3%)
・米・先週分新規失業保険申請件数:23.2万件(予想:23.5万件、前回:24.9万件←24.8万件)・米・失業保険継続受給者数:147.6万人(予想:158.0万人、前回:158.8万人←159.3万人)
・米・1月シカゴ連銀全米活動指数:0.69(予想:0.15、12月:+0.07←-0.15)
・米・1月新築住宅販売件数:80.1万戸(予想:80.3万戸、12月:83.9万戸←81.1万戸)

 

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は114.41-115.70円のレンジ

・ロシアがウクライナへの本格的な軍事侵攻の開始でリスク回避

・WTI原油先物価格が約7年7ヵ月ぶりに節目の100ドルを突破

・エネルギーコストの上昇がユーロ圏経済の回復を妨げるとの見方

・不測の事態に備えて流動性の高いドルを買う動きが強まった

・VIX指数は31.02から30.32へ低下

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