FITS エコノミックレポート

銅価格が上昇基調継続なら日米株価指数も堅調推移!

 

★景気の減速を診断する先行指標になるといわれているのが、銅価格である。このような特徴から、銅には『ドクターコッパー』(コッパー=銅)という呼び名もある。景気が上向くと、銅が使われている製品の需要が旺盛になり、建設が盛んに行われるため価格が上昇しやすくなる。逆に、景気が減速すると製品需要も減り、建設が少なくなり、銅価格も下落しやすくなる。銅には『産業の血管』いう呼び方もあるように、様々な金属の中でも工業品としての需要が多いため、銅価格は景気の動きに敏感に反応して動く傾向がある。

 

銅価格は昨年1月中旬から大きく下落した。そして、昨年2月下旬に新型コロナウイルスのバンデミックによって、リスク回避の動きが強まり、銅価格や日米株価指数は大幅に下落する展開になった。銅価格が最初に大きな下落調整となった。

しかし、世界的な金融緩和や大規模な財政策により、3月下旬には銅価格を始めとして日米株価指数は下げ止まる展開となり、その後は上昇基調が続いている。

世界的な余剰資金やワクチンの普及により先行き景気浮揚期待から持続的な上昇が続いている。

また、特に中国は銅地金の世界消費の5割を占めるので、中国の景気を表す先行指標としても注目されている。

銅価格の上昇は中国の景気が上向きになっていること示しているので、投資家心理が改善していることもあり、日米株価を押し上げる展開になっている。

逆に言えば、銅価格が下落するまでは、日米株価指数も強い基調が継続する可能性が高い。中国の経済指標には不信感もある。そのため、中国景気を見るうえでは、銅価格の動向に注視しる必要がある。

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