★欧州市場朝方の取引では、米欧首脳会談を控え小動きながら前日終値前後でもみ合い推移となった。ただ、新規の取引材料は伝わらなかったが、全般にドル安の流れとなった。その後も米欧首脳会談を引けて様子見ムードが続く中、ドルのじり安が継続した。
トランプ大統領がツイッターで再び中国が米国から貿易で巨額の利益を得ていることを指摘し、中国を批判した。貿易摩擦は一向に収まる気配がないこともドル上値を抑えた。ただ、クドローNEC委員長が『金曜日発表の米GDPは印象的なものになる』と発言したことで下値も限られた。
ワシントンポスト紙が『今年、自動車関税発動の可能性がある』と報じると110.80円台へ失速した。その後、米上院で自動車関税の発動を遅らせる超党派法案を提案したとの報道を受けて、警戒感の緩和を受けてドルが下げ止まった。NYダウが持ち直したことで、ショートカバーのドルの買い戻しが入った。
また、『トランプ米大統領、貿易戦争回避のためEUの譲歩を確保』『トランプ米大統領とユンケル欧州委員長は貿易緊張の緩和で合意』などと伝わると、NYダウや米長期金利の一転上昇とともに111.09円まで買い戻された。
★欧米市場のポイント
・110.63-11130円のレンジ相場
・トランプ大統領の中国批判などもあり前半は全般ドル売り優勢
・ワシントンポスト紙の『自動車関税』報道もドル売り
・米上院で超党派法案を提案したことで下げ止まる
・米欧首脳会談で貿易緊張緩和合意と伝わるとリスク選好へ
・NYダウは130ドル近くの下げから一時190ドル超高まで急伸
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