FITS エコノミックレポート

5分足で分かるドル/円欧米市場動向 円安基調でも110.50円の上値重い!

 

★欧州市場朝方の取引では、注目の米朝首脳会談で包括的な合意文書に署名されたこを受け、リスク選好によるドル安・円安基調が持続し、クロス円が上値を伸ばした。欧州株は高安まちまちだった。史上初の米朝首脳会談についてトランプ大統領が会見で成果を強調する一方、米国メディアから北朝鮮の完全な非核化に向けた具体策に欠けるなど疑問視する指摘が出てドル/円は利益確定売りに反落した。欧州市場中盤の取引では、NY勢参入を控え、ドルは全般もみ合い商状となったが、米5月NFIB(全米独立企業連盟)中小企業楽観指数の好結果にも支えられ、ドルは持ち直した。12日から始まる米FOMCへの警戒感からドル買いが優勢気味となった。アジア時間につけた日通し高値110.49円が目先レジスタンスとして意識されると上値を切り下げた。また、米5月消費者物価指数(CPI)は前月比0.2%上昇、前年同月比2.8%上昇と市場予想通りの結果となった。変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数も前月比0.2%上昇、前年同月比2.2%上昇と市場予想通りの結果となった。新規の取引材料に乏しかったうえ、翌日にFOMCの結果公表を控えて様子見気分が強まった。パウエル米FRB議長は全てのFOMC会合後の記者会見を検討しているとの一部報道を受け、各会合で利上げの可能性が高まったとの見方が広がりドル買いで反応した。アジア時間に付けた日通し高値に面合わせしたことで伸び悩むなど方向感が定まらなかった。

 

米朝首脳会談は一旦終了したものの、次は米FOMC会合相場に移る。今回の会合では、利上げは織り込まれている。ただ、パウエル米FRB議長の会見内容やFRBメンバーによる年内の金利予測が注目される。3月の会合では、年3回となっていたが、今回は4回になる可能性の思惑も残っている。そのため、FOMC結果が出るまではドルは底堅く推移する可能性が高い。

カテゴリー: ホットニュース

カテゴリー

カレンダー

4月 2024
« 1月    
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ページの先頭へ