FITS エコノミックレポート

金標準先物60分足では72時間SMAがサポート!

 

★9月7日以降の金標準先物60分足では、雲の上限で下げ止まらなかったものの、72時間SMA(青線)がサポートとして意識され下げ止まる展開となっている。週明けには雲の下限が切り上がっていることから、戻り基調にならないと雲の下限を下抜けすることになる。9月10日の高値6,717円を起点として9月11日の高値6,675円を結んだトレンドラインがレジスタンス(R)として意識される。そのため、戻り場面では上抜け出来るかが注目される。

 

NY金先物市場は1944.00-1963.40ドルのレンジ相場となった。買いが先行した米国株の動きも手がかりに安全資産の金は売りに押された。また、為替相場でドルが対ユーロでやや強含みに推移したことも、ドル建ての金の上値を圧迫した。 週末前でポジション調整的な売買が主体となった。ニューヨーク市場の序盤で1963.40ドルまで買われたが、米インフレ鈍化の懸念は後退していることや、米国株式の動向を意識して安全逃避的な金買いは後退した。 

 

価格帯別出来高では、出来高が多い価格帯が6,660円前後にあり、上値が重くなると利益確定売りが出やすく上値を抑える。一方、6,700円近辺で出来高が膨らんだことから、戻り場面では買い方からの『やれやれ売り』が出やすく上値を抑える。

 

MACD(パラメータ:12、26、9)は、ゼロライン近辺で横ばいから緩やかに下向きとなってきている。一方、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、3、3、20、80)は、%Dが低位水準まで下落しているものの、下落の勢いは鈍化してきている。そのため、戻り基調になりやすく寄り付き後の動きには注意。

 

金標準先物の日足では、緩やかに上昇している5日SMAの6,621円がサポートとして意識されている一方で、緩やかに下降している10日SMAの6,640円と25日SMAの6,650円がレジスタンスとして意識され上値を抑える展開となっている。ほとんど値幅のない中でもみ合い相場となっており、上下どちらに抜けるかが注目される。NY金先物は1,900ドル台半ば前後でもみ合い相場となっている。ただ、週末に発表された米8月消費者物価コア指数が前年比+1.7%となった。米10年物国債利回りが0.669%となっていることから、実質金利はマイナス1.031%となっている。そのため、先行きのドル売りと現物資産としての金買いにつながりやすい。週末の為替市場では、欧州通貨中心の取引となりドル/円は106円台前半で推移しており、金標準先物の下支えとなっている。

本日の注目点は、抵抗体を上抜け出来るのか、それとも下押しするかが焦点となる。米国ではマイナス金利が続いていることから、先行き現物資産としての金買いが強まる可能性がある。

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