FITS エコノミックレポート

★欧州市場朝方の取引では、欧州主要株価指数が大幅安で取引をスタートし、リスク回避のドル高・円高基調が持続した。なお、NYダウ先物は470ドル安、日経先物も50円安で軟調だった。米長期金利が1.377％近辺に低下幅を縮小したことを受け、前週末比小幅安水準の113.54円近辺にドルが持ち直した。欧州株が下げ幅を拡大し、NYダウ先物も600ドル超安に大幅続落となる中、リスク回避の円圧力が持続した。欧州株やNYダウ先物が下げ幅をやや縮小、日経先物も50円高と小幅反発に転じたことを受け、リスク回避の円高圧力が緩和された。

東京タイム早朝につけた高値113.73円を試す動きに持ち込めず、113円台半ばに押し戻された。米国株の大幅下落が重石となったうえ、米長期金利が再び低下したことで下押しした。安寄りしたNYダウが一時680ドル超安まで売り込まれるとリスク回避の円買いに押され、日通し安値を更新した。NYダウが下げ幅を縮め、米長期金利が先週末比でプラスに浮上したことなどが支えとなり、ドル買い戻しが続いた。

★欧米主要経済指標

・ユーロ圏・10月経常収支：+181億ユーロ（9月：+176億ユーロ←+187億ユーロ）

・米・11月景気先行指数：前月比＋1.1％（予想：+1.0％、10月：+0.9％）

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は113.30-73円のレンジ

・トルコリラは大統領の演説で乱高下の展開

・ECB理事会で多数のメンバーがインフレの上振れリスクを主張

・世界的なオミクロン株の感染拡大で景気後退懸念からリスク回避

・NYダウは一時700ドル誓う下落したが引けにかけて押し目買い

・VIX指数は21.57から22.87へ上昇