★欧州市場序盤の取引では、欧州勢が週末を前に利食い売りを進めたとの指摘もあり、円はじり高基調となった。なお、欧州株は全面高で推移した。欧州市場では、107円付近まで下落したが、欧州株やNYダウ先物が堅調地合いで、株高を好感した円売りが主要通貨を下支えした。NY勢の本格参入を控え、ドルは全般もみ合い商状となった。欧州主要株価指数が失速したほか、NYダウ先物も下げに転じ、リスク回避的な円買いが優勢になった。また、米長期金利の低下も下押し要因となった。
NY連銀製造業景気指数は予想を上回ったが、4月米小売売上高は予想を下回ったほか、自動車を除く数値が大幅に予想を下回る弱い結果となったことで、ドル売りが優勢となった。一時日通し安値を付けたものの、前日の安値106.78円が目先サポートとして働くと買い戻しが優勢となった。米長期金利が上昇に転じたこともドル買い戻しを誘った。5月消費者態度指数(ミシガン大調べ)速報値が予想を上回ったことも相場の下支えとなった。一時270ドル超下落したNYダウもプラス圏を回復するなど底堅い展開となったことでドルも底堅く推移した。日通し高値107.43円が抵抗水準として意識されドル買いの勢いが失速した。
★欧米主要経済指標
・ユーロ圏・1-3月期GDP改定値:前年比-3.2%(予想:-3.3%、速報値:-3.3%)
・ユーロ圏・3月貿易収支:+282億ユーロ(2月:+230億ユーロ)
・独・1-3月期GDP:前期比‐2.2%(予想‐2.2%、10-12月期:-0.1%←0%)
・米・4月小売売上高:前月比‐16.4%(予想:-12%、3月:-8.3%←-8.7%)
・米・4月小売売上高(自動車除く):前月比-17.2%(予想:-8.5%、3月:-4.0%←-4.5%)
・米・5月NY連銀製造業景気指数:‐48.5(予想:-60.0、4月:-78.2)
・米・4月鉱工業生産:前月比‐11.2%(予想:-12.0%、3月:-4.5%←-5.4%)
・米・4月設備稼働率:64.9%(予想:63.8%、3月:73.2%←72.7%)
・米・5月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値:73.7(予想:68.0、4月:71.8)
・米・5月ミシガン大学1年期待インフレ率速報値:3.0%(4月:2.1%)
・米・5月ミシガン大学5-10年期待インフレ率速報値:2.6%(4月:2.5%)
・米・3月JOLT求人件数:619.1万件(予想:580.0万件、2月:700.4万件←688.2万件)
・米・3月企業在庫:前月比‐0.2%(予想:-0.2%、2月:-0.5%←-0.4%)
・米・3月対米証券投資・長期有価証券(株式スワップ等除く):-1126億ドル(2月:ネット長期有価証券+496億ドル←+494億ドル)
・米・3月対米証券投資全体:+3499億ドル(2月:-143億ドル←-134億ドル)
★欧米市場のポイント
・ドル/円相場は106.83-107.37円のレンジ
・英国とEUの3回目のFTAでも進展得られず
・在庫調整の進展を期待してNY原油は大幅上昇
・4月米小売売上高は統計開始以来最大の落ち込み
・5月消費者態度指数は予想を上回り相場の下支え
・NY州を始め経済活動の再開拡大を好感
・VIX指数は32.61から31.89へ低下
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