FITS エコノミックレポート

★欧州市場序盤の取引では、欧州主要株価指数が全面安で推移、NYダウ先物も大幅続落となる中、リスク回避によるドル高・円高が進展した。なお、NYダウ先物は190ドル安、米長期金利は1.27％近辺に低下した。世界的な新型コロナウイルス変異株の感染拡大を懸念して、欧州株が全面安になっており、リスク回避の円買いが優勢になった。NYダウ先物が360ドル安、米長期金利も1.25％台に再低下となる中、リスク回避の円高圧力は根強かった。

米長期金利が2月来となる1.21％台まで低下したことや、株安によるリスク回避の円買いが継続した。NYダウが一時830ドル超下落する中、リスク回避の円買いが優勢になった。米長期金利が節目の1.2％を割り込み一時1.1739％前後まで低下したことも相場の重石になった。その後、米長期金利が1.20％台まで戻したことなどをれ係にドルを買い戻す動きが強まった。しかし、NYダウが900ドル超安まで下げ幅を拡大するなど軟調な動きが続いていることも重石にドルの買い戻しも続かず109.30円台に押し戻された。109.58円近辺を戻り高値に109.40円台で動きが鈍った。コロナ感染拡大で先行き景気に対する楽観ムードが後退し、ドル/円の上値が重くなった。

★欧米主要経済指標

・米・7月NAHB住宅市場指数：80（予想：81、6月：81）

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は109.03-110.10円のレンジ

・デルタ株の感染拡大によるリスク回避姿勢が強まり円買い

・原油など商品価格の下落を背景にリスク回避ムード強まる

・米10年債利回りが一時1.1739％前後まで低下

・7月NAHB住宅市場指数が市場予想を下回る

・VIX指数は18.45から22.50へ上昇