FITS エコノミックレポート

★欧州市場朝方の取引では、ドルは主要通貨に対して前日比小幅高水準でもみ合いで114.60円近辺でドルが底堅く推移した。なお、欧州主要株価指数は高安まちまちとなった。欧州勢本格参入後もドル買い戻しの流れが持続する中、上値を伸ばす展開になった。なお、米長期金利は1.77％台でもみ合い、ナスダック100先物は1.95％前後の下落となった。英長期金利の上昇につれて米長期金利も1.79％台まで連れ高となったことが支えになり、ドルの上値を伸ばした。節目の115円を前にドル買い一巡後はやや伸び悩んだ。

ECBは主要政策金利を据え置いたものの、ラガルドECB総裁が会見でインフレについて懸念を表明したことでユーロ買いが活発化したものの、ドル/円自体は大きな方向感は出なかった。ユーロ絡みの取引が中心となったため、114.90円前後でもみ合いが継続した。その後も、方向感は乏しくもみ合い相場が続いた。

★欧米主要経済指標

・ユーロ圏・12月生産者物価指数：前年比+26.2％（予想：+26.1％、11月：+23.7％）
・ユーロ圏・1月サービス業PMI改定値：51.1（予想：51.2、速報値：51.2）
・ユーロ圏・1月総合PMI改定値：52.3（予想：52.4、速報値：52.4）
・独・1月サービス業PMI改定値：52.2（予想：52.2、速報値：52.2）
・独・1月総合PMI改定値：53.8（予想：54.3、速報値：54.3）
・英・1月サービス業PMI改定値：54.1（予想：53.3、速報値：53.3）
・英・1月総合PMI改定値：54.2（予想：53.4、速報値：53.4）

・米・10-12月期非農業部門労働生産性速報値：前期比年率＋6.6％（予想：+3.9％、7-9月期：-5.0％←-5.2％）
・米・10-12月期単位労働コスト速報値：前期比年率＋0.3％（予想：+1.0％、7-9月期：＋9.3％←+9.6％）
・米・先週分新規失業保険申請件数：+23.8万件（予想：24.5万件、前回：26.1万件←26.0万件）
・米・失業保険継続受給者数：162.8万人（予想：162万人、前回：167.2万人←167.5万人）
・米・1月サービス業PMI改定値：51.2（予想：50.9、速報値：50.9）
・米・1月総合PMI改定値：51.1（速報値：50.8）
・米・12月耐久財受注改定値：前月比-0.7％（予想：-0.9％、速報値：-0.9％）
・米・12月耐久財受注(輸送用機器除く)改定値：前月比＋0.6％（速報値：+0.4％）
・米・12月製造業出荷・資本財(航空機を除く非国防)改定値：前月比＋1.3％（速報値：+1.3％）
・米・1月ISM非製造業景況指数：59.9（予想：59.6、12月：62.3←62.0）
・米・12月製造業受注：前月比―0.4％（予想：-0.4％、11月：+1.6％）

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は114.49-97円のレンジ

・英中銀は政策金利を0.25％から0.50％へ引き上げると全般ポンド買い

・ラガルドECB総裁が会見でインフレへの警戒感を示すと独長期金利上昇

・ECBが年内利上げするとの観測が強まると債券売り広がる

・米メタ（旧フェイスブック）の株価が26％超の急落

・VIX指数は22.09から24.35へ上昇