★欧州市場朝方の取引では、トランプ大統領の通商政策により世界経済が減速するとの懸念が一段と高まり、世界的に株価が下落、米長期金利が低下幅を広げる中、軟調地合いとなった。欧州株やNYダウ先物が大幅安となる中、米長期金利が2.16%を割り込み、2017年9月以来の低水準に落ち込んだことでドル売りが優勢となった。その後も米長期金利が節目の2.15%を割り込み、低下に歯止めが掛からず、ドル売り・円買いは継続した。『中国は信頼できない外国企業のリストを作成』との報道で、市場のリスク回避が強まった。その後に発表された米4月個人消費支出や同月個人所得が市場予想を上回ったことで、米長期金利が2.17%後半と低下幅を縮小したことから、一時ドル買いが優勢となったが、戻り売りも根強く上値は限定的だった。
米国株市場主要3指数とも1%安程度にとどまったが、リスク選好になる地合いでもなくドルはじり安を継続した。トランプ大統領はツイッターでメキシコに対して強烈に批判していることもあり、米中だけでなくメキシコとの関係も冷え込む可能性もリスク回避の動きを強めた。米長期金利が再び2.16%まで低下したことも重石となった。米長期金利が2.13%台まで低下、NYダウが小幅ながら下げ幅を拡大、原油安にリスク回避継続でじり安傾向が続き、ほぼ安値引けとなった。
右肩下がりの円高進行で、ほぼ安値引けとなったことで、週明けのオセアニア時間帯には窓空けスタートなりやすく警戒が必要である。
★欧米主要経済指標
・独・5月消費者物価指数速報値:前年比+1.4%(予想:+1.6%、4月:+2.0%)
・米・4月コアPCE価格指数:前年比+1.6%(予想:+1.6%、3月:+1.5%←+1.6%)
・米・4月個人所得:前月比+0.5%(予想:+0.3%、3月:+0.1%)
・米・4月個人消費支出:前月比+0.3%(予想:+0.2%、3月:+1.1%←+0.9%)
・米・5月シカゴ購買部協会景気指数:54.2(予想:54.0、3月:52.6)
・米・5月ミシガン大学消費者信頼感指数確報値:100.0(予想:101.5、速報値:102.4)
・米・5月ミシガン大学1年期待インフレ率確報値:2.9%(速報値:2.8%)
・米・5月ミシガン大学5-10年期待インフレ率確報値:2.6%(速報値:2.6%)
★欧米市場のポイント
・108.23-90円のレンジ相場
・米国発の貿易摩擦拡大懸念が広がりリスク回避
・米国の関税増税でメキシコの通過ペソは大幅安
・米国経済指標は強弱入り混じる結果
・世界的に景気が減速するとの懸念
・欧米株は全面安、米長期金利も2.12%まで低下
・VIX指数は17.30から18.71へ上昇
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