FITS エコノミックレポート

★欧州市場序盤の取引では、NYダウ先物が50ドル高、日経先物も60円高に続伸となる中、リスク選好によるドル安地合いが持続した。なお、欧州主要株価指数は小幅続伸した。ユーロ/ドルが一時1.1930ドル付近まで強含んだが、その後失速したことで、ドル/円の下押し圧力も抑制された。欧米株価指数が高安まちまちとなり、リスク選好のドル売りは縮小した。欧州市場中盤の取引では、NYダウ先物が40ドル安に小幅反落となる中、リスク選好によるドル安は後退した。

NY勢の本格参入や米経済指標の発表を控えて104.40円台を中心とする狭いレンジ内での推移となった。米経済指標はまちまちで、わずかにドルが売られ104.40円付近でもみ合いとなった。NYダウが一時180ドル超下落したことや米長期金利の低下などをながめ円買い・ドル売りが先行した。その後は、FOMC議事要旨を控え様子見ムードも高まりもみ合いとなった。FOMC議事要旨の発表を前に104.30円台で小動きとなった。しかし、議事要旨でサプライズが無かったことで小幅な展開が続いた。

★欧米主要経済指標

・米・7-9月期GDP改定値：前期比年率＋33.1％（予想：+33.1％、速報値：+33.1％）
・米・7-9月期個人消費改定値：前期比年率＋40.6％（予想：+40.9％、速報値：+40.7％）
・米・先週分新規失業保険申請件数：77.8万件（予想：73.0万件、前回：74.8万人←74.2万件）
・米・失業保険継続受給者数：607.1万人（予想：600.0万人、前回：637万人←637.2万人）
・米・10月卸売在庫速報値：前月比＋0.9％（予想：+0.4％、9月：＋0.7％←+0.4％）
・米・10月耐久財受注速報値：前月比＋1.3％（予想：+0.8％、9月：＋2.1％←+1.9％）
・米・10月耐久財受注(輸送用機除く)速報値：前月比＋1.3％（予想：+0.5％、9月：＋1.5％←+0.9％）
・米・10月製造業出荷・資本財(航空機を除く非国防)速報値：前月比＋2.3％（予想：+0.4％、9月：＋0.7％←+0.5％）
・米10月前渡商品貿易収支：－803億ドル（予想‐804億ドル、9月‐794億ドル）
・米・10月新築住宅販売件数：99.9万戸（予想：97.5万戸、9月：100.2万戸←95.9万戸）・米・11月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値：76.9（予想：77.0、速報値：77.0）
・米・11月ミシガン大学1年期待インフレ率確報値：2.8％（速報値：2.8％）・米・11月ミシガン大学5-10年期待インフレ率確報値：2.5％（速報値：2.6％）
・米・10月コアPCE価格指数：前年比＋1.4％（予想：+1.4％、9月：＋1.6％←+1.5％）
・米・10月個人所得：前月比－0.7％（予想：‐0.1％、9月：＋0.7％←+0.9％）
・米・10月個人消費支出：前月比＋0.5％（予想：+0.4％、9月：＋1.2％←+1.4％）

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は104.23-54円のレンジ

・ジョンソン英首相は『移行期間は延長しない』と発言

・米経済指標は強弱入り混じる結果

・米感謝祭で休場となるためポジション調整の動きに終始

・FOMC議事要旨にはサプライズなく反応薄

・VIX指数は21.64から21.25へ低下